ICI長岡店主催のスキー22-23モデルに行ってきました。場所は胎内市熱田坂。下越のスキー場は初めてです。とりま今回板について長くなりますのでさっそくひゅいごー。
ELAN SL FUSION(121-68-104-R12.8 164cm)

青と緑のグラデーションが美しい板です。センターからトップにかけて徐々に材質を薄くしていくARROW TECHが搭載されているため、重心がビンディング周りにぎゅっと集中しています。そのため足元から振り回す動作がとてもしやすく、かつトップとテールがしなやかに動いてくれます。ちょっと旋回しすぎなんじゃないか?と思いましたが納得。そういえばFUSIONシリーズはビンディングがトップ寄りに設定されていることを思い出しました。ウェーデルンめっちゃしやすいですよこれ。もっと強さが欲しい場合はSLXだ。
ATOMIC REDSTER S8i(165cm)
写真を撮り忘れていたため画像と板のプロファイルがありません。20-21モデルであったSERVOTECからREVOSHOCKになりオートマチック度が減りマニュアル度が増えたような印象です。滑ってみると、なんかトップがちょっと頼りないような、しなりすぎているような感覚があります。SERVOTECのようにしなりを助長するのではなく、力負け重さ負けしているような感覚です。しかしビンディングはX12なのでしっかりと推進力を受けてくれるわけで、けれどテールの主張がないから後味薄い。キレてるのかズレてるのか分からなくなりました。ATOMICというブランドは好きだけど、板は合わないんだよなぁ。
FISCHER RC4 WORLDCUP SC M-TRACK(119-66-104-R13.0 165cm)

これまたターコイズブルーが美しい。もちろん同機種でいつものFISCHERカラーの板もあります。また上位にM/O-PLATEを搭載したPROもあります。可愛らしい見た目とは裏腹にセンター66mmというかなり細いシルエットが春のシャバ雪でも噛みついてターンを引っ張っていきます。けど強制的にショートターンを強要する板ではなくて、踏めばそれに呼応し増幅して返してくる切れ味体感機です。履いた瞬間は全体的にふわっとしなやかなのにどこからこんなパワーが生み出されるのだろうか、と。昔の試乗したCURV BOOSTERモデルより下のレベルの板です。が、頼もしさはそれに負けず劣らずです。独特なトップの形状が雪面をつかみ、板が撓み、足元で加速し、テールでキレる。カービングスキーの権化みたいなやつ。
※試乗機のスペックシールはセンター64mmとなっていましたが66mmだと思われます。
HEAD SUPERSHAPE E-ORIGINAL(129-66-107-R11.1m 163cm)

SUPERSHAPE筆頭!帰ってきたSUPERSHAPE(その時代スキーやってないやろが)!これでもかというショートターンプロファイルにEMCを搭載し扱いやすさと戦闘力を高めています。はい、まんま細くしたMAGNUMです。MAGNUMの扱いやすさ、スピードレンジをそのままにショートターンで刻むための板…かと思ったらトップをじわーっと入れ込んでいくミドルターンが楽しい。ここはE-SPEEDと似てますね。板全体が均等に撓んでくれるから荷重が下手でもリカバリーしてくれます。チタンシートなのに跳ね返すような反力はHEADらしくほぼ皆無。けれど弱いってわけじゃあない。HEADの板って不思議だよなぁ。これで特徴が無く面白みがないっていう感想が出ないのが不思議。もちろん主戦はショートターンなのでお忘れなく。キレます。今回のブロンズメダル板🥉
SALOMON S/RACE 10 SL(121-68-104-R13m 165cm)

帰ってきたSHOT SL(別の板やで)!プロファイルはSHOT SLと全く一緒です。3年ぶりに1級ショートターン板がSALOMONに帰ってきました!やったぁ!うん、軽薄!SHOTにあった足元しっかり感が薄くなって、その分板全体の撓みがより感じられるようになりました。重量以上に軽さを感じます。もはや軽薄。軽い!軽い!軽い!でも捻じれ剛性っていうか、そこらへんしっかりしてるから腰砕けはしません。体重が軽い僕には丁度いい軽さでした。物足りなかったら12、もしくはPRIMEに乗ってキレッキレどうぞ。
HEAD shape e.V8(130-75-112-R12m 163cm)

SUPERSHAPEがパフォーマンスモデルとするならV8はライトモデルです。軽くスキーを楽しむための板なのでカービングでかっ飛ばす板ではありません。しかしその軽さ誉れ高い。リフト乗っていても全然苦にならない。雪面を撫でるようにずるるる~としていくのが主な動きで、体重60kg満たない僕でも傾けてエッジ嚙ませて雪面を蹴ろうとするとすぐバタつきます。踏み込む角度や強さ、ターン弧を変えてみたけどやっぱりダメ。トップを抑え込むことができません。飛ばす板じゃありません。ちょっと飛ばしたいと思ったらPOWERSHAPEだ。
K2 DISRUPTION 78Ti(123-78-109-R18m 170cm)

今回試乗した中で最も長く、太く、ラディウスが大きい板です。基礎板(どんな動きにも対応する)というよりオールマウンテン板(どんな雪質にも対応する)ですね。シャバ雪を高速でずらしてくのが結構楽しいです。カービングをしようとするとちょっとだけチタンの強さを体感できます。シーズン通して一本だけ使うならこういう板で良いのですが、敢えてDISRUPTIONにするかと言ったら疑問です。価格は安くていいんですけどね。個性を感じにくい板でした。そもそもオールマウンテン板ってそういうものといえば、そう。
VOLKL RACETIGER SC CARBON(123-70-103-R13m 165cm)

天 敵 襲 来。数年前黄色いSC乗った時以来だなSC。ここで会ったが百年目。スチールからカーボンになった貴様はどうだ健在か。ってか軽!本当に軽い。軽さの権化。カーボン板大好きおじさんと化した今シーズンでは履いただけでカーボンがわかります。ショートターンを上手く補助してくれるような、ビヨンビヨンする感触が気持ちいい。急くわけでもなく、遅れるわけでもない。芯が広くて良い板になりました。けつちゃーもそうなんですが、体重が軽い人がカーボンに乗ると何故か反力が心地いいんです。けつちゃーよりちょっと強くて、重さは同じくらいで、ちょっとキレが出る板って感じです。2級目指す人にはぜひ乗ってみてほしいとよく言われる板ですが、2級目指す人にはぜひ乗ってみてほしい。惜しまれるVOLKLの殿様商売。このレベルでは諭吉さん一人多いお値段してます。今回のシルバーメダル板🥈
SALOMON S/MAX 10(120-73-103-R15m 165cm)

また黄色と黒の板履いてるよこいつ。SALOMONのオールラウンド板の中上級者向けモデルです。チタンシートがしっかり入ってるのにやはり軽いです。けれど先述のS/RACE 10のような軽薄さと違い、かなりしっとりとした乗り味がします。板を下へ下へと向けるとトップがすんなりしっとり入り込み旋回。テールが主張しないというか、いい意味でルーズなので神経を使う必要のないターンが描けます。S8iが無能な働き者だとするなら、これは真面目系クズ。僕の素性とよく合ってます。けつちゃー買ってなかったらこれを買っていたでしょう。今回のゴールドメダル板🥇
BLIZZARD THUNDERBIRD R13(121-70-105-R13m 165cm)

火の鳥から雷鳥になりました。富山県民推奨板です。ACTIVE CARBON ARMORとか色々武装してますが、今の板って上級モデルでも下手くそが乗ったとしても乗せてくれるんですよね。これもそういう板でDEMO ALPHA Tiと似た感触でした。大人しく、ラディウスなりに滑ればその通りに淀みなくターンが描ける。ただ踏み込んだ時の破壊力は本物で、体重しっかりある人や板にパワー伝達できる人じゃないと吹っ飛ばされます。よしおは飛びました。スピード乗りながら真横に3mほどジャンピングターンしました。
わざ飛んだ分もありますが。雷鳥はゲレンデを舞うために居ます。テククラのお方、是非ガリガリアイスバーンに彼のエッジを刻み込んでください。この板、雪質は意外と選びませんよ?端的に言うと僕が御する板じゃないってことですね。
最後けつちゃーでぶっ飛ばしたらやっぱり楽しくて、けつちゃー買ってよかったって思いました。