2018/3/10(土) 午後 7:46
先日6日、イギリス国内でロシアの元スパイの親娘の処刑(暗殺)未遂事件がありました。イギリスのジョンソン外相はこれを受け、「ロシアの関与が認められれば厳しく対処する」と述べ、事件の背景にロシア政府の関与があった可能性を示唆。一方、ロシアの大統領報道官は「我々は情報がない」と述べるにとどまっているそうです。
実は似たような事件として、2006年11月にもアレクサンドル・リトビネンコというロシアのKGBの工作員がイギリス亡命後に反体制活動家となり、放射性物質を用いて暗殺されるという事件があり、そのときにもイギリス警察当局は翌2007年1月に事件の容疑者としてKGBの元職員アンドレイ・ルゴボイ下院議員を殺人罪で告発、ロシア政府に身柄の引き渡しを要求、ロシア政府は拒否。イギリス政府は抗議としてロシア外交官4人を国外追放、ロシアもその報復としてイギリス外交官4人を追放するという外交衝突事案に発展しました。
これとはやや趣が異なりますが、日本でも1973年8月に、朴正煕との大統領選に敗れた韓国の政治家金大中氏(後に韓国唯一のノーベル(平和)賞受賞者となる)が日本国内のホテル滞在中に拉致され、5日後にソウルの自宅近くで解放されるという事件「金大中事件」が発生しました。
同事件について、当時、日本政府は主権侵害に対する韓国政府の謝罪と、日本捜査当局による調査を要求。日本国内では一気に反韓感情が高まりました。事件から暫くのち、警視庁は韓国のKCIAの関与を示唆。ホテルの現場から金東雲・駐日本国大韓民国大使館一等書記官(変名で本名は金炳賛〈キム・ピョンチャン〉)の指紋を検出し、営利誘拐容疑で出頭を求めたが、東雲は外交特権を盾に拒否。
容疑者の東雲はKCIAの東京での指揮官と見られていた人物で、逃走に使われた車は在横浜副領事のものであった。日本政府は東雲に対し「ペルソナ・ノン・グラータ」(注)を発動、しかし間もなく特権に保護されて帰国。
この事件の翌年1974年8月15日、朝鮮総連系に唆された文世光(ムン・セカン)が朴正煕殺害を試み、すぐ隣にいた陸英修た(ユク・ヨンス)大統領夫人が射殺され死亡、同時に式典に合唱団の一員として参加していた女子高生の張峰華(当時17歳)も、朴大統領に迫る犯人に向けて応戦した大統領警護室のSPが撃った流れ弾に当たり死亡するという事件が発生(文世光事件)
結局、日韓両政府が日韓関係に配慮して、同年11月金鐘泌(キム・ジョンピル)首相(当時)の訪日と1975年7月宮沢喜一外相(同)の訪韓で政治決着を図り、韓国側の捜査打ち切りを確認。韓国政府は事件の容疑者がKCIA職員かどうかも認めず不起訴処分とし、国家機関関与を全面否定。
後年、大統領になった金大中はこの事件を一切不問にするとの立場を明らかにし、韓国政府に対する賠償請求などに発展するおそれのある真相究明を露骨に牽制。
しかし、1973年11月2日に行われた田中角栄首相(当時)と金鍾泌首相(当時)との会談の内容を収めた機密文書が廬武鉉政権により2006年に公開され、日韓両政府が両国関係に配慮した政治決着で穏便に事を済ませようとしていたことが明らかになったそうだ。
この事件をざっくりいうならば、KCIAが朴正煕大統領(当時)の指示で駐日大使館員と在日やくざを使って政敵の政治活動(民主主義化という名の韓国の赤化運動)を封じ込めるために起こした事件。そして田中角栄首相(当時)も事前に了解していたという驚きの内幕。(田中角栄という総理大臣本人に日本の国家の主権に対する矜持すらなく、以下のような内容の内幕があったというおそまつさ)
警視庁による捜査内容とや事件の内幕
「文藝春秋」2001年2月号の記事によると「田中角栄首相が、政治決着で解決を探る朴大統領側から少なくとも現金4億円を受け取っていた」と現金授受の場に同席した木村博保元新潟県議が証言している。また田中真紀子によると、事前に田中角栄は「殺人をしないこと」を条件に、拉致を了承済であったという。
この事件の捜査に当たった警視庁によると「少なくとも4つのグループ、総勢20人から26人が事件に関与した」という。
アメリカの「ファーイースタン・エコノミック・レビュー」の記事よると、朴正煕と関係の深かった町井久之(鄭建永〈チョン・ゴンヨン〉山口組系東声会会長がホテルのフロアをほとんどすべて借り切りKCIAに協力。
「ニューズウィーク」東京支局長バーナード・クライシャーによると「町井久之はKCIAと緊密に行動を共にし、事件の背後にいた。しかし日本のどの新聞もこのことを取り上げない。それは町井の組が自分達を誹謗する者を拷問し殺すことさえ厭わないからだ。」との記事を本社に送っている。(在日やくざによる日本のマスコミへの暴力による支配という構造)
韓国政府が金大中を中傷する情報を日本の新聞社に流す役割をしていた柳川次郎(梁元錫〈ヤン・ウォンソク〉山口組系柳川組組長)も関与。日韓関連の著書が多いジャーナリスト五島隆夫によると「柳川は日本の暗黒街の他の人物と同様に児玉誉士夫(自民党の後援者・右翼の黒幕)を通じて韓国政府と接触をとった」という。
しかし「やくざな話」だと思いますが、田中角栄が事前に「殺人はしないこと」というように「釘」をさしていなければ、金大中氏は遺体で発見されていたかもしれず、後に大統領となり、南北対話や太陽政策下での経済支援に対する「ノーベル平和賞」(後年、意味のないノーベル平和賞だったとわかった典型例)もなかったのかもしれない。
つまり、この事件後に金大中氏が表舞台から退場していれば、韓国政府が北に対する太陽政策で核やミサイル開発の時間稼ぎの片棒を担ぐこともなく、その後も、その系譜である廬武鉉、文在寅などの親北政権下で日韓関係や韓米関係など自由主義陣営との協調路線がコントロール不能となっている現在のような状態になることもなかったのかもしれず、今日の状況にとって良かったのか悪かったのか。
今の文在寅大統領を手荒に「拉致って」退場させる勢力はもはや韓国にはいない模様だが、まともな国際感覚を持った韓国国内の保守(もはや絶滅しそうそうな状況)は、彼をどのような目でみつめているのだろうか。
注:ペルソナ・ノン・グラータ:
接受国からの要求に基づき、その国に駐在する外交使節団から離任する義務を負った外交官を指す外交用語。 原義は「厭わしい人物」「好ましからざる人物」を意味。外交関係に関するウィーン条約第9条及び領事関係に関するウィーン条約第23条に規定されている。ペルソナ・ノン・グラータの通告を受けた場合には、派遣国は状況に応じて対象者の「本国へ召還又は外交官任務終了」をしなければならない。
コメント
こんばんは
映画は現実を映し出していたのですね。
イギリスの話は007を絵にかいたような事件ですし、金大中の件も現実とは思えないまるでスパイ映画のような事件です。朴正煕大統領の指示で、KCIAが大統領選で敗れた金大中を東京から拉致し韓国へ連れ去った事件ですね。「田中角栄の了承」があったとしても、この流れであれば、金大中が殺されなかったのは不思議です。逆に、この数年後に、当時の大統領朴正煕はKCIAに暗殺されてしまいます。
これらの事件の本質はよくわかりませんが、歴代の韓国大統領は、クーデター・暗殺と不正・汚職の繰り返しであることには間違いがないようです。
金大中は死刑判決、廬武鉉は自殺ということで、その思想を汲む文在寅大統領もすでに不正が指摘されており結末が想像されます。
2018/9/24(月) 午後 10:34 [ mymidiindex ]
> mymidiindexさん
こんばんは。金大中、そのあとの廬武鉉大統領や現在の文在寅大統領は3人とも親北派というより、「北の工作員的大統領」ですね。文在寅はトランプと金正恩の間の橋渡しというか「連絡係」のような役割を演じようとしていますが、米国政府から全く信用されていないし、そもそも北朝鮮が本気で核放棄するはずがないので、今後の展開は予断を許さない状況のようですね。
少し持ち直したといってもこれから文在寅の支持率はさらに下がって行くでしょうから最後はやはり「畳の上では死ねない韓国大統領」となる運命かもしれませんね。
2018/9/24(月) 午後 10:57 kamakuraboy
kamakuraboyさん、こんばんは
先にいつもとは異なる表示名でログインしていることに気づきました。
古代史でいえば、白村江の戦いを契機に百済は滅亡し、唐にバックアップされた新羅に朝鮮半島は統一されました。百済を支援していた倭は数十年後には滅亡しました。
この古代の歴史を踏まえると現在の韓国が北朝鮮に統一されると、それは当然日本にも多大な影響がありますので、その動向は注視すべきですね。
ただ、北朝鮮の核放棄はありえないという認識は私も同じです。
2018/9/24(月) 午後 11:18 泉城
> 石田泉城さん
ああ、泉城さんでしたか。韓国と北朝鮮の赤化統一はあり得ると思いますが、米国が1950年の朝鮮戦争犠牲を無駄にしたくないと思えば、すんなりと行くのかどうか疑問ですね。今年か来年に何か動きがあるのでしょうか。
先日6日、イギリス国内でロシアの元スパイの親娘の処刑(暗殺)未遂事件がありました。イギリスのジョンソン外相はこれを受け、「ロシアの関与が認められれば厳しく対処する」と述べ、事件の背景にロシア政府の関与があった可能性を示唆。一方、ロシアの大統領報道官は「我々は情報がない」と述べるにとどまっているそうです。
実は似たような事件として、2006年11月にもアレクサンドル・リトビネンコというロシアのKGBの工作員がイギリス亡命後に反体制活動家となり、放射性物質を用いて暗殺されるという事件があり、そのときにもイギリス警察当局は翌2007年1月に事件の容疑者としてKGBの元職員アンドレイ・ルゴボイ下院議員を殺人罪で告発、ロシア政府に身柄の引き渡しを要求、ロシア政府は拒否。イギリス政府は抗議としてロシア外交官4人を国外追放、ロシアもその報復としてイギリス外交官4人を追放するという外交衝突事案に発展しました。
これとはやや趣が異なりますが、日本でも1973年8月に、朴正煕との大統領選に敗れた韓国の政治家金大中氏(後に韓国唯一のノーベル(平和)賞受賞者となる)が日本国内のホテル滞在中に拉致され、5日後にソウルの自宅近くで解放されるという事件「金大中事件」が発生しました。
同事件について、当時、日本政府は主権侵害に対する韓国政府の謝罪と、日本捜査当局による調査を要求。日本国内では一気に反韓感情が高まりました。事件から暫くのち、警視庁は韓国のKCIAの関与を示唆。ホテルの現場から金東雲・駐日本国大韓民国大使館一等書記官(変名で本名は金炳賛〈キム・ピョンチャン〉)の指紋を検出し、営利誘拐容疑で出頭を求めたが、東雲は外交特権を盾に拒否。
容疑者の東雲はKCIAの東京での指揮官と見られていた人物で、逃走に使われた車は在横浜副領事のものであった。日本政府は東雲に対し「ペルソナ・ノン・グラータ」(注)を発動、しかし間もなく特権に保護されて帰国。
この事件の翌年1974年8月15日、朝鮮総連系に唆された文世光(ムン・セカン)が朴正煕殺害を試み、すぐ隣にいた陸英修た(ユク・ヨンス)大統領夫人が射殺され死亡、同時に式典に合唱団の一員として参加していた女子高生の張峰華(当時17歳)も、朴大統領に迫る犯人に向けて応戦した大統領警護室のSPが撃った流れ弾に当たり死亡するという事件が発生(文世光事件)
結局、日韓両政府が日韓関係に配慮して、同年11月金鐘泌(キム・ジョンピル)首相(当時)の訪日と1975年7月宮沢喜一外相(同)の訪韓で政治決着を図り、韓国側の捜査打ち切りを確認。韓国政府は事件の容疑者がKCIA職員かどうかも認めず不起訴処分とし、国家機関関与を全面否定。
後年、大統領になった金大中はこの事件を一切不問にするとの立場を明らかにし、韓国政府に対する賠償請求などに発展するおそれのある真相究明を露骨に牽制。
しかし、1973年11月2日に行われた田中角栄首相(当時)と金鍾泌首相(当時)との会談の内容を収めた機密文書が廬武鉉政権により2006年に公開され、日韓両政府が両国関係に配慮した政治決着で穏便に事を済ませようとしていたことが明らかになったそうだ。
この事件をざっくりいうならば、KCIAが朴正煕大統領(当時)の指示で駐日大使館員と在日やくざを使って政敵の政治活動(民主主義化という名の韓国の赤化運動)を封じ込めるために起こした事件。そして田中角栄首相(当時)も事前に了解していたという驚きの内幕。(田中角栄という総理大臣本人に日本の国家の主権に対する矜持すらなく、以下のような内容の内幕があったというおそまつさ)
警視庁による捜査内容とや事件の内幕
「文藝春秋」2001年2月号の記事によると「田中角栄首相が、政治決着で解決を探る朴大統領側から少なくとも現金4億円を受け取っていた」と現金授受の場に同席した木村博保元新潟県議が証言している。また田中真紀子によると、事前に田中角栄は「殺人をしないこと」を条件に、拉致を了承済であったという。
この事件の捜査に当たった警視庁によると「少なくとも4つのグループ、総勢20人から26人が事件に関与した」という。
アメリカの「ファーイースタン・エコノミック・レビュー」の記事よると、朴正煕と関係の深かった町井久之(鄭建永〈チョン・ゴンヨン〉山口組系東声会会長がホテルのフロアをほとんどすべて借り切りKCIAに協力。
「ニューズウィーク」東京支局長バーナード・クライシャーによると「町井久之はKCIAと緊密に行動を共にし、事件の背後にいた。しかし日本のどの新聞もこのことを取り上げない。それは町井の組が自分達を誹謗する者を拷問し殺すことさえ厭わないからだ。」との記事を本社に送っている。(在日やくざによる日本のマスコミへの暴力による支配という構造)
韓国政府が金大中を中傷する情報を日本の新聞社に流す役割をしていた柳川次郎(梁元錫〈ヤン・ウォンソク〉山口組系柳川組組長)も関与。日韓関連の著書が多いジャーナリスト五島隆夫によると「柳川は日本の暗黒街の他の人物と同様に児玉誉士夫(自民党の後援者・右翼の黒幕)を通じて韓国政府と接触をとった」という。
しかし「やくざな話」だと思いますが、田中角栄が事前に「殺人はしないこと」というように「釘」をさしていなければ、金大中氏は遺体で発見されていたかもしれず、後に大統領となり、南北対話や太陽政策下での経済支援に対する「ノーベル平和賞」(後年、意味のないノーベル平和賞だったとわかった典型例)もなかったのかもしれない。
つまり、この事件後に金大中氏が表舞台から退場していれば、韓国政府が北に対する太陽政策で核やミサイル開発の時間稼ぎの片棒を担ぐこともなく、その後も、その系譜である廬武鉉、文在寅などの親北政権下で日韓関係や韓米関係など自由主義陣営との協調路線がコントロール不能となっている現在のような状態になることもなかったのかもしれず、今日の状況にとって良かったのか悪かったのか。
今の文在寅大統領を手荒に「拉致って」退場させる勢力はもはや韓国にはいない模様だが、まともな国際感覚を持った韓国国内の保守(もはや絶滅しそうそうな状況)は、彼をどのような目でみつめているのだろうか。
注:ペルソナ・ノン・グラータ:
接受国からの要求に基づき、その国に駐在する外交使節団から離任する義務を負った外交官を指す外交用語。 原義は「厭わしい人物」「好ましからざる人物」を意味。外交関係に関するウィーン条約第9条及び領事関係に関するウィーン条約第23条に規定されている。ペルソナ・ノン・グラータの通告を受けた場合には、派遣国は状況に応じて対象者の「本国へ召還又は外交官任務終了」をしなければならない。
コメント
こんばんは
映画は現実を映し出していたのですね。
イギリスの話は007を絵にかいたような事件ですし、金大中の件も現実とは思えないまるでスパイ映画のような事件です。朴正煕大統領の指示で、KCIAが大統領選で敗れた金大中を東京から拉致し韓国へ連れ去った事件ですね。「田中角栄の了承」があったとしても、この流れであれば、金大中が殺されなかったのは不思議です。逆に、この数年後に、当時の大統領朴正煕はKCIAに暗殺されてしまいます。
これらの事件の本質はよくわかりませんが、歴代の韓国大統領は、クーデター・暗殺と不正・汚職の繰り返しであることには間違いがないようです。
金大中は死刑判決、廬武鉉は自殺ということで、その思想を汲む文在寅大統領もすでに不正が指摘されており結末が想像されます。
2018/9/24(月) 午後 10:34 [ mymidiindex ]
> mymidiindexさん
こんばんは。金大中、そのあとの廬武鉉大統領や現在の文在寅大統領は3人とも親北派というより、「北の工作員的大統領」ですね。文在寅はトランプと金正恩の間の橋渡しというか「連絡係」のような役割を演じようとしていますが、米国政府から全く信用されていないし、そもそも北朝鮮が本気で核放棄するはずがないので、今後の展開は予断を許さない状況のようですね。
少し持ち直したといってもこれから文在寅の支持率はさらに下がって行くでしょうから最後はやはり「畳の上では死ねない韓国大統領」となる運命かもしれませんね。
2018/9/24(月) 午後 10:57 kamakuraboy
kamakuraboyさん、こんばんは
先にいつもとは異なる表示名でログインしていることに気づきました。
古代史でいえば、白村江の戦いを契機に百済は滅亡し、唐にバックアップされた新羅に朝鮮半島は統一されました。百済を支援していた倭は数十年後には滅亡しました。
この古代の歴史を踏まえると現在の韓国が北朝鮮に統一されると、それは当然日本にも多大な影響がありますので、その動向は注視すべきですね。
ただ、北朝鮮の核放棄はありえないという認識は私も同じです。
2018/9/24(月) 午後 11:18 泉城
> 石田泉城さん
ああ、泉城さんでしたか。韓国と北朝鮮の赤化統一はあり得ると思いますが、米国が1950年の朝鮮戦争犠牲を無駄にしたくないと思えば、すんなりと行くのかどうか疑問ですね。今年か来年に何か動きがあるのでしょうか。