美と知

 美術・教育・成長するということを考える
( by HIGASHIURA Tetsuya )

校則について

2006年06月08日 | 学校・教師考
最近、校則について気になることがありましたので少し整理しておきます。

学校には、程度の差はあれ、校則が存在します。
本校は、校則らしい校則は無いとはいいながらも、「禁止事項」がいくつかあります。その校則は大きく整理すると3段階に分けることができます。
1、「犯罪」
2、「法で定められた18歳未満禁止事項」
3、「教師の趣味」
の3つの段階です。

「教師の趣味」という言い方は誤解を招くかもしれませんが、こんな学校にしたいと言う、教師の熱い思いが集約されていったものだと理解してください。単に個人的な好みのレベルで趣味と言っているわけではありません。
秩序を持った、礼儀正しい学校にしたい・・・社会から高く評価される姿であってほしい・・・という教師の強い思いが、規則として表されているのです。それが3番目に分類されるものです。
ただし、1と2に関しては、教師もはっきりとダメということができますが、3に分類される事柄については、個人的には「?」と感じてしまうこともあるのは事実です。

今、本校でホットなテーマは、携帯電話、茶髪、ピアスに関してです。

携帯電話に関しては、学校に必要ないから禁止ではなく、スクールアワーは電源を切って、使い方のマナーをしっかりさせよう・・・という方向は本校らしい取り決めです。

茶髪に関しては、保護者もされている方も多いですし、教師の中にも染めている者がいます。そのような環境の中で、程度の差もあり、一概に禁止という事は難しいようです。本校でも「極端な茶髪は注意しよう。」という程度の理解でしょうか。

私のクラスにも髪の毛を染めている生徒が何人かいます。
染めている生徒に、「10代で髪を染めることで、髪の毛、毛根へ負担がかかり、大きなダメージを受けるよ。10年後に抜け毛がひどくなるよ。」と、注意を促していますが、なかなか実感がわかないようです。
これも、将来どうなるかとイメージする力と、「今~したい。」という欲求との天秤にかけた判断だと思いますが、イメージする力が弱い生徒は欲求の強さが勝ってしまいます。

今、本校で生徒の茶髪の状況に関しては、教師間でも判断が微妙といえます。
何でもかんでも「規則だから!」禁止ではなく、生徒と教師とのお互いに納得のいく対話が大切だと考えます。
校則に関しては、その規則に込めた教師の思いをしっかり生徒に説明し、伝え、それに対して、今の生徒がどう考えているのか、教師もしっかりと耳を傾けてみる。その上でダメなものはダメ、不必要な規則は作らない、とお互いに納得できるような学校がいいと思います。



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