マルハン@茂原の開店を間近に控え、千葉の何カ所かをまわってみました。
印西、八千代、千葉みなと、市原。
どこも強いのですが、私の知っているマルハンとは若干違いました。
◆マルハンの変化・接客◆
・やたらと大声&やたらとオーバーアクション
・ヘソを開け、スルーとアタッカーを閉める
私の知っているマルハンってそんな感じ。
大声やオーバーアクションの是非はまた別の機会に書くとして、
現状、千葉県内のマルハンは演技型接客から距離を置きはじめました。
シマから出る際に振り返ってお辞儀したり、
中央通路を歩く人へ大声で挨拶したりと、
お馴染みの光景は消え失せています。
一方、箱交換やジェットカウンターなど、
face to face時のみ声を出しています。
つまり「濃い接触以外は発声しない」ということ。
シマ内でのすれ違いでも、ほとんど喋らなくなりました。
逆に増えたのは、アイコンタクトや、うなずき。
ノンボイスコミュニケーションとでも言えば格好いいですけど、
ぶっちゃけ、あうんの呼吸というやつ。
「声を出さずに接客する」というのは、ディズニーランドの掃除もそうでした。
話しかけられる前は、せいぜいアイコンタクト笑顔だけ。
普段はひたすらに、黙々と掃除します。
いざ face to faceの状態になったら、得意の濃い接客を開始する。
千葉県内のマルハンは、これに近付いているように感じます。
ぶっちゃけ、効率もいいんですよね。
普段から大声出したりオーバーアクションをしたら時間を取られるし、
自分に酔っちゃうから周囲の状況も見えなくなりますし。
◆接客の進化プロセス◆
パチンコ店の接客は以下の展開を踏みます。
・無接客
無愛想、無挨拶、無礼
・真面目接客
一生懸命、ひたむき、初々しさ
・演技型接客
大声、オーバーアクション、自己陶酔
・無音声接客
発声と無音の使い分け、背後への気遣い、知識量
茂原には演技型接客店舗はありませんから、
当面は指導の楽な演技型を採用するでしょう。
元気、情熱、感動を打ち出すと予想します。
そして、他店は同じような接客を追随する。
追随し始めたら、逆に無音声接客へ切り替えていく。
茂原市民からは「やかましくなく、礼儀正しいスタッフ」と賞賛され稼働を保つ。
……というのがマルハンにとって最善のシナリオ。
これに「他社が自店を追随しない場合」と、
「稼働を取るのに失敗した場合」を用意しておく。
失敗時のオプションをどれだけ事前に容易できるかで、
グランドオープンの正否は決まるような気がします。
素人考えですが。
◆時代に即した釘調整◆
かつてマルハンは、アタッカーやスルーを殺し、風車上まで殺し、
その分、ヘソを等価とは思えないくらいあける調整をしていたように思います。
違ってたらごめんなさい。
世間一般で言う「等価釘」というやつですね。
これって今の機械に適していません。
今さらですけど、改めて書かせてください。
保留0~1では濃い演出が出やすく、
保留3~4ではリーチすらかからずあっという間に止まる。
この演出補正により「回ってないほど楽しい」という、
昔からのパチンコ好きにとっては、
絞め殺したくなるような機械ばかりになりました。
メーカー開発者は考えます。
高交換率だと回せない。
回らないとつまらない。
客は飛ぶ。
ならば保留0~1の時に濃い演出を出せばいいじゃん!
という、ホールの現状に対応させた機械作りです。
以前は停止秒数の調整だけでした。
今は、疑似連をからめて停止秒数を上げます。
濃い予告、濃いリーチで客の感覚を麻痺させるんですね。
回らないことで、面白い演出を沢山見られる。
回しすぎると、メチャクチャつまらない機械になる。
ゆえに、ヘソを閉めるのは、客の要望にも叶うわけです。
もう、死ねって感じ。
('A`)
さて、話を進めます。
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんけど、
最近私、パチンコ博物館へ出入りしています。
ここに「釘を叩けますコーナー」があるんですよ。
ハンマーを握るのは一般客ですから、
そりゃもう、とんでもない曲げ方をします。
閉館後、元ゲージへ戻したりするんですけど、結構大変。
でね。
一般の人達って、どこを叩くと思いますか?
ヘソ?
違います。
アタッカーとスルーを開けるんです。
牧野館長から聞いた時は結構衝撃でしたよ。
でも、遊びに行くたびチェックするんですけど、
確かにアタッカーやスルーばかり叩かれてる。
もちろんヘソも叩くけど、
アタッカーやスルーに比べれば大したことはありません。
つまり、今のお客様の不満は、アタッカーとスルー。
大当り中と確変中に、強い不満を抱いているんです。
本来、大当りや確変って嬉しいものですよね。
皆さんだって「大当りすれば、客は嬉しいだろう」と思ってますよね。
違う。
客は大当りした後にこそ、苛立ちを覚えてるんです。
大当りは、現金投資から逃れられてホッとする場所でしかない。
現代パチンコの低稼働要因は、ここにあります。
当っても嬉しくない。
これです。
◆あの店の釘◆
先日、市原店で沖縄2を打ちました。
一万円で173回転。
8連チャンで10899玉(1回あたり1362玉)。
時短中、7分間で19玉減。
当った瞬間、上皿に残っていたのは10玉ほど。
また、時短終了後は一発も打たずに止めています。
また、常時オヤジ打ちです。
確変中のストレスはゼロ。
一方の出玉は少ないような気がしますけど、
アタッカーの飛び込み自体はかなり良いので気になりません。
よく見ると、下道の添え釘を使って丁寧に殺しています。
「一カ所で殺さない」「アタッカーはナリで」
というスタンスのようですね。
これを踏まえて、次へ進みます。
◆特徴を先鋭化させる手法◆
これは、千葉県内の等価激戦区。
店舗名は架空の物ですので、深く考えないでください。
「D駅」は今まで通りの等価ホールパターンですね。
「上昇」は最近参入したばかりだからか、オマケを開けて長く座らせ、
満席感を出そうとしているのかも知れません。
D駅は関東で急成長しているチェーン店。
上昇は北海道で有名なチェーン店。
「日射」だけ単独店です。
こう見ると各店特徴ありますね。
特に日射はあまりにも極端です( ̄▼ ̄;)
でも、ちょっと待ってください。
丸と日射。
傾向が似ていませんか?
確かに日射は極端だけど、
ヘソとオマケを殺して、スルーとアタッカーへ回すという方針は、
丸と全く一緒ですよね。
日射はかつて、北海道の雄と言われたホールにも負けず、
丸が2店舗できてもビクともせず、
さらに同じく等価の「永遠」が2店舗出店しても、いまだに高稼働を保っています。
近所にあった千葉県内で有名だった2社の店舗は撤退していることからも、
その際だった強さが分かります。
あまりに強く、出す時の勢いが半端じゃないので、
業界人として考えちゃいけないことを考えました。
ひょっとしたらアレなんじゃないかと。
でも、打ってみると違うんですね。
あ、ここで殺してる、ここでも落としてる、
あ、海は甘いけどこっちのシマは……みたいな。
例えばスタートを6.0から5.85にした時、
千円あたりだと0.6回しか変わらず、客は気付きません。
しかし、スタートを0.15落とすことで、
BAを5上げられ、かつT1Yを20上げられる。
逆に言えば、打っても分からない千円スタート0.6回の差のために、
BAを5も下げ、かつT1Yをも減らさねばならない。
稼働や資金に余裕のないホールだと、
SもBAもT1Yも全て落とさねばならないかもしれない。
でも、調整できる余裕があるのなら、
BAとT1Yに力を入れて欲しいなと思います。
話を丸と日射に戻しましょう。
日射は昔からこのスタイルですけど、
結果として「丸の特徴をより極端にした釘」となっている。
もちろん地域性があるから一概には言えませんけど、
丸に対応(対抗ではない)するのは、これかなと。
「
地域にある丸の特徴を極端に」というのは、
全国の等価ホールで使えるスタンスなのかなと感じました。
個人的には上昇にも注目しています。
「オマケを開ける→負け金額は変わらずとも長く打てる」
という流れが今後も通用するのか、見てみたいんですね。
◆まとめ◆
まあ、ホール経営未経験の人間が釘を語るなって話ですけど、
ミステリーショッパーとして、
また、多くのホールで打ったファンの感想として一つだけ言える。
「マルハンに勝とうとしちゃいけない」
いやまあ、良く言われる結論ではあるんですけど、
もっと掘り下げて言うならば、強い2番店、老人の多い3番店を目指す。
パチンコ洞にも書きましたけど、
勝てる要素はこちらで決めればいいわけで。
女性に愛される店とか、
海の強い店とか、
若者の集まる店とか、
感動接客の店とか、
新台を多く導入する店とか、
様々なイベントをする店とか、
それ、全部マルハンの強みです。
一点突破できるとしたら、「
爺さん婆さんばかりの店にする」。
これしかないと思うんですよ。
ホールの方って、皆さん若いですよね。
だからどうしたって感性も若くなる。
釘を開けたいし、機械を買いたいし、イベントだってやりたい。
強いホールを見るとそれを真似したくなる。
でもお年寄りって基本的に、長く遊びたいだけなんです。
マルハンくらい強くなると、回転率を上げて収益を最大化したい。
そこからこぼれる層は確実にいますから、
丁寧に拾い上げていただけたらと思います。
……なんて簡単に書いてますけど、大変な話ですよね。
マルハン自身「次の一手」を無限に考えているでしょうから。
今回、海物語沖縄2に桜バージョンが出ました。
ほとんどのホールさんはMAXを買った。
現状ではそれこそがベストの選択。
しかし、3年後を考えたら、微妙です。
「私なら」という注釈に意味のないことは分かっちゃいますけど、
もしも私がマルハン@茂原のマネージャーなら、
絶対に現金機タイプのビッグを導入します。
少台数でも設置し、近隣の客を教育しつつ、データを集める。
茂原市の等価店は極端に高TS化が進んでおり、
かつライトミドルの設置台数が少ない。
1/150~1/250を一定数設置することで、稼働の下支えを企む。
最強チェーンだからこそ、こういう細かい部分を突く。
これによりグランドオープンの成功は確約されるのではないかと。
あくまで妄想ですが【´・ω・`】
・マルハンの接客は演技型と無音声型を使い分ける
・ヘソを閉めスルーとアタッカーを開けるのは時代に即した調整
・時代に即した調整をマルハン以上に徹底させる
・ホールの描く一般的な戦略や戦術は全てマルハンの得意分野
・マルハンはその稼働ゆえに高齢者を取りこぼしやすい
・それを自覚しているマルハンは桜ビッグのようなスペックを積極的に使うであろうと予想される