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なにぬネコ書店

詩とか、日記とか  (榎本初=えのうい)

愛の妖精

2005-09-20 23:59:59 | 本を繙く
『愛の妖精』ジョルジュ・サンド作・篠沢秀夫訳(中公文庫)
読み終える(9月15日購入、翌16日より読み始める)。

優しさとか思いやりとかいうものの意味が、静かに、それでいて情熱を伴って読み手の心に染み込んでくる。『愛の妖精』という訳題が絶妙である。原題はLa petite Fadette(ラ・プチット・ファデット)、小さな(可愛い)ファデットという意味。

愛の妖精

中央公論新社

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朗読

2005-07-02 23:59:59 | 本を繙く

去る4月17日に行われた「木島始を偲ぶ会」にて献詩朗読ということで木島さんとの四行連詩を読ませていただいたのですが、その時の写真が届きました。髪が変なふうに固まっています。はい、ボリュームがないんです。私のことはさておき……

(今日は何故か“です”“ます”調だったりします)

先日注文した『現代詩手帖特集版 石垣りん』が届きました。6月25日付の読売新聞で紹介されていたのですが、その記事の中に「おやすみなさい」という詩の一部が引用されていたのです。とても素敵な言葉でした。目で追っているだけで優しく語りかけてきました。付録の自作朗読CDにその詩があるということを知り、それを聴きたいがために注文したわけです。

石垣りん

思潮社

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月並みな言い方で許してもらえるならば、自然体、いやこの言葉自体が野暮ったくなります。そんな朗読なのです。こんなふうには僕は読めません。同じふうに読んでしまったら、それは嘘というものです。声色とか、経験とか、そういうことももちろんあるのでしょうが。ただ、自分自身を生きていけばよいのでしょう。

太陽は自他ともに照らしていく

2005-05-10 23:59:59 | 本を繙く
「問題は時間にあるのじゃなく、あなた自身のなかにあるんですからね。将来あなたが太陽になれば、みながあなたを目にすることになりますよ。太陽はまず第一に太陽にならなきゃいかん」ドストエフスキー作・江川卓訳『罪と罰』(岩波文庫)より

人はみな生命のなかに宝塔を持っている。宝塔、それは、凡庸な(しかし実はこの上なく崇高な)言葉でいえば、「可能性」のことである。それは太陽を燃やすエネルギーであり、「祈り」である。自分自身の中の宝塔を信じることができて初めて他者の持つ宝塔を見つめることができるにちがいない。
相手の心に沿うことのできる人でありたい。


罪と罰〈下〉

岩波書店

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四行連詩集『近づく湧泉 第二集』

2005-05-01 15:48:07 | 本を繙く
昨夏に亡くなった詩人・木島始さんが発案した四行連詩。
木島さんはこの四行連詩を通して
多くの詩人と交流し、また
他の詩人間の交流を生み出しました。

四行詩を連ねていきながら紡ぎ出される珠玉の対話

木島さんは言葉と人の繰り出す宇宙を
場所も時間も越えて、自在に飛び回ります。
詩人たちは、それぞれのリズムで歩いていきます。

連詩のほかに著者エッセーもあります。わたし(榎本)も書いています。



十六分音符の奇蹟

2005-04-29 23:47:00 | 本を繙く

昨晩は朝3時過ぎまで飲み会→カラオケ。
古い歌ばかり3曲歌う。

今日は午前中は家で読書
 『ソシュール入門』ほか。
午後は本屋まで散歩
 『天の夜曲』『オセロー』『あらし』を立ち読み、いや少し覗いただけ。
空は晴れ渡っていたのに
なんとなく気持ちが晴れない一日でありました。
帰りにおにぎりを3つ、焼さけ・菜めし・唐揚マヨネーズ。


『林檎の樹』
 昨日読了。美しく、せつないです。
 甘辛いといったところでしょうか、いろんな意味で。

家の本棚にある『錦繍』と『モオツァルト・無常という事』を
読みたくなって、それぞれ少しだけページを繰ったのでした。

今日の音:モーツァルト交響曲第39番
     ギュンター・ヴァント指揮、北ドイツ放送交響楽団