通常、正常なサイクルの肌は、基底層で生まれた表皮細胞が角質層に達し、最終的に垢となってはがれ落ちる周期が約２８日間です。原因の違う皮膚のトラブルでも、一度に治療できてしまうのがケミカルピーリングの魅力ですが、ニキビ、皮膚のくすみ、小じわはすべて表皮層のトラブルですので、ケミカルピーリングによって角質を取り除くことが改善が期待できるのです。要するに効果はエステティックサロンより医療機関の方が高いと言えるでしょう。１回でも見違えるような効果がありますが、通常何回かに分けて施術した方がより高い効果が得られますので、回数券や数回の施術がパックになって販売されることもよくあります。
ケミカルピーリング後、日焼けはＮＧですので、外出時は常にサンスクリーンを使用し、また美白効果の高い美容液や、フルーツ酸が入った化粧品は使えません。初期の頃は皮膚をはがす手術として警戒する方も多くいらっしゃいましたが、デリケートな肌の日本人にも合うソフトケミカルピーリングなどが出てきたことで、一般的に普及した、と言えます。施術前には化粧は洗顔して落とし、ノーメークの状態で施術が行われますので、当日は化粧水などのスキンケア用品と日焼け止めクリームを持参しましょう。値段の方はそのサロンや医療機関によってばらばらですが、安い場合だと１回５０００円台、高ければ数万円といったところです。
単に毛穴の汚れが目立つ、というだけではなく、毛穴トラブルから更に色々なトラブルを発生させてしまうということです。従ってエステの場合には医療行為として行うことができないという理由もあって、濃度の薄い酸を用いたソフトケミカルピーリングなどを行っているようです。けれどターンオーバーと呼ばれるその周期が乱れてしまうと、古い角質が肌表面に次第に厚く蓄積され、角質が部分的に厚くなったり、毛穴が詰まったりトラブルの原因をつくり、ニキビ、吹き出物、目立つ毛穴、シワ、タルミ、くすみといった加齢現象、脂性肌、シミ、色素沈着やニキビ跡や化粧のりが悪い・・・など様々な皮膚トラブルを引き起こします。
ケミカルピーリングはエステティックサロンかクリニックで行われますが、ケミカルピーリング自体は医療行為にあたり、本来はエステティックサロンではこの施術を行うことはできません。厚生労働省からも平成１２年１１月にその通達を出しています。濃度の低い酸を何回かに分けて塗布する方法がお勧めですが、１回の施術に要する時間は、顔だけで通常１時間程度です。