テンキチのブログ「誠」

忘れてはならない誠=真実を記しておきます。テンキチが気づいた其の度に。

「本当にすごい人たち」

2005年11月18日 23時19分43秒 | 報道のこと
本日は東京出張でした。
朝早くに家を出て新幹線に乗りました。
車内で新聞(朝刊)を読みました。
ある小さなコラム記事に釘付けとなり、何度も読み返しました。
"本当にすごい人たち"というタイトルでした。
朝一から涙が流れかけつつ何とか堪えました。
こんなことはめったにないことです。
この事件(ニュース)のことは全く知りませんでした。
是非とも、この記事を記しておきたく思います。

 成田空港の検問所で、34歳の男が免許不携帯で逃走しナイフで警察官二人を死傷させた事件、また劇薬を自分の母親に投与した16歳の女子高生の事件の陰で、ある老夫婦の心中事件が報じられた。
 福井県大野市。80歳の夫と、認知症で糖尿病だった82歳の妻。夫は行政にも親戚にも近隣にも助けを求めることなく、一人で妻の介護を続けた。施設入りを勧められても、最後まで自分が面倒を見ると、断った。
 二人で使われていなかった市の旧火葬場の焼却炉に入り、焼死した。白骨になって発見された。自分たちで体の始末までしたのである。合意の上での死だったと思いたい。車内に残されたメモには、家を出る時間、死への準備、「午前0時40分ごろ点火」など、細かく計画が書かれていた。市役所に「財産は自治体に寄付する」と遺書を送っていた。子供はなかった。焼却炉近くに止められていた車からはクラシック音楽が流れていた。
 あるテレビ解説者は「偕老同穴」と言ったまではさすがだったが、「悲惨」と言ったところで、微かな違和感があった。しかたのない一言とはいえ、いつもの決まり文句だ。はたしてこの夫婦の死は「悲惨」だろうか。むしろ立派な死ではないだろうか。見事な夫婦ではないか。
 以下省略

車から流れていたクラシック音楽の曲名は何だったんでしょうか。
二人の白骨は抱き合っていたそうです。
今こう書き終わって、また少しばかり鼻水が出かかっている次第です。