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今日のライトノベル ~食卓にビールを~

2020-06-19 23:01:08 | 今日のライトノベル
「じゃ、記念にビールでも飲みますか」

今日のライトノベルは富士見ミステリー文庫から発売された「食卓にビールを」です。
1巻初版は2004年8月に発行されました。
全6巻です。

富士見ミステリー文庫から発売されていましたが、内容的にはSFコメディです。
この内容でミステリーの名を冠するレーベルから出ていたことが一番のミステリーですね。

※実は富士見ミステリーの編集長が著者の元担当だったかららしいです。

元々は「ファンタジアバトルロイヤル」というドラゴンマガジンの増刊号に連載していた経緯から、話は短編になっています。
文庫になった際には書き下ろしもけっこう収録されていますけどね。

主人公は女子高生で幼妻で物理オタクで作家の語り手。
彼女の一人称視点で書かれているので名前が出てきません。
そんな彼女が日常で宇宙人と遭遇したり変な現象に遭遇したりする話です。
語り手の私の肝が据わりすぎてて、宇宙人が出ても変なことが起こっても全然動じないのがなんともすごい(・ω・ )

SFコメディですが、このSFはScience Fictionの他に「少し不思議」の意味も入っていると思いますね。
最近のライトノベルではこういうSFものはほとんどないのでなかなか貴重な作品と思います。

ちなみに「女子高生で幼妻で~」と書きましたが、話によって女子高生だったり、幼妻だったりします。(女子高生のときは女子高生時代を書いてる?)
短編のタイトルが「食卓にビールはありません」だと女子高生としての話で、最後にビールは飲まないんですねこれが。未成年だから。
逆に「食卓にビールを」だと大抵ビール飲んでます。
話の最後でなんやかんや理由つけてビールを飲んでるの見ると、すごい人生楽しそうだなぁと羨ましい…w

著者は小林めぐみさん。
「ねこたま」という作品で第2回ファンタジア長編小説大賞で準入選してデビューした方です。
なので富士見ファンタジア文庫の方が作品数は多いです。
他にも角川スニーカーでも色々と出しており、90年代~2000年代でイケイケでした。

そして学歴としては埼玉大学の理学部物理学科を卒業しているという。
あとがきの語り口も本文とほとんど同じノリで書かれていることから、実はこの作品は著者の実体験でノンフィクションなのでは? と思っている人もいるらしいです。
私もその一人です(・ω・)

一風変わった作品が読みたいなら、この「食卓にビールを」はなかなかいいですよ(・∀・)


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