-196℃の部屋

ブログのお引越しをしました。→技術屋えきちーの実験ノート http://ekitait.com

昨日の再結晶!:NIS(N-ヨードスクシンイミド)

2010-05-22 22:59:52 | 雑談
しんぽじうむさたでー\(`・ω・´)/

今日は東京農工大は小金井キャンパスで「第59回 有機合成化学協会関東支部シンポジウム」がありましたね。

午前中に聞いたやつはよかったんですけど、お昼にCoCo壱でガッツリと手仕込みチキンカツカレーを食べてしまったせいか、午後に聞いたやつは、助教さんの発表と別研の知人の発表以外は軽く夢の世界に行っていたせいで、ほとんど内容覚えてないお!(`・ω・´)
連日の疲労と、今朝早起きしたせいもあったんだろうねぃ…

でも、午前中の特別講演で京都大の杉野目先生が講演した、鈴木カップリングを使った芳香環連結の話はなかなか面白かったですね。
ホウ酸ってジアミンナフタレンで保護すると、むちゃくちゃ安定になるんだそうで。
しかもTHF溶媒中であれば酸で簡単に外れるし、片方のアミン上にエチルアルコールをくっつけてやると、それでもうホウ酸のように鈴木カップリングができるんだとか、確かにこれはなかなか使えるかも。
こういうことは覚えておきたいですね。

さて、昨日はというと、ようやくNISの再結晶をやりますた。

再結晶条件はジオキサン/四塩化炭素。
これはOrganic Synthesisに論文があるので、それを見たらこれでやるとのことでした。

普通、再結晶と言えば酢エチ、ヘキサン、メチクロ、エーテル、アルコール系でやるのがセオリーだと思ってますが、これはなかなかの変態条件。
この場合はジオキサンが極性溶媒なので、まずはこいつを使って、加熱したり超音波かけたりしながらNISを溶かすますね。
NISが溶けきったら、そこへ無極性溶媒の四塩化炭素を入れるます。
すごく身体に悪そうですね( ・ω・)
そうすると、まだ容器のナスはあったかいというのに、割とすぐ出てくるんですよね。
そんなわけで、わかりにくいでしょうけど、こんな感じになるます。



モノは白色だけど、溶液はオレンジ色です。
なんかこう、いかにもヨウ素チックな感じの色合いですね( ・ω・)
これだと出てきた結晶も、ぱっと見、キレイかどうかよくわからんとです。

そして、お次はろ過でモノを取り出してみることに。
何で洗うかなぁ、と考えたとき、さすがに四塩化炭素で洗うのはないわー、ということで、ヘキサンをチョイス。
キリヤマの上にザパーとナスの中身を出すと、ところどころに赤っぽい色のついた白色結晶が。
これにひたすら上からヘキサンをかけて赤い色を落とす作業です。

これがまためんどくさい!
なかなか落ちないんですよね。
かけたときは白くなっても、乾くとうっすらと赤く戻ったりして…
なのでキリヤマの上で結晶を小分けにして、集中攻撃で各個撃破して色を落としました。
がんばること40分、ようやくこんな感じになるわけです。



結晶には柱状、針状、塊状などなどいろんな種類がありますが、こいつは一番萎えるタイプのやつですね。
もふもふしてるので見た目の体積の割には重さはそんなにないです。
これで2.5gぐらいか。
今回は5g弱をかけたわけですけど、多分最初にジオキサンを入れすぎたせいであんまり出てこなかったんでしょうね。

安くて、5gで6200円ぐらいのお値段がするNISちゃんなので、ろ液をエバポってもう1回がんばりませう。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿