-196℃の部屋

ブログのお引越しをしました。→技術屋えきちーの実験ノート http://ekitait.com

モル・タロウを買ってみた(`・ω・´)

2012-08-09 16:57:14 | なんとなく有機化学がわかった気になる
というわけで、タイトルにある「モル・タロウ」というものをゲットしました。

これは何かというと、上のリンク先を見てもらうとわかるとおり、分子模型です。

分子模型と言うと大学生協とかで売っていたり、研究室なんかにあるような、プラスチック製の多面体で穴の開いた色つき原子と結合にあたる棒でお馴染みの「HGS分子構造模型」が有名です。(こんな感じの)

対して、このモル・タロウはHGS分子構造模型ほど有名ではないけど、ビジュアル面や精密さというものに重点を置いて作られた模型。
わかりやすく言ってしまうと、水素の原子なら小さく、逆に臭素なら結構デカくできていたり、結合も単結合、二重結合、三重結合ととなるにつれて、短くなっていったりと、芸が細かいのである。

そんなモル・タロウを使って試しに1つ、分子を作ってみますた。


テトロドトキシン!

テトロドトキシンと言えば“フグの毒”として有名なあの神経毒ですね。
過去のこのブログの記事に取り上げた……ような……(曖昧)

改めて(?)簡単に説明すれば、こいつは神経にあるナトリウムチャネルにくっつくことで、神経内外間のイオンの移動を妨げることで神経伝達の遮断を引き起こすもの。
自然界から単離・構造決定された後は、岸先生らによってラセミ全合成された後、磯部先生他によって不斉全合成されますた。
構造で特徴的なのはジオキサアダマンタン骨格(…と呼ぶのだろうか。アダマンタンの炭素2個が酸素になったもの)と、その横にくっついているグアニジンぽい部位か。

上のモル・タロウで作った模型だと、赤いのが酸素、右の方の緑色のやつが窒素、他の青いやつが炭素なり。

こうやって見ると、酸素は炭素より小さいので(電気陰性度のせい?)普通のアダマンタンよりも若干ひずんでますね。
つーか水素ちっさ!
まぁ陽子の周りに電子が1個あるだけだし、他の原子との大きさの比率で言えばこれくらいがリアルなのか…

ちなみにこの模型にはオングストローム定規(勝手に命名)も付いていて、作った分子をその定規で測れば、リアルでの大きさがどのくらいかざっくり測ることもできるます。

最近Angew.に論文を出した、ボクのいた研究室のお隣の研究室の助教さんに見せたら「おお、これええやん!」って言っていたので結構いい模型なのかもしれません(ぇ

この分子模型、買おうと思ったらリンク先のHPで頼むか、ジュンク堂や八重洲ブックセンターみたいな大きい本屋の理工書のコーナーとか探すと見つかるかも。少なくとも池袋のジュンクとブックセンターにはありました( ・ω・)
逆に、東急ハンズとか一見ありそうなところにはないかもしれない(池袋のハンズはなかった)
さぁ、君もいろんな分子を組んでみよう!\(`・ω・´)/

最新の画像もっと見る

コメントを投稿