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★ New!Kimmy's Diary ★

地域づくりから英語教育まで
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ジャズ・チャンツの作り方

2012年10月17日 | 英語
英語独特のリズムをジャズに乗せて習得する「ジャズ・チャンツ」の考案者キャロリン・グラハム先生のセミナーに参加しました。児童英語教育界ではかなり以前から有名な先生です。

キャロリン先生は、ニューヨークで昼間は英語を教え、夜はジャズピアニストだったのですが、偶然、このふたつの側面が重なりあったときに、この英語指導法が発見されたとのこと。

音楽が英語学習に有効であることは周知の事実ですが、それは私たちの脳が「リズム」を大好きだからなのだと先生はおっしゃっていました。特に1930代のラグタイムやジャズのビートとリズムが、英語習得を容易にすると気づいたそうです。生活環境にある人々の会話をその根底に流れるフォービートの上に乗せていくと、不思議なことにすべてが音楽的な会話に聞こえてきたのが「ジャズ・チャンツ」の始まりだったそうです。

 今日のハイライトは、だれでもあっという間にジャズ・チャンツが作れてしまう「マジック・フォーミュラ」を教えていただいたことです。 「単語のチャンツ」であれば、音節を2-3-1に並べればかんたんに素敵な歌いやすいチャンツができてしまうのです。
 例えば、スポーツというテーマで単語を5つ選び、フォーミュラの音節に合わせて並べ替えます。Baseball (2 sounds) Basketball(3 sounds) Golf(1 sound)ならこうなります。

Baseball, basketball, golf ×(hand clap)
Baseball, basketball, golf ×(hand clap)
Baseball, basketball,
Baseball, basketball,
Baseball, basketball, golf ×(hand clap)

子どもたちと一緒にテーマを決めて(ジャングル、とか、海とか)音節ごとに単語をグループ化して表を作り(1音節グループ・2音節グループ・3音節グループ)その中から、先ほどのフォーミュラに合わせて単語を選び、4つ並べるだけで子どもたち自身のオリジナルチャンツがすぐにできるということ。
早速作ってみました!いかがでしょうか?
‘Sweets’
Cookie, chocolate, cake ×(hand clap)
Cookie, chocolate, cake ×(hand clap)
Cookie, chocolate, cake
Cookie, chocolate, cake
Cookie, chocolate, cake ×(hand clap)

自分で作ると達成感があり、楽しくて、思わず口に出して何回も言ってみたくなります。
みなさんも試してみてください。
次回お会いしたら、ぜひご披露くださいね。

英語は耳から覚えよう

2012年10月08日 | 英語
先日開催された日本児童英語教育学会(JASTEC)で岐阜大学教育学部准教授のDavid Barker氏に講演をしていただきました。日本で英語を教え始めて16年の氏は、日本語を完璧に操りながらユーモアたっぷりに「日本人と英語の音」について、私たちでは気づかないネイティブの視点から表題のテーマで話をしてくださいました。

最近、英語関連の多くの出版物の中に「発音は適当でいい!」「英語は教えるな!」「文法は教えるな!」という文字がタイトルに踊っているのをご覧になったことがあるでしょう。あれを見て皆さんはどう思われましたか。本当に、文法や発音が適当で、会話はできるのでしょうか。

『発音はとても大事。発音ができない=リスニングができない。通じるからいい、ではない。英語として正しくない発音だとネイティブは認識できない。ネイティブのデータベースにない音声を聞いてもわからないです。』
なるほど。
発音がまちがっていると認識できない、という話は他でもよく耳にします。ひとつひとつの音も大事ですが、実はもっと大切なのは単語の「音節:syllables」と「連結:linking」です。Baker氏が提示された例は以下のとおりです。

日本語は文字と音節が同じ数:わたし(3 letters, 3 syllables)
それに対して英語は:Po・ta・to (6 letters, 3 syllables)  
Wednes・day(9 letters, 2 syllables)
(辞書を引くと真ん中で・があるところがシラブルの区切りです)

リンキングは、単語の最後の子音と次の頭の母音が連結することですが、英語を聞き取れないと悩む方は、きっとこの現象に慣れるとわかりやすくなるでしょう。

『英語を教える立場の指導者たちは、今までのように文法や読解、単語だけでなくて、英語の発音も教えなきゃならなくなって、OH、NO!という感じになるのでしょう。でも、ネイティブみたいな発音ではないと、完璧じゃないとだめですか。できるだけがんばって教えればいいのではないでしょうか。』

Barker氏が出会った中で一番素晴らしい先生 は、一緒に学ぶ姿勢を持っていた先生だったとのこと。子供たちにとって先生とともに学べるということがいかにモティベーションを上げるか、ということを身をもって感じられたそうです。

『子供に英語を教えるということは「子供と一緒に英語を学ぶ」と考えればいいのです。私は英語のネイティブではないから、わからないことがたくさんあります。だから一緒に学びましょう、という先生は一番いい先生です。子供にとって先生を抜かせるかもしれない、ということは嬉しいことです。』

カタカナを英語にふることの功罪についても、マラソンになぞらえて・・・。

『自分の足で走るのが当たり前のマラソンなのに、「走るのは大変だから・・・」と言って「私はバスに乗ってマラソンしています。」ということと同じくらいカタカナを使って英語を教えることは無理です。』

英語と日本語とは音は別のものであり、日本語の母音は5つしかありませんが、英語は12あり、氏の出身地であるイギリスのウエールズ語の子音は英語とはまたちがいますし、フランス語もまたちがいます。 世界にこれだけ音がたくさんあるという事実を子どもにそのまま伝えればよい、という説明は私の信じるところと一致しました。

英語指導者として数多くの指導書をネイティブの視点から書いていらっしゃるBarker氏のお話は、私たちの英語指導法に力強いサポートをいただくものでした。

♪ キッズ タイム フェスタ ♪

2012年08月10日 | 英語
8月9日木曜日、夏休みのひとときを、家族揃って楽しんでいただく「キッズタイムフェスタ」を開催いたしました。昨年度は読み聞かせを中心に「長久手ストーリータイムフェスタ」として開催しましたが、今年は長久手市にご在住の廣岡美和先生にご協力いただき「リトミックルーム」を作りました。子どもも大人も一緒にリズムにあわせて体を動かす楽しさを体験していただきました。

「イングリッシュストーリールーム」では、英語のネイティブスピーカー、ピーター先生が、プロジェクターで映し出された英語の紙芝居をとっても魅力的に読み、会場の参加者の皆さんと、双方向のやりとりをしながら、ぐんぐん英語の世界に引き込んでくれました。

私の担当は「スペシャルミュージックルーム」。いつもキッズインターナショナルスクールで行っているスペシャルミュージックタイムのダイジェスト版です。岡ゆかり先生の伴奏に乗せて、英語の絵本の読み聞かせをしたり、ハーモニーベルを参加者全員で奏で、そのハーモニーを楽しんでいただいたり、タンバリン、トライアングルなど身近にある楽器を使って、大人も子どもも一緒に全員で合奏をしたりしました。

私がこの企画を考えた大きな理由のひとつに「コミュニケーション能力の育成」があります。すべてのコミュニケーションの基本は「聞く」ことから始まると私は考えます。英語でも日本語でもそれは同じです。そして世界共通の言語である音楽であっても同じことが言えます。世界中の人たちが共に学びあい、共に分かち合うためには、お互いに聞き合うことが必要です。私が今回スペシャルミュージックで伝えたかったのは、大人も子どもも、真剣に聞こうとすれば、年齢や言葉のギャップを超えてひとつになることができる、ということです。

多い回の参加者は40名ほど、下は未就園児から大人までいらっしゃいましたが、全員一人残らず楽器を持っていただき、即興演奏をしました。驚く程全員が一緒に集中し、全員がそれぞれのパートを楽しみながら楽器演奏をし、全員が一緒に私の指揮に合わせてくださいました。2時間の間に4回の全体演奏をしましたが、どの回も全員の息がぴったり合って、それはそれは感動の瞬間でした。赤ちゃんから大人まで、同じ曲のメロディーとリズムに合わせて同じ音楽を楽しむ・・・。まさにライブの醍醐味!

ご参加いただいた約150名のみなさまに心から感謝いたします。また、当日は、ボランティアの皆様の助けがなければ開催できませんでした。素晴らしいMCをしてくださった皆様、机や椅子をかたづけたり並べたりしてくださった皆様、ありがとうございました。
この事業は長久手市協働まちづくり活動助成事業として採択され、長久手市教育委員会のご推薦をいただいて開催することができました。後押しをしてくださった市民協働課の皆様を始め関連課の皆様にも心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。

学会のプログラムが整いました

2012年05月08日 | 英語
来る5月19日土曜日、日本児童英語教育学会中部支部研究大会が開催されることになりました。会場は、中部大学名古屋キャンパス(鶴舞駅近く)で、午前10時から午後4時20分まで、一日皆様と一緒に「児童英語」について考え、学びます。

この学会(JASTEC:The Japan Association for the Study of Teaching English to Children)は、1980年に創立。児童のための英語教育関連の学会では、歴史も古く、現在、関東甲信越・中部・関西・中国四国・九州沖縄の5つの支部があり、約800名の会員を擁する全国組織の学会です。

中部支部による学会は、1年に3回、愛知、岐阜、静岡で開催されています。今回はいわゆる「実践研究」「研究発表」「シンポジウム」「パネルディスカッション」という通常の学会形式ではなく、「提言」「ワークショップ」「討論会」の形式に変えて、発表者と参加者の距離感をより縮めていけるよう工夫してみました。

実行委員長としての職務をいただき、副実行委員長を務めてくださる樋田禎美さんと一番大切にするべきだと考えたことは、「児童英語教育」と「小学校英語」との違いをどう出すか、です。このJASTECは、公立小学校で外国語活動と呼ばれる英語活動が始まるずっと以前から、幼児、児童のための英語教育について、実践者と研究者が作ってきた会です。民間の英語指導者や英語教室、英語学校、私立小学校の実践が中心となって、温かい雰囲気の中で受け継がれてきた学会です。近年、テーマとして新しい小学校外国語活動にフォーカスが絞られた実践発表が多くなってきているようですが、バランスから考えても、今まで受け継がれ、児童英語をひっぱってきた民間の実践報告を大事にしていく必要があると考えました。

今回のこの児童英語教育学会は、小学校外国語活動のみでなく、民間の児童英語実践者、民間の研究者も巻き込みながら、中学校での英語指導者からの視点からもご意見や実践報告をうかがうことができます。

一人ひとりがそれぞれの現場で感じたこと、研究していることを持ち寄り、一緒にこの先の羅針盤を作っていけたらいいなと思います。どなたでもご参加できます。せひ一緒に学びましょう。

モリコロパークで英会話

2012年04月27日 | 英語
春真っ盛りのモリコロパークで、「大人のための初級英会話講座」体験クラスを開催しました。11名の参加者の皆様と一緒に1時間みっちり、口の筋肉が疲れるほど、たくさん英語を話しました。全員元気印満載の女性で、日頃から英語だけでなくウォーキングやエアロビクスなどを楽しまれているということでした。

今日は体験クラスということでしたので、初級の第1回目として、ウォーミングアップ活動を始めに行い、握手をしながら全員の名前を覚えました。その後は身近にある単語を16個、チャンツにのって繰り返し。カタカナで知っていても英語の正しい発音を知らないと通じない言葉にポイントを絞りご紹介しました。

口の体操でどんどん参加者の皆さんから笑いが出始めた頃に「フォニックス」のお話。まだまだ知られていない文字と音の関係とそのルールをフォニックスアルファベット表で確認。それからラップのリズムに合わせてみんなで一緒に「a says, a, a, apple!」。

参加者の方から「それって says っていってるんですか?」という質問。「すごいいい耳されていますね!このsay は、三人称単数のSがつくと says (セイズ)ではなく(セッズ)という発音になるんですよね~。」ということも、質問をされなければ説明をする機会がなかったものです。質問をするって、やっぱりとっても良いこと。参加者みんなの学びになります。コツがわかったところでもう一度、リズムに合わせてラップにのって歌いました。

この頃には舌好調になり、ついでにドレミの歌を使いながら発音クリニック。習いたてのフォニックスルールを念頭に置きながら、私のキーボードによる演奏に合わせてかっこよく'Doe a deer, a female deer…♪'と全員が気持ちよく合唱。こうして楽しい1時間が過ぎました。

レッスン開始時は、英語で話しかける私に、なんとなく不安気だったり強張っていた表情の皆さんでしたが、全員が素敵な笑顔になって‘See you again!’と元気に手を振ってくださいました。お見送りをしながら「女性は太陽」という言葉が頭に浮かびました。

次回は5月11日です。事前お申し込みが必要です。くわしくはモリコロパークまで。