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★ New!Kimmy's Diary ★

地域づくりから英語教育まで
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さまざまな人と関わることについて
書きます

How old are you? はマナー違反

2013年10月03日 | 国際交流
古くからの知人であるアメリカ人男性が珍しくメールをしてきました。「気になっていることがあるので、ぜひ話をしたい。時間を取ってほしい。」毎週会う機会はあるのに、わざわざメールでアポイントメントを入れてくるからには深いわけがあるにちがいない、と思い、すぐに会うことになりました。

十年以上前から日本とアメリカを行ったり来たりし、最近日本人の奥さんとご結婚されたほど日本のことが大好きな彼。日本人のグループに、アメリカの国についてレクチャーを頼まれることがよくあると言って喜んでいたのですが・・・。

「日本人はなぜそんなに初対面の人の年齢を聞きたがるのか・・・。その答えを知りたい。」
彼がわざわざ私にアポを取って話をしたかったことです。「国際結婚」という環境によるものなのかはわかりませんが、‘How old are you? ’という質問が最近非常に多く辟易している・・・とても失礼なことなのに、日本人がそれに気づいていないこと自体にまた困惑している、とのことでした。

さらに聞き込んでいくと、彼はその答えを私に望んでいる、というより、年齢を尋ねることは、体重を尋ねることと同じぐらい失礼千万なことなのだということを知ってほしいようでした。研修の機会を通じて、広く日本の皆さんに知ってもらえるように話してほしい、ということのようでした。

時々、この「年齢を初対面で尋ねる失礼な日本人」については話題にのぼります。それに対して「日本人は英語が苦手なので、いざ英語を話さなければならない状況に置かれると、仕方なく中学で学んだ2番目の英会話文(はじめはMy name is ----.)を言うことで、場をつないでいるのではないかしら?」と、日本人擁護の立場で説明したこともありました。

歴史的背景から言えば、儒教の影響で年長者を敬う文化が残っているため、1歳の年齢差でも自分より年上であれば自動的に先輩として気配りの対象となり、同年代であればそれだけで親しい心理状態になる、いわば「バロメーター」ではないか、と説明したこともあります。IとYOUしかない文化圏から見れば、理解しにくい年齢と社会の関係が存在するのは確かです。

先日も彼が80歳の女性を「こちらは○○さんです。この人は80歳です。すごいでしょう?」と紹介されて、彼は非常に驚いたと同時に彼女に対して申し訳ない気持ちでいっぱいだったとのこと。女性の年齢をなぜ他人が、初めて会った彼に伝えるのか、その意味がわからない、と。

「『郷に入ったら郷に従え』はわかっている。ここは日本だしね。だけど、国際的に見ても知らないと恥をかくのは日本人だから、気づいて欲しいんだ。」純粋な気持ちで彼は熱心に話してくれました。

「年齢を話題にするのは国際的なマナー違反だということを知ったほうがいい。そうでないと日本人は国際社会の中でKYのレッテルを貼られるだろう。よく政治や宗教の話はしないほうがいい、と言われているけれど、そこに、ぜひ、人種と年齢のこと、体重のことも足しておいてほしい。これは日本が本当の意味で国際的になるのに必須のことなんだよ。」

5本の指で覚えることにしましょう。
初対面の人に、政治、宗教、人種、年齢、体重のことは話題にしない。
「五大タブー」とでも命名し、忘れないようにしたいと思います。


いっぱい挑戦したよ!インターナショナルデースクール

2012年12月27日 | 国際交流
今日は「インターナショナルデースクール」(後援北名古屋市国際交流協会)を開催しました。英語を学習しはじめた幼稚園から小学生の子どもたちのために、実際に英語を使いながら一日を過ごす機会を作ることが目的です。国内での小学校や英会話教室などで学ぶ英語は「学習する対象」となりがちで、コミュニケーションのツールとしての機能を十分に体験する機会は極端に少ないと感じています。ことばとしての「英語」の機能を作動させるためには、ことばを使わなければならない必然性が必要です。その必然性をどうつくるか、が私たちフィール・ザ・ワールドのテーマになっています。

今回のテーマは「世界の食卓」。朝のサークルタイムに「世界の食事」についての紙芝居をニュージーランド人のブライアンに読んでもらい、今日作る料理がどの国のものかを学びました。世界各国の民族音楽をゆかり先生が紙芝居に合わせてキーボードで弾いてくれたので、紙芝居の楽しさが何十倍に膨らみました。

その後、全員参加の「ランチョンパーティー」のために、子どもたち全員が「世界の料理」に挑戦しました!「みんなのために食事を作る」使命感に燃えた子どもたちは、それぞれピザ(イタリア風)、フルーツケバブ(トルコ風)、タコス(メキシコ風)ナッチョスサラダ(パナマ風)、クッキー(ニュージーランド風)、マカロニ&チーズ(アメリカ風)を作り上げ、全員で一緒にランチョンパーティーを楽しみました。

日ごろ食べ慣れていないアボカドやトルティーヤチップ、さまざまなスパイスなど、口に合わない料理もあったことでしょう。でも、「チャレンジ精神」を発揮して、食べたことのないものに挑戦してくれた子どもたちもたくさんいました。みんなで食べる良さはこういうところにあります。「仲間がいるから、大丈夫。」「ちょっと冒険心を出してみよっかな」「いつもしたことがないけど、ちょっとならチャレンジも平気!」そんな雰囲気に満ち溢れていました。挑戦している子どもたちの目は、生き生きとして輝いていました。そして、初めて食べたものを「おいしい」と感じることが出来る幸せを体験したようでした。なんどもおかわりをしてくれた子どもたちもいました。

午後のプログラムも盛りだくさんでした。英語で、歌い踊り、絵本を聞いたり、合奏したりして楽しむ‘Yukari & Kimmy’s Special Music Time’。今日初めて聞く曲でも、Kimmyの英語を聞いていれば、不思議に歌ったり踊ったりできてしまうところが音楽の力です。

また、クラフトの時間には、自分の絵本を作ったり、お気に入りのランチプレートを作ったりして、リスニング力に挑戦しました。

お迎えの時間に合わせて保護者の方々に今日の成果を少しだけ観ていただく時間を設けて、シェアさせていただきました。自信に満ちた子どもたちの顔!私にとって今年最後の最高の思い出となりました。今日のことを忘れないで、これからも小さな挑戦に挑んで、ひとつひとつを乗り越えながら自信をつけていってほしいと願っています。


ラリーの魅力は異文化体験

2012年10月31日 | 国際交流
今年で第3回を迎える「リニモでワールドラリー」。魅力はなんといってもホンモノの異文化体験です。ひとつのリニモ駅をひとつの国に見立て、その国の人と異文化体験をする機会をたくさん用意しています。どこの駅で降りても、音楽やダンス、トリビアクイズ、ゲームなどにご参加いただけます。

《はなみずき通駅》
はなみずき広場は「グアム & ポリネシア」です。ポリネシアンダンスの実演がありますので、見た後は一緒に踊ってみましょう。レイの輪投げゲームもあります。インフォメーションカウンターでは、多種多様なパンフレットが置いてありますので、さまざまな情報をゲットして、この地域について学べる機会を有効活用してください。

《杁ケ池公園駅》
アピタ長久手店の一階エントランスは「南アフリカ」です。ディズニーの映画でおなじみの「ライオンキング」の'Lion Sleeps Tonight’を振りをつけてみんなで踊ります。南アフリカと言えば、ビーズのアクセサリーが有名ですが、ランチタイムには作り方を教えてもらえます。国旗のカラーリング、タトゥーもあります。

《長久手古戦場駅》
長久手古戦場公園は「ベトナム」です。ベトナムの民族衣装アオザイの試着コーナーや、ベトナム語での自己紹介、ジャンケン、すごろく、蓮の花作りなど、ベトナムを身近に感じられるような活動がたくさんあります。

ここでは「リニモでワールドラリー特製ランチ」が販売されます!名古屋市内でお弁当の配達等をされている「夢島」さんが考案した素晴らしいお弁当です。ラリーの国々のイメージを8種類のソースにしてあります。から揚げスティックと野菜スティック、2種類のソースに、スープ、塩オニギリ、ミニデザートがついてワンコインの500円!ソースを選ぶ楽しさと世界を味わう喜びが一度に体験できます。ぜひお立ち寄りくださいね!

《公園西駅》
高架下は「アメリカ」です。アメリカといえば音楽!楽しいアメリカンポップスやロックンロールなど、アメリカ発祥の音楽を楽しんでいただけます。また、スクエアダンスを一緒に踊ります。ネイティブアメリカンデザインのサンドアート(砂とのりで作るアート)を楽しんでいただくことができます。カウボーイ風の衣装でお待ちしています。

《愛・地球博記念公園駅》
モリコロパーク北口から入ってまっすぐ大芝生広場に向かう手前は「ニュージーランド」です。かわいいひつじのぬいぐるみがお出迎えいたします。ニュージーランドはラグビーの国。オールブラックスが試合前に行うHAKAを踊ります。最後に誰が一番'Scary Face'だったかで、コンテストもします。ラグビーボールを使ってタッチラグビーを体験したり、クリケットのスティックを持たせてもらったりもできます。

《陶磁資料館南駅》
駅を降りて陶磁資料館と反対方向に進んで坂道を登っていくと「愛知高速交通」の本社社屋があります。この一階は「国連」のラリーポイントになっています。国際連合地域開発センター(UNCRD)の講師の方に「国連の役割とUNCRDの活動って?~水運びの体験を交えて~」のテーマで11時、13時、14時にお話をしていただきます。親子で学べる貴重な機会です。ぜひご来場ください。

11時30分、12時30分、13時40分には「リニモの施設見学会」が開催されます。どうやってリニモが走るのかをわかりやすく解説していただき、その後司令室を見学させてもらいます。こちらも貴重な機会です。リニモのことをもっと身近に感じてくださいね。

《八草駅》
ゴールの八草駅では「帰国」のスタンプを押してもらい、おたのしみ抽選会にご参加ください。ご協賛団体様や企業様からのいろいろなプレゼントがあります。お楽しみに!



第3回リニモでワールドラリー開催!

2012年10月30日 | 国際交流
2005年愛・地球博が開催された愛知県長久手市で、リニモ(愛知高速交通東部丘陵線)の駅をいろいろな外国に見立て、その国の人たちと文化体験をしながら英語でコミュニケーションを楽しむ世界一周スタンプラリー「リニモでワールドラリー」を11月3日(土曜日)開催します。

開催の目的は、英語を使う機会を提供することです。コミュニケーション能力の育成のためには、英語を知識として学ぶ学校教育の現場だけではなく、その知識を使って練習する場所が必要です。グローバル人材育成は今の日本にとって急務ですが、その重要な課題に対して、必要な対策が十分に取られているとは言えません。

「リニモでワールドラリー」は当団体設立のきっかけを作った事業です。長久手市に拠点を置く私たちが、万博での成果を、行政や地域の方々とともに継承していくことは必要なことだと感じています。基本的な考え方は、日本国際博覧会基本理念継承発展検討委員会の方向性をベースにして考えています。

この理念の継承をするためには理念の継承発展事業の方向として
  (1)「記憶に刻む」
  (2)「繰り返し伝える」
  (3)「遺産を具体的な形で実用化する」
この3点が挙げられています。つまり、私たちが主催する事業はこれらを反映させるように企画しています。参加者の方々の中に「体験」⇒「感動」⇒「行動や考え方の変化」が起こることをねらいます。

第1回は、長久手町(現在は長久手市)協働まちづくり事業として、第2回はリニモ沿線地域づくり活動支援事業としていずれも300名を超える参加者の方々に国際交流体験をしていただきました。第3回となる今年は、公益信託 愛・地球博開催地域社会貢献活動(通称 あいちモリコロ基金)の助成を受けて開催いたします。

ご家族で、ご友人同士で、自分の英語力の腕試しに、ぜひ秋の一日を、リニモに乗って世界旅行してみませんか。詳細はホームページでご確認ください。

明日は知ってお得な耳より情報を掲載します!お読みくださいね!

Politically Religiously Incorrect

2012年04月09日 | 国際交流
幼児や児童に英語を教え始めた頃から、教える内容は子どもたちにとってワクワクするようなもの、たくさんの発見があるもの、未来に夢を描けるようなものが望ましいと考えてきました。そのために、良質な英語の絵本や歌い継がれてきたマザーグースのような詩歌を探し、英語を母語とするネイティブスピーカーが子供の頃親しんだゲームなどを拾い集めてカリキュラムに組み込みました。

「英語を教える」のではなく「英語で教える」ためのテーマには、英語が使われている国々の文化や生活習慣、子どもたちが楽しむ行事を取り入れました。4月はイースター、5月は母の日、6月は父の日、10月はハロウィン、11月はサンクスギビング、12月はクリスマス…異文化に触れ、日常との違いを感じ、体験することは「何?」「なぜ?」「どうして?」という新鮮なオドロキを子どもたちに与えてくれます。

ある年の秋、私は冬のカリキュラムを作っていました。クリスマスツリーに飾るオーナメントやデコレーションはカラフルでキラキラしていて見ているだけで興味・関心を引きつけ、子どもたちの学習のモティベーションを高めてくれます。「クリスマス」を題材にすることは、児童英語の12月のテーマにはうってつけだと考えていましたが、アメリカ人の先生から、こう言われました。“Politically, religiously, incorrect.”「政治的に、宗教的に、正しくない」という意味です。

アメリカでは、ひとつの宗教の特別な日を祝うことは公立学校では下火になってきているとのこと。オバマ氏も、ホワイトハウスのクリスマスのデコレーションを、なるべく宗教色のないようにしたいと、イエスが生まれる厩のシーンの飾り「ネイティビティ」を飾らない方向で話し合いを持ったとのことでした。(実際には伝統ということで飾られました)
Obama wanted 'Non-religious Christmas'?
最近アメリカ国内では「メリークリスマス」という言葉やカードは、「ハッピーホリデーシーズン」とか「ハッピーウインターホリデー」とかに変更されているものを多く見かけられるようになりました。

先日の春休みのキャンプでの活動「イースター・エッグハンティング」も「バレンタインデー」も「ハロウィン」も「サンクスギビング」も、どれをとっても宗教に全く関係のないイベントは存在しないので、児童英語で扱ってきた題材はすべてがpolitically and religiously incorrectということになってしまいます。

この問題は、カリキュラムを作成する上で重要なことです。正しくない、と言われてから出会ったさまざまな外国人に折に触れて尋ねてみました。ほとんんど百パーセントに近い人達が「別にいいんじゃない?」と言いました。「何をそんな目くじら立てていうことでもないでしょ?ただ公立の教育施設の場合は税金でそれをまかなっているということもあって気をつけるべきなのかもしれないけれど、ね?」といったアメリカ人が1人でした。「そいういう極論って馬鹿馬鹿しいわよねえ。」とか「は?!何がいけないの?信じなさいっていってるわけじゃないんだから。」といった人も・・・。

私たちの生活習慣や行事はその国の宗教と深く結びついています。日本でも地域のお祭りは五穀豊穣を祈る神道ですし、盆踊りは仏教由来の行事です。習慣や風習、行事を疑似体験することによって、その宗教を信じる人達のことをより良く知るきっかけになればそれは何より嬉しいことなのではないでしょうか。外国人が日本の神社を訪れて、日本人がするように参拝を体験し、そこから日本人がそこに鎮座する神々に対する畏敬の念を抱く気持ちを多少なりとも感じ取ることができたら、それなりに価値のある体験になるでしょう。大事な事は、多様化した世界のさまざまな背景を持った人々と、お互いを受け入れながら、違いを理解しながら、うまく、仲良くやっていくことなのでしょうね。