★ New!Kimmy's Diary ★

地域づくりから英語教育まで
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さまざまな人と関わることについて
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多国籍チームで働く秘訣

2011年06月27日 | その他
昨日は講師山田悌士氏(第二赤十字病院)をお迎えし地球市民交流センターにおいて「国際救援の道~僕はアンパンマンになりたかった~」というテーマでお話していただきました。

「英語を学ぶ」向こう側には何があるのか?
それを子どもたちに知らせたい。見せたい。聞かせたい。
そのためには私達大人が
その向こう側の世界を知る機会が必要なのではないか。

それがトップセミナーを作ったきっかけのひとつでした。

昨日のセミナーでは日赤の国際救援活動を通してそれが十分にわかったお話でした。
多国籍チームでは共通語はもちろん英語でコミュニケーションをとるそうです。
ネイティブスピーカーはひとりしかいなくて、後のメンバーはそれぞれ別々の国からきている場合でも英語。世界の共通言語であることは赤十字の活動でも明らかのようです。

先日のブログでも書きましたが
私が一番聞きたかったことは多国籍チームで共同作業をする上での秘訣です。
山田先生は以下のように話されました。

1.柔軟性
5分前に決めたことがもう変更になるような現場では臨機応変に対応することが重要。

2.慣れる
その土地に慣れ、住民に慣れ、チームに慣れること。日常生活をともにすること。
異文化を持った人々が一緒にいることが普通になること。

3.固定観念を持たない
人はそれぞれ。It depends on the person.

4.そこに合ったやり方で
「こーしなきゃーだめ、あーしなきゃーだめ」と自分の正義を振りかざすのではなく
その場に合ったやり方をすること。

説得力のあるポイントでした。


「さっきこういったのに」とか「今まではこうだった」という既成概念をなくして「今、その場で」決めたことに皆が従って動くーーー気持ちよくて、素敵ですよね。

私の経験では、日本人は一般的に(というと「固定観念を持たない」に反しますが 笑)変更に対して「そんな話は聞いてない。」とか「来る前に言ってよ。」というリアクションをする人が少なからずいます。それはきちんとすべての段取りを事前にし、準備を万端に整える几帳面な日本人の素晴らしいところですよね。その良いところを持ちつつ、チームの一員となった時は自分の任務遂行のために柔軟性を持って挑む。そんなふうがいいのかもしれません。

2003年から毎年年末年始を海外救援活動で過ごされている山田さん。
すごいことをしていらしゃるのにも関わらず、各地での活動を現地の写真を見せながら淡々と話されたことも印象的でした。尊敬すべき立派な仕事をしている人って、それを自覚されていない場合が多いんですよね。もっともっとつっこんだ話がお聞きしたかった、と多くの皆様が思われていたようです。それはセミナーの途中で書いていただいた「コミュニケーションカード」にも表れていました。質問に全部答えていただける十分な時間が取れなかったのが残念でした。答えていただける機会をまた作っていきたいですね。

快く講師をお引き受けくださった山田先生、本当にありがとうございました!
そして暑い中お越しくださったご来場者の皆様に心より感謝申し上げます。









マニュアルとリアリティの間

2011年06月25日 | 小学校英語
今日の愛知大学オープンカレッジの講座では「英語ノート1」のレッスン5「いろいろな国の衣装を知ろう」を取り上げました。受講生のお二人の方に担任役と日本人講師役になってもらい、模擬授業をしていただきました。お二人ともこの単元を教えるのは初めてということで、お互いに何度もメールのやり取りをし、講義の前後に打ち合わせをしていらっしゃいました。

模擬授業担当のT子さんがおっしゃったことばが印象的でした。
「英語ノートのマニュアルって、読めば読むほど深みにはまり、考えれば考えるほどわからなくなってきます・・・。」思わず私も大きくうなずき、納得。

一般的にマニュアルってなくてはならないものですよね。電化製品を購入した時マニュアルがないと動かせない時があります。(もっとも私はほとんどの場合マニュアルが苦手なので感覚で触ってなんとなく動かしてしまうことのほうが多いのですが・・)でも三段ボックス、シェルフ、ニトリのプラスチックの押入れの引き出しなど、組み立てる系はマニュアルがないと完成できません。(汗)

でもこの英語ノートのマニュアルを読み解くことは本当に良い思考訓練になります。このまま授業を実践した場合、実際に教える時はどうなるのか、自分はどういう指示を出し、どういうデモンストレーションを見せ、どんな教具を使い、何を担任の先生にお願いし、児童はどう動くことになるのか・・・。まさに自分の脳内で綿密なバーチャル世界を作り出す思考訓練にはぴったりです。そこで示されたアクティビティを読み解き、自分の使う英語をチェックし、教材や教具の提示のタイミングや見せ方を考え、全体の授業の流れを考え、時間配分を考える作業はとてもスリリングのはずです。毎日がライブコンサートのようなものです。

考えれば考えるほどわからなくなる・・・。
どこに着地させればよいのかすら見えなくなってくる・・・。

私もそういうことがよくあります。そんな時、私は自分自身がミクロ的思考になっていることに気づきます。もっと全体を遠くから眺めるようにみわたし、マクロ的思考になるよう意識を持っていきます。たとえて言うなら「重箱の隅っこ」を突くのではなく、「三段の重箱」であることやバリエーション豊かなおせち料理であることに気づくことが必要です。そうすれば、単眼的な発想でなく複眼で全体像がわかるようになります。授業の着地点はすでに「英語ノート」内に示されており、私たちの授業はそこに向かうべきであり、それぞれの活動はそこにつながっていけば良いのだと再認識することで解決に向かうはずです。

一番大切なことは子どもたちの日々の反応をくみ取って再構築することでしょう。
自分の授業は子どもたちがちゃんと審判してくれます。
わからないことは勇気を持って子どもの反応を素直に受け止めましょう。
そこから学ぶ姿勢を持っていれば必ずうまくいくでしょう。その感性の高い指導者は必ず成功するでしょう。先生の数xいろいろなクラスの数 だけその解決方法はあるはずです。授業前の不安や悩みがあってこそ、子どもたちと一緒に解決できた時の喜びは大きいですよね。そしてその喜びは真剣に取り組んだ人のみ感じられるのです。

マニュアルとリアリティの間を埋めることは指導者一人一人の責任であり、そこがチャレンジングかつスリリングであるのは「英語ノート」に限らず普遍的なことだと感じます。予測できないことを予想していく醍醐味と、自分が考えた筋道でその隙間を埋めることに成功した時、子どもたちと指導者がひとつになった喜びを味わえるのです。



なぜ小学校で英語?

2011年06月21日 | 小学校英語
 現代の世界の共通語は英語です。これは誰も否定することができません。
母語および公用語として英語を使う国はほかの言語を抑えて圧倒的に一位です。
中国語やスペイン語を話す人口は英語より多いですが、
第2言語として英語を話す人たちを含むと英語は世界の共通言語と断言して良いでしょう。

 先進国である日本は、世界の国々のリーダーであることを期待されて久しいです。
ODAのデータやサミットを見るとわかりますよね。
そして、さまざまな国の現場で活躍する日本製の機械、IT技術、最先端の科学、
工業技術を伝達するためのマニュアルやプログラミング言語は英語に訳されます。

 なぜ英語が共通言語になったのでしょうか。欧米の帝国主義に端を発していることは認めざるを得ない事実ですが、英語は他の言語に比べて構造がシンプルでわかりやすいのです。主語が来て、動詞が来るというルールが揺らぎません。「何がどうした」が探しやすく誤解しにくいようにできています。人種のるつぼといわれる多民族国家で英語が国語になった理由がそこにあるのではないでしょうか。ドイツ語やフランス語のように言葉に男性、女性がありませんし、日本語のように複雑ではありません。

 ここまで英語の必要性が明らかな現代社会。なのになぜ小学校英語は受け入れられないという世論が根強くあるのでしょうか。文部科学省の内部では半分の人たちが反対論者だとも聞き及んでいます。

 つい先日も反対論者だと思われる方とお会いしました。ある大学の学長さんでした。「まずは日本語だろう!」と言われました。残念ながらその場で議論する機会に恵まれませんでしたので、ここで語ってみたいと思います。

 「まずは日本語」に異論は全くありません。全面的に大賛成です。でも、英語か日本語か、という二者択一でないといけないのでしょうか。オールオアナッシングではなく、二つでも三つでも遊びや生活の中で並行して他言語に触れることはとても楽しいことなのではないでしょうか。他の文化を知ることで、母語や自国の文化をより深くより良く知るきっかけになることを、留学経験者は異口同音に語ります。英語を知ることで、日本文化や日本語をもっと大事にするきっかけになります。
 帝国主義、植民地支配に対する嫌悪感の名残でしょうか。私たちの若かりし頃、なんでもアメリカが素晴らしいと絶賛してアメリカ人を真似する「アメリカかぶれ」というトレンドがありました。しかし、今では留学する人口が減少の一途をたどっているわけですから、日本の若者たちは「日本大好き」なのです。その心配は無用でしょう。
 単一民族国家で島国に住む私たちは、勤勉で和を尊ぶ素晴らしい国民だと思いますが、それと同時に地球号の一乗組員であることを考えて行動しなければ生きていけない時代に入っています。近年はその役割を自覚し、国内の和だけでなく世界の和を作り上げていく任務を自分から手を挙げて担う必要があるのです。世界の人たちとの和を作っていく場においては、共通言語である英語を使いこなしていく必要があるのではないでしょうか。
 日本人はプレゼンテーション能力が低いです。一を聞いたら十を知れ、とか、言わぬが花、沈黙は金なり、という文化的背景に起因していると思います。その奥ゆかしさは日本美です。和歌や短歌、俳句など日本文学の素晴らしさのひとつは、その隠喩や暗喩、形式にあると感じています。その唯一無二の価値を認めつつ、それを発信していくアウトプットの能力とスキルが足りません。
 その点において英語という言語の文化は、その日本人が不得意なところを補ってくれる要素を持っています。伝えたいことを一言で、または短い言葉ではっきりと表現し、人の心をつかむテクニックは現代社会において必要な社会的スキルになってきています。twitterなどがその良い例でしょう。英語話者は自信たっぷりに話しているように見えますよね?

 日本の国内だけで和を作っている時代はもう過ぎたことを私たちは気づかなければならない時代に来ています。一昔前、私たちの共通の「夢」は、世界の人と手を取り合い、言葉を交わし、理解しあうことでした。でも今はそれが当然「しなければならない現実」になってきています。今回の災害においてもそれは明らかでしょう。そうでなければ地球号の乗組員全員は生き残っていけないのです。

 ただ気を付けないといけないことは、そういった英語が必要とされている要素が商業主義にうまく取り込まれ、「あっという間に英語がべらべらになる」とか「聞くだけで・・・」「寝ている間に・・・」「必ずバイリンガルになれます」などという虚偽のキャッチコピーがマスコミを中心に氾濫していることです。半分は本当で半分は誇大広告ですから、消費者は惑わされてしまうのです。不必要な不安に落ちいったり、不用意な焦燥感を掻き立てられることのないように注意しなければなりません。

「ことばの教育」は「ことば」だけでは決して成立しません。
ことばは「こころ」です。ことばはその「人」です。それは何語であっても変わりません。
だから「ことば」だけを教育することは不可能です。
子どもの生活、子どもの感性、子どもの日常から離れては存在できないのです。

ことばの発達はその人の発達であり成長と密接につながっています。
だから「英語の発話」だけに固執しないで「人としての成長」に視点を置いた
「全人格的教育」の場がことばの教育現場に一番ふさわしいのです。

それは家庭であり、学校です。
だから小学校で英語なのです。



英語を話す人口については
World's Most Widely Spoken Languagesのデータを参考にしました。
http://www2.ignatius.edu/faculty/turner/languages.htm

トップセミナー「国際救援への道」

2011年06月18日 | その他
来る6月26日日曜日は第二赤十字病院の山田先生をお招きして「第2回トップセミナー」を開催します。

山田先生との出会いは今から25年ほど前のことでした。山田先生がオーストラリアのロイヤルメルボルン大学に留学された時に少しお手伝いをさせていただき、そして時々山田先生のご活躍ぶりを新聞で読んでいましたので、ぜひお話をうかがう機会を作りたい、とずっと考えていました。ですから、来週は私にとって長年の念願がかなうとても嬉しい日なのです。

先生の国際救援活動は多国に渡っています。

2001年東京でERU(Emergency Response Unit)の国際研修を修了
2003年~2004年イラン南東部地震
2004年~2005年スマトラ島沖地震
2005年パキスタン地震
2006年ケニア洪水被害者救援
2008年ジンバブエにてコレラ救援事業
2010年~2011年ハイチ大地震災害救援・被災者支援事業

そして、今年・・・東日本大震災の救援にも従事されています。


私の質問は三点あります。

1.なぜいつも世界の大災害に第1陣で先頭を切って行かれるのでしょうか。
  その勇気はどこから湧いてくるのでしょうか。

2.国際救援に携わろうと思われたきっかけはなんだったのでしょうか。

3.世界各国から救援部隊が被災地に来る中で、どのようにしてチームワークを組んで
仕事をされるのでしょうか。そのシステムについてぜひ詳しく教えていただきたいです。

お話を聞きたい、という方、直接質問をしてみたい方、ぜひ、おこしください。
お待ちしています。

参加受付は(0561)67-1060です。

フィール・ザ・ワールド イングリッシュキャンプ 2

2011年06月15日 | 教育あれこれ

夏の恒例イベントで行く福井県の奥越高原は夏の高原の魅力がいっぱいです。
いつ行っても、何度行っても、私は奥越高原が大好きです。

すがすがしい高原の澄んだ空気。
そして見渡す限りの森林。
満点の星空。
過ごしやすい施設。
たくさんのアクティビティ。
そして、親切で優しい福井の人たち。

施設では福井県教育委員会の先生方がお世話をしてくださいます。
独特の優しいゆっくりした方言。
来所者に楽しんでいただきたい、という心遣い。
楽しむために準備や手助けなどとても親切なのです。
感動するほどです。


「どんなキャンプなの?」というお問い合わせをいただいておりますので
ここでプログラムの特徴と楽しさをお伝えしたいと思います!

1.5名のフレンドリーなネイティブスピーカーの先生が一緒に行きます!
英語漬けになりたい人はどんどん話しかけていけばいいのです。
朝、Good morning! から始まり Good night!Zzzzz まで英語漬けになれますから
3日間で英語耳になれるかも!?

2.バイリンガルの日本人スタッフが8名も一緒に行きます!
なんていったらいいのか、わからないとき、いつでもスタッフが近くにいます。
気分が悪くなったり体調がすぐれないときもケアしますので安心です。

3.一人で参加しても大丈夫なようにプログラムを組んでいます
参加者は一日目にチームに分かれ、仲良しになれるゲームパーティーをしますので
一人で参加しても安心です。チームワークもリーダーシップも体験できるプログラムです。

4.魅力満載のプラネタリウム
楽しいお話を聞きながら夏の星空を楽しみます!

5.大自然の中でのウォークラリー
チームでクイズを解きながら歩きます。いつもの生活では味わえない楽しさです。

6.魚つかみ
一人一匹泳いでいる魚をつかんで塩焼きにしていただきます。
命の尊さ、大切さ、環境保護の必要性を考えます。

7.キャンプファイアー
キャンプと言ったら、キャンプファイアー!
マシュマロやチョコレートを焼いて・・・
キャンプファイアサイドでしか味わえないスイーツをいただきます!

8.福井県立恐竜博物館
ここは恐竜のメッカ。日本国内でも有数の発掘地です。
この博物館は特別恐竜が好きでない人でも絶対感動します!

どうですか?
本当に楽しそうでしょ?
ぜひぜひ、一人でも多くの方にご参加いただけたら嬉しいです。
英語、知らない人も、英語、得意な人も、全員集合~!

行きたくなった小学3年生以上のみんな、
質問どしどし受け付けます。
お電話くださいね。
0561-67-1060 
NPO法人フィール・ザ・ワールド

(ゴメンナサイ、今回は大人のボランティアは締め切りました・・・スミマセン)