ミキちゃん

ミキちゃんとはじめて会ったのはスペインのセビージャ。
フアナアマジャのクラスだった。
すごい踊りの上手い人が来たなあ、とわたしは思ったし
ミキちゃんは中学生がいるんだなあと思ってたらしい。

わたしは当時日本人の友達なんかいらないわと思っている
ツンツンしたイヤな感じの日本人だった（たとえ中学生のようだったとはいえ）のだが、なんでかミキちゃんとはあっさり友達になった。

ミキちゃんもわたしも同じ歳で地方出身者で
帰国したらば東京さ行くべさとわたしは思っていたが
ミキちゃんは宇都宮に戻った。
だけどしばらくすると東京にやってきた。
ふたりとも中央線沿線の風呂無しのアパートに住んでいて、
八王子のカルメンに週2、3回というような頻度で出演していた。
カルメンの帰りに雪にふられて一緒に中央線にとじこめられたりした。
自主ライブも一緒に2回やった。


その後、ミキちゃんは中央線沿いの住人ではなくなり、
わたしも子を産み、中央線から小田急線へ引っ越した。
ミキちゃんとの最後のライブはいつだったか覚えてないが、ミキちゃんと出るはずだったライブは覚えている。出演予定のミキちゃんがおめでたで出れなくなって、替わりに入ったのがわたしだったかかじようこちゃんだったかで、そしてそのふたりともライブ日には妊娠中だったというライブだ。だからそれは2003年のことで、またミキちゃんとわたしの二人目の子と陽子ちゃんの子は同い年なんである。
そしてミキちゃんはその二人目の子を産んだら東京からもいなくなってしまった。
夫でギタリストの西井けんちゃんさんと家族で修善寺の山奥へ引っ越してしまったのだ。

今年ミキちゃん達の仕事の打合せに町田のスタジオを使ってくれたのを機会に、2月のライブを一緒にやろうと持ちかけた。修善寺から出て来たら仕事としては割にはあわないんだけど、遊びにくるつもりでどうかね？
わーやろうよ！という返事がもらえて、ほかに一緒に出る人は「あのころカルメンで」の人にしようと思った。
踊り手は、同じ頃やっぱり風呂無しアパートに住んでいた小林やっちゃん。
歌い手は、カルメン時代には「普通の人」みたいな外見だった川島桂子さん。
ふたりとも、ミキちゃんケンちゃんとですってメールしたら速攻「やるやる！うれしいなあ！」と返事がきた。

山奥で（いい過ぎ）、大事に大事にフラメンコを続けて来たふたりと、
そのふたりを大切に思う皆でのライブです。
ぜひぜひ皆さんいらしてください！！

2月26日（土）
アルハムブラ（西日暮里）
ギター／西井顕司　歌／川島桂子
踊り／須永実季　小林泰子　えんどうえこ