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森林のCO2排出量が吸収量を上回る時代が来る!

2009年05月07日 12時08分43秒 | ニュース拾読み
これまでCO2の吸収におおいに寄与してきた森林だが、温暖化による
気候変動が与える森林へのダメージが、CO2の排出量が吸収量を
上回る可能性があるという衝撃的な調査結果が出た。

この調査は森林に関する協調パートナーシップ (CPF)の協力により、
国際森林研究機関(IUFRO)が国連政府間気候変動パネル(IPCC)の作成した
気候変動の様々なシナリオをもとに、世界の森林における生態系が
どのような影響を受けるかを包括的に分析したものだ。

その調査によれば、実際にCO2削減に積極的に取り組んでいる国でも
森林がCO2を吸収する能力は低下しており、温室効果ガス排出のスピードが
変わらず増え続けている国では、森林のCO2吸収量は更に少なくなるという。

今のところは森林によるCO2の吸収量は排出量を上回っているが、
今後、温暖化が進み地球の気温が産業革命前と比べて2.5℃以上上昇すると
CO2排出量が吸収量を上回るという。

しかも、温暖化による気温上昇に伴う干ばつの長期化、害虫被害の増加など
環境への負荷が増えることで森林の破壊と劣化が進みCO2排出量が増加、
更に温暖化が進むという悪循環が生じる可能性を警告している。

具体的には

米国北部、中国北部、ヨーロッパ南部、地中海、アフリカの亜熱帯地域、
中南米、オーストラリアで干ばつが激しくなり、山火事や、害虫などの被害が
ひどくなる。

アメリカ西部の内陸部では、気候変動の影響により、林業を営めなくなるほど
木材の生産量が低下する。

降雨量の低下と干ばつの激化により、アフリカなど食料、安全な水など、
生活の基盤を森に頼っている人々の生活が困難になり、貧困状態や
健康状態の更なる悪化、紛争が起きる。

などの悲観的な予測がされている。

しかし温暖化防止の頼みの綱の一つでもある森林がこのままでは、
CO2排出側にまわることになるなんて考えてもいなかったことだ。

こりゃ本腰入れて早急に世界レベルで温暖化対策をしなければならない。
悠長には構えていられないほど事態はひっぱくしている。



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