エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

サブ山行も敗退・・ピリカヌプリ (1631m)

2010年05月07日 | 山紀行 (日高山系)
仕切り直しの夫婦登山・・・ピリカヌプリ (1631.2m)
(予報を信じ停滞後の出発もアクシデント発生・・・途中下山の敗退)

■  山 行 日   2010年4月30日(金)~5月1日(土) ( 計画は2泊3日)
■  ル ー ト   野塚トンネル十勝口駐車場
  ~ポン三の沢川上二股経由トヨニ岳東峰南東尾根~ピリカヌプリ  往復)

■  メ ン バ ー  夫婦登山 No.11
■  登山形態    つぼ足 (プラブーツ)  
■  地 形 図  1/25000図 「トヨニ岳」 「ピリカヌプリ」
■  タ イ ム   途中撤退につき無し・・

★ ナメワッカ登山口からの撤退・・・
  4/28から4泊5日で計画したリベンジ山行も自然の猛威には勝てず登山口で撤退し帰宅したエバ
夫婦だった。
  帰宅後も不完全燃焼のまま天気予報とにらめっこしながら何処か晴れる地域を探していた。
そして5/1から晴れマークの付いた日高地方、十勝・帯広地方を見て未踏ピリカヌプリと決める。

まずは登山口まで・・・というエバスタイルで撤退の疲れも見せず4/29車を走らせた。 片道165キロ、
3時間で登山口に着く。国道236号線天馬街道の上空はガスが広がり僅かに野塚岳西峰が顔を見せる
程度だった。雨は降っていないし明日は晴れると信じて安着する。残雪は多く駐車場自体にも雪が残って
いたしすぐ脇から2m以上の積雪はあった。 後で知ったが何故かメジャーなこのルートの登山口駐車場に
は他に誰も居ない事を不思議に思うもそのまま車中泊した。


【5月1日(土)】 夜半から雨・・・

 昨夜は、チーヤン特製の具沢山スープカレーで前祝いをした。本来なら神威岳肩の稜線テン場で食する
メニューだったが気持ちを切替えたピリカの登山口でも味は格別だった。

 夜半から突然の如く風雨がはじまりホテルを揺らす。屋根を叩く雨音で何度も目を覚まし再び暗雲が漂う。
朝を迎えて思案するも一端は下山・撤退と決め天馬街道を降りることにした。野塚トンネルの日高側にある
翠明橋公園は残雪多く閉鎖されていた。その少し下にある防災センター(?)駐車場には立派なトイレが完備
されているので立寄る。


★ 思い直す・・・
駐車場には数台の車が駐車していてトイレのホールにはいかにも登山者とわかる4人グループが休んでい
た。初対面も気軽に声を掛けて朝のごあいさつ。札幌からピリカヌプリを目指して来たグループで昨夜はトイ
レの横にテントを張って泊ったと言う。他に宮城県から来た夫婦も居て山も一緒だった。今は空を眺めなが
ら様子を見ている・・と決断を決めかねているようだった。
そうかぁ、トイレも無い標高の高い野塚トンネルの駐車場よりここの方が居心地は断然良いよなぁ・・・
と昨夜の無人の訳をここで知る。
 完全撤退は思い直し私たちももう少し様子を伺う事にした。(正に優柔不断である)


★ 決行の決断・・・
10:00出発  最終決断のタイムリミットに決行の判断を下す・・・。
駐車場には、宮城県から来た夫婦とツアー登山の一行が居て小雨降る空を見上げていた。ツアーガイド
は何度かお会いしている新得の大橋さんだったので話を聞いた。ルートは駐車場からすぐ西側のルンゼ
に取付き尾根に上がって主稜線からトヨニ本峰を経由するという。山中2泊のピリカらしい。一方、宮城県
仙台から来たという夫婦は、私たちと同じ沢を渡渉してトヨニ東峰の南東尾根に取付きピリカを目指すもの
だった。渡渉のための準備も良く釣り用の胴つきを用意していた。

9:00過ぎには雨が上がりそれぞれが決行と決めて出発して行く。


★ リーダーの判断ミス・・・
沢の渡渉はあると承知していたので長靴を用意していた。しかし、残雪の多さを見て、ある面アバウトな
性格のリーダーエバは渡渉は何とかなる・・と持たずに出発をしたのだった。
案の定、ポン三の沢川の上二股(C495)まで渡渉が2度あったがスノーブリッヂを見つけてツボ足のまま
で渡渉出来た。先行している宮城県の夫婦は難なくジャブジャブ沢を渡渉した痕跡を残し姿はもう見えな
くなっていた。

10:37 上二股
水量は多く川幅も広くなっていた。スノーブリッヂを探すも見当たらず沢の渡渉を余儀無くされる。
浅瀬を探してチーヤンが用意していたビニール袋を履いて試みた。しかし、沢は深くビニールを乗り越えて
浸水した。気が付くとチーヤンの靴は完全に濡らし水没状態だった。
ならば・・と次は靴を脱ぎ裸足で挑戦も膝上のズボンが濡れそうになり引き返す。 もう少し浅瀬は下流に
あったが、刺すような水の冷たさで足が凍りそうだったので裸足のままの移動は出来なかったし、序盤で
濡れた靴のまま登ることに不安を抱いたチーヤンのつぶやきは大きい。
胴つきを履いて優々と渡渉し姿の見えない宮城県の夫婦がチト恨めしかった・・・。

11:30 渡渉断念、登行中止
すべてが最初に判断を誤ったリーダーのミスが原因だった。靴を濡らして撤退の判断にチーヤンはしきり
と自分を責めるも悪いのはエバである事を何度も説明する。(後でそうだよねぇ~と言われたが)

12:25 駐車場着
皮肉にも、青空が顔を出し始め周りの稜線がチラホラと見えてきたではないか。そして西側のルンゼを登
り始めた単独の登山者が見えて今から登る人もいるんだぁ・・と見送るばかりであった。


15:50 帰宅である。



最初の渡渉・・北勝橋下の支沢に架かるスノーブリッヂを渡る。



撤退した上二股・・・



上二股の手前にあったスノーブリッヂ・・・ここは微妙だったなぁ~

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