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冷凍食品から農薬 「コロッケ衣から2万6千ppm」どの程度、危険なのか

2014-01-24 15:15:33 | 社会
冷凍食品から農薬 「コロッケ衣から2万6千ppm」どの程度、危険なのか
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/life/snk20140123506.html
2014年1月23日(木)09:08
(産経新聞)

 「コロッケ衣から2万6千ppm農薬」「残留基準値の260万倍」-。冷凍食品から農薬「マラチオン」が検出された問題で頻繁に目にするこれらの表記。農薬がたくさん検出されたのは分かるが、数字が大き過ぎて実際にどれぐらいの量なのかイメージがわかない人も多いのではないだろうか。今回問題となっている冷凍食品をケースに考えてみた。(平沢裕子)

 1個食べれば同じ

 ppmは「100万分のいくつであるか」という割合を示す単位で、主に濃度を表すために用いられる。2万6千ppmは2・6%のことで、「コロッケ衣から2万6千ppmの農薬」は、コロッケの衣の部分の2・6%が農薬成分という意味だ。このコロッケの中身の部分は4千ppmで、中身の農薬成分は0・4%。この数値から、農薬がコロッケ全体に均一に入っていたのでなく、外側の衣部分にべったりとついていたことが分かる。

 当初、このコロッケの農薬の検出濃度は1万2734ppmと公表されていた。これは、衣と中身を含めたコロッケ全体の約1・3%が農薬成分ということを意味する。「コロッケ衣から2万6千ppm」と「コロッケから1万2734ppm」では数字に倍以上の開きがあり、印象としては2万6千ppmの方がより危険な感じがするが、コロッケ1個を食べたときに摂取する農薬の量はどちらも同じだ。

 冷凍庫をチェック

 農薬の残留基準値は農薬を安全に管理するための数値で、基準を超えたら即座に危険というものではない。農薬を口にした場合の健康への影響は、生涯にわたり摂取しても安全な量はADI(1日許容摂取量)で判断、また今回のような短期間に多量を摂取する可能性がある場合はARfD(急性参照用量)で判断する。

 FAO(国連食糧農業機関)とWHO(世界保健機関)の合同残留農薬専門家会議「JMPR」によると、今回問題となっているマラチオンのARfDは体重1キログラム当たりの1日摂取量が2ミリグラム。

 体重20キロの子供の場合、1日に40ミリグラム以上摂取すると健康に影響が出る可能性がある。1万2734ppmが検出されたコロッケ1個(22グラム)に含まれるマラチオンは約280ミリグラムなので、7分の1以上を食べると健康に影響が出るかもしれないといえる。

 ただし、ARfDは動物の無毒性量(健康に影響がないとされる量)に100倍の安全係数を掛けて算出されているので、20キロの子供では1日の摂取量が4000ミリグラム(コロッケ14個以上)を超えなければ症状が出ない可能性が高い。

 食の安全・安心財団の唐木英明理事長は「まだ回収されていないものに、これまでに検出された以上の量の農薬が含まれている可能性は否定できないため、対象商品は絶対食べないこと。誤って食べることがないように対象商品が家庭の冷凍庫に残ってないか今一度調べてみてほしい」と注意を呼び掛けている。


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