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大阪市立小学校、キャッチボール解禁へ 危ないから禁止…体力テスト低迷

2014-06-20 19:23:44 | 社会
大阪市立小学校、キャッチボール解禁へ 危ないから禁止…体力テスト低迷
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/nation/snk20140620553.html
2014年6月20日(金)16:23
産経新聞

 児童の安全を理由にすべての大阪市立小学校の運動場で禁じられているキャッチボールについて、市教委が9月からモデル校3校で放課後に“解禁”することが19日、分かった。都会で遊び場が減る中、同市の児童は文部科学省の全国体力テストで低迷を続けており、市教委はモデル校での取り組みを足がかりにサッカー解禁や全校での拡充も検討。児童の体力向上に向けた試行錯誤が始まる。

 6月上旬、東淀川区の市立小松小の昼休み。運動場でドッジボールや大縄跳びを楽しむ声が響いたが、キャッチボールをする児童はいなかった。同小は休み時間や放課後でのキャッチボールやサッカー、鬼ごっこを禁止している。

 各市立小学校では児童の安全性を考慮して運動場のルールを策定。市教委によると、全校が「硬いボールが当たると危険」という理由からキャッチボールを禁止。多くの学校が「ボールがどこへ飛ぶか分からない」として、サッカーやキックベースといったボールを蹴る行為も禁じている。

 背景にあるのは都会の学校特有の運動場の狭さ。例えば児童数約780人を抱える小松小の運動場は縦、横とも数十メートルしかなく、対角線でしか50メートル走のラインを取ることができない。

 市教委の担当者は「いっぱい運動させてあげたいが、運動場が混雑すれば危険度も高くなる。子供にけがをさせるわけにはいかない」と、各校の苦しい胸のうちを代弁する。

 だが遊び盛りの児童には物足りない。5月の市議会委員会で自民の床田正勝市議=東淀川区選出=が「公園でも禁止され、子供たちがキャッチボールなど球技で遊べる場所がないと訴えている。なんとか遊び場を確保できないか」と指摘。

 これを受けて市教委は同区内で試験的にキャッチボールを解禁する小学校を募集し、小松小など3校が名乗りをあげた。安全に気を配る指導役の教員の下で月2~4回程度、放課後にキャッチボールを行えるようにし、児童の希望があれば野球やサッカーの導入も検討していく。

 市教委は長年、児童の体力低迷に悩んできた。5年生が対象の全国体力テストでは握力や反復横跳びなど8種目の多くで全国平均を下回り続けており、25年度で下回った種目は男子が6種目、女子が7種目に上る。

 対照的に男女とも全種目で全国平均を上回っている福井市では放課後の運動場の使用に制限がなく、市教委の担当者は「子供の成長のためには自由に元気に遊ぶことが大事」と強調する。水戸市では24年度まで8種目の合計点が全国平均を下回ったが、昼休みのボール遊びを推奨し、25年度は上回ることができた。

 大阪市教委ではモデル校で児童の反応、必要な指導役の教員数を調べるとともに、全校で解禁する場合の課題を洗い出す。市教委担当者は「今までできなかった球技に触れることで、体力向上につながってほしい」と話している。


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