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日本鉄鋼連盟 地球環境委員長・丸川裕之さん 環境対策技術、世界に適用

2014-04-10 18:40:21 | 企業・産業
日本鉄鋼連盟 地球環境委員長・丸川裕之さん 環境対策技術、世界に適用
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/business/snk20140410101.html へのリンク
2014年4月10日(木)07:57
(産経新聞)

 鉄鋼の生産過程における二酸化炭素(CO2)の排出効率を適正に計算する手法を開発し、同手法で国際標準化規格の「ISO14404」を取得した日本鉄鋼連盟(鉄連)が今年の「地球環境大賞」(フジサンケイグループ主催)で大賞に選ばれた。同手法や世界最高水準のCO2排出量低減技術などにつながった鉄鋼業界の環境対策について、鉄連の地球環境委員長を務める丸川裕之氏(新日鉄住金環境部長)に聞いた。

 --鉄連は長年にわたって環境配慮を続けてきた

 「鉄鋼産業はエネルギー多消費型の産業。オイルショックの頃から省エネを進め、京都議定書の第1約束期間(平成20~24年)に先んじてCO2の約10%を削減するなど、最大の環境配慮をしてきた。それが結果として世界最高水準のエネルギー効率につながった」

 --ISO14404取得の意義は

 「日本の鉄鋼業が持つCO2排出の計算方法は、世界のどこで使っても共通の尺度で測れる。このため各国の実情を把握し、それに合わせた削減目標や環境技術などの対策を弾力的に実施できる。(ISO14404を取得する過程で)日本の環境対策技術を海外に適用することの利点に対し世界の鉄鋼メーカーの共通理解を得られたことも大きい」

 --今後の環境対策の展望は

 「ISO14404による評価手法と、日本の鉄鋼業が各国の実情に沿った形で提供できる環境技術のリストを合わせ、攻めの環境外交戦略を展開し地球規模で温暖化防止に取り組む。世界のCO2排出量のうち日本の排出量は4%程度で、中国は24%、インドは5・4%だ。中国やインドでは鉄鋼生産の拡大が見込まれ、CO2排出量も増える。ハードの対策は当然だが、(評価手法など)ソフトの導入も必要。インドなどは今、われわれとともに削減の方向に進みつつある」


世界最大手の最新装置故障で 半導体製造復活狙う日本勢

2014-04-09 20:32:18 | 企業・産業

世界最大手の最新装置故障で 半導体製造復活狙う日本勢
http://news.goo.ne.jp/article/diamond/business/diamond-51298.html へのリンク
2014年4月8日(火)09:00
ダイヤモンド・オンライン

 

 最新のEUV(極端紫外線)露光装置が故障した──。2月下旬、米カリフォルニア州で開催された国際光工学会。次世代の半導体製造技術の動向に注目する参加者の間で“隠れた大ニュース”になったのは、半導体製造大手、台湾TSMCの幹部の言葉だった。

 半導体の微細化が限界に近づく中、EUVは次世代技術の本命とされてきた。半導体露光装置で世界シェア約8割のオランダASMLが巨費を投じて実用化に邁進。キヤノンとニコンはすでに開発を断念しており、EUVが主流になれば、ASMLは最新の露光装置の需要を“総取り”できる。

 トラブルを起こしたASMLのEUV露光装置は、初の量産機としてTSMCに納入されたもの。だが、試作中にトラブルが起き、レーザーの照射位置がずれて装置の内部を損傷させたという。

 「EUV露光装置の故障」というニュースに、半導体製造装置業界はざわめき始めている。

キヤノンが大勝負

 EUVの“手詰まり感”が漂う中、反転を懸けて勝負に出たのがキヤノンだ。「ナノインプリント」という新技術で高いノウハウを持つ米モレキュラーインプリント(MII)を4月に買収すると発表。買収額は非公表だが100億円以上とみられ、シェア約5%からの再浮上を目指す。

 ナノインプリントは、光で半導体の回路を描写する露光装置とは異なり、型をウエハー上の樹脂に押し当てて回路を形成する。超微細な“はんこ”をイメージすればわかりやすいだろう。レンズや光源など高額な部品が不要なため露光装置よりも安く、解像度が高いメリットがある。一方、多数のウエハーを処理すると気泡やゴミが混入するなどの問題があり、量産には向かないとされてきた。

 しかし、2009年からMIIと共同研究してきた結果、これらの課題に解決の道筋がつき、今回の買収に至った。処理能力は現行のASMLの数分の1程度だが、生駒俊明副社長兼最高技術責任者は「装置も安く小さいので、複数台並べて使えばトータルコストは安くなる」と自信を見せる。

 試作機は提携する東芝の四日市工場(三重県)に納入したとみられ、装置の販売は15年に開始する見込み。2、3年後には年間販売台数200台以上、売上高2000億円を目指しており、生駒副社長は「勝算は五分五分以上。キヤノンの柱の一つとなる重要な事業にしたい」と意気込む。

 一方、半導体製造装置の世界シェア約15%で2位のニコンは、ASMLに差をつけられていた処理能力で、ASMLと同等の能力を持つ新型装置の受注を4月から開始。ASMLよりも精度が高く、より微細な加工に向いていることをアピールし、シェア回復を狙う。

 微細化が限界に近づきつつあるとはいえ、競合の半歩先を行けば1000億円単位の利益を生む可能性を秘めているのが半導体ビジネス。次世代の本命であるEUVが足踏みする中、一足先に装置の性能が認められれば、製造装置メーカーは巨額の設備投資の恩恵を享受できる。

 ASMLの後塵を拝してきた日本勢は、はたして存在感を発揮できるか。

(「週刊ダイヤモンド」編集部?大矢博之)

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パナソニック、世界最小コネクター開発 「仇敵」サムスンに売り込みへ

2014-04-08 20:02:30 | 企業・産業
パナソニック、世界最小コネクター開発 「仇敵」サムスンに売り込みへ
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/business/snk20140407543.html へのリンク
2014年4月8日(火)08:37
(産経新聞)

 パナソニックが、腕時計型情報端末向け部品に最適な世界最小のコネクターを開発し、今月発売した。パナソニックは、腕時計型端末の開発・販売で先行する韓国サムスン電子への売り込みを強化しており、薄型テレビをめぐって対決したかつての「仇敵」を「得意先」に転換する考え。BtoB(企業間取引)シフトの象徴にもなりそうだ。

 コネクターは、パソコンやスマートフォン(高機能携帯電話)などの電子機器で部品同士を接続するのに使われている。従来は幅約2ミリ程度が最小だった。腕時計型端末はスマホと連携してメールを受信したり、音楽を聴いたりできるが、電池の持続時間を長くするのが課題。少しでも大きな電池を搭載するために、コネクターもより小型化することが求められていた。

 これを受け、パナソニックは幅1・7ミリのコネクターの開発に成功。小型ながら安定性や組み立てやすさを実現した。

 腕時計型端末では、サムスンが昨年9月に「ギャラクシーギア」を発売。スマホで世界シェア3割を占める知名度を生かし、腕時計型のシェアでトップとなっている。パナソニックもサムスンをメーンターゲットに定めてコネクターの売り込みを加速させる方針だ。

 パナソニックとサムスンは数年前まで薄型テレビの販売競争でしのぎを削ったが、サムスンの圧勝に終わった。パナソニックは巨額赤字に苦しみ、プラズマテレビからの撤退を余儀なくされた。

 サムスンとの差別化を図るため、BtoBシフトを鮮明にしているパナソニックは昨年5月、主要取引先を対象にした交流会にサムスンのエンジニア約30人を招待。実際、サムスンのスマホにはパナソニックの部品が使われており、今回のコネクターでさらなる関係強化をねらう。

 矢野経済研究所によると、腕時計型端末の世界販売台数は2013年は1千万台程度だが、16年には10倍の1億台になることが見込まれ、今後の成長に期待が高まっている。サムスン以外ではソニーが高いシェアを持つ。

 世界最小コネクターはサムスンやソニーなど、かつてのライバル企業が有力な顧客になる。パナソニックが進める脱家電の試金石にもなる。


成否を分けた過去との決別…ジャパンディスプレイとルネサス事業再生

2014-04-07 06:36:03 | 企業・産業

成否を分けた過去との決別…ジャパンディスプレイとルネサス事業再生
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/business/snk20140406510.html へのリンク
2014年4月6日(日)18:27
産経新聞

 政府系ファンドの産業革新機構の支援先企業が明暗が分けている。中小型液晶パネル製造のジャパンディスプレイ(JDI)は3月、東京証券取引所1部に上場する一方で、半導体製造のルネサスエレクトロニクスは経営再建が遅れている。ともに複数の電機大手から切り出した事業を統合再編した企業だが、成否を分けたのは、過去と決別する“覚悟”の違いだ。

 3社統合に成功

 「過去の例を見ても3社統合は絶対にうまくいかないといわれていた。統合そのものが難関だった」

 3月19日に東証で上場セレモニーを行った後の会見で、JDIの大塚周一社長は、達成感にあふれた表情でこう語った。

 JDIは平成24年4月に日立製作所と東芝、ソニーの中小型液晶パネル事業を統合し設立された。装置産業の液晶事業が激しい国際競争に打ち勝つには、巨額の設備投資が必要だ。だが、統合前の3社は高い技術を持ちながら、単独では大型の設備投資が困難だった。

 グローバル競争に不可欠な設備の再編と戦略的な投資ができる態勢を求めて、3社の若手エンジニアらが、革新機構に助けを求め駆け込んだのが発端だ。

 高精細な液晶技術に加え、革新機構からの出資2000億円でパナソニックから茂原工場を取得し、増産体制を整備した。スマートフォン(高機能携帯電話)やタブレット端末の普及も追い風となり、統合後の25年3月期に黒字に転じた。  

 ルネサスの反省

 今回の上場で革新機構は保有株4億株のうち、1億8600万株を売却。公開価格で1674億円を回収し、同機構の再生案件としては初めての成功事例となった。革新機構の小宮義則専務執行役員は「大塚社長のリーダーシップと親会社にとらわれない経営ができた点が成功の要因だ」と話す。

 実は革新機構は、JDIの事業統合について、過去の反省を踏まえて進めた。そこで“悪い手本”としたのがルネサスの事業統合だという。

 ルネサスは日立と三菱電機の半導体事業を統合した前身会社にNECエレクトロニクスが加わり22年4月に発足した。電機大手を母体とする成り立ちはJDIと似ているが、小宮専務は「これまで3社がいがみ合い、ガバナンスが働いていなかった」と切り捨てる。

 役員人事はすべて3社のたすき掛け。人員などの合理化も大きな課題だったが、役員がそれぞれの出身母体の工場を守り、構造改革は進まない。統合後も赤字が続いた。

 革新機構はルネサスと同じ轍(てつ)を踏まないため、JDIの設立時に幹部から母体3社の出身者を排除した。エルピーダメモリを退いたばかりの大塚氏を招き、下に9人の執行役員を横並びで配した。この効果で、工場の設立や新商品の投入など大胆な施策を迅速に打ち出せたという。

 さらに社員の意識改革も徹底した。大塚社長は「設立時の“憲法”の主語は旧3社ではなくJDIだ。過去は捨てろ」と言い続けた。統合前の時点で約1400人の正社員を削減するなど合理化も徹底した。経産省の幹部は、事業再生の速さの理由を「統合前に合理化を進めたのも大きい」と指摘した。

 ラストチャンス

 そのルネサスも、遅まきながら変化の兆しが出てきた。24年12月に革新機構やトヨタ自動車など8社が約1500億円の出資を決定し、昨年6月にはオムロン会長だった作田久男氏を会長兼CEO(最高経営責任者)に送り込んだ。

 作田会長はまず役員数を減らし、経営の意思決定を迅速化したほか、大規模な組織再編も実施した。今年3月には山形県の鶴岡工場をソニーに売却し、4月1日には半導体の前工程と後工程の工場を2社に集約するなど、生産拠点の再編も進めた。

 ただ、柴田英利最高財務責任者(CFO)は「まだスリム化が必要」とさらなる合理化も示唆する。27年度末までに5400人を削減する方針だ。

 だが、組合の幹部は「26年3月期の営業利益が大幅に黒字に転じるのにこれ以上の人員削減は許されない」と強く反発する。同社はピーク時で4万8000人の従業員がいたが、直近は2万8500人に減った。度重なるリストラで社員の士気も落ちているという。

 だが、ルネサスの再建には国費を投入しているだけに革新機構や現経営陣は、失敗が許されない。JDIのように成功を果たすには、大きな痛みに耐えて必ず再建を果たすという強い覚悟が必要だ。(黄金崎元)


W杯ユニホーム、日本勢「敗退」

2014-03-31 08:39:55 | 企業・産業

底流 ニュースの裏側 W杯ユニホーム、日本勢「敗退」
  2014年3月30日

 
機能性繊維、アジアの猛追

 4年に1度のサッカーワールドカップ(W杯)ブラジル大会の開幕まで3カ月を切った。5大会連続出場と日本代表チームが躍進する一方で、ユニホームなどを供給する日本メーカーの存在感は薄れつつある。アシックスなど国内ブランドのスポーツウエアだけでなく、ユニホームに使われる繊維素材についても、東レなど国内合繊大手の名前が消えたのだ。吸湿性や速乾性に優れた機能性繊維は、複数のチームに提供を続けてきた日本の得意分野だが、世界的なスポーツイベントの陰で、静かな“地殻変動”が起きている。

 
奪われた「代表」

 昨年11月、千葉県成田市のホテルで、W杯ブラジル大会の日本代表の新ユニホームが初公開された。供給するのは独アディダスだ。

 ジャパンブルーを基調に、肩部分には毛筆風の一本線をあしらい、選手らが円陣を組むと一つの赤い輪ができる。意匠を凝らしたデザインだけでなく、素材も斬新だ。新素材「アディゼロ ラ・イト」は、前回モデルに比べて約20%軽量化し、上衣1枚が約90グラムと同社では最軽量の高機能繊維だ。

 「かなり頑張って作っているな…」

 発表会に先立ち開かれた展示会で、ユニホームを手に取った東レスポーツ・衣料資材事業部の柴司部長は思わず唇をかみしめた。

 東レが開発した素材「ファブリックダブルエックス」は、前回2010年のW杯南アフリカ大会で、日本代表のチームユニホームに採用された。従来品に比べて吸水性は3倍、乾燥速度は2倍向上し、30%もの軽量化を果たした高機能素材だ。日本代表のベスト16入りを陰ながらサポートしたとの自負もあった。

 しかし、採用されたのは他メーカーの素材だった。アディダス側は素材供給元を明かさないが、業界内では帝人や東洋紡など国内メーカーではなく、台湾の南亜塑膠や韓国のヒュービス、中国の盛沢盛虹など、アジア系繊維メーカーではないかとの臆測が飛び交っている。

 
揺らぐ「お家芸」

 1998年の初出場時、W杯の日本代表ユニホームはアシックス製で、素材も複数の国内繊維メーカーのものが採用された。その後、ウエアはアディダス製に変更となり、2002年の日韓大会では東洋紡の素材が使われた。同様に、東レは複数の国の代表ユニホームに素材を提供するなど、高機能繊維は日本の独壇場だった。

 だが、日韓W杯後、売上高が2兆~3兆円に迫る米ナイキやアディダスはグローバル展開を加速し、潮目が変わった。

 「グローバルなメガブランドは、価格と機能、品質のバランスを総合的に勘案し、調達先を中国や台湾に広げている」

 帝人コードレの久保勝人社長はこう述べた上で「最近までの円高もあり、価格競争力を失った日本の製造業から離れていった」と指摘する。

 実際、今回のW杯で最多の10チームにユニホームを供給するナイキは、日本以外のアジアの繊維メーカーから素材を調達したと明かした。

 
低価格で高品質

 同時に、アジアの繊維メーカーの技術力が飛躍的に高まったことも背景にある。中国の盛沢盛虹は多品種・小ロットに対応した生産設備を導入し、機能性へかじを切り始めた。大量生産によるスケールメリットの追求から、高付加価値化に戦略転換するためだ。

 また韓国のヒュービスも、ペットボトルを再利用した機能性繊維を韓国代表のユニホームに提供するなど、環境面での技術力をアピールする。日本が持つ素材技術の優位性は脅かされ、久保社長も「韓国や台湾メーカーの追い上げはある」と警戒する。

 ナイキやアディダスは「素材提供先とは短期契約を結び、安価で高品質な素材を効率よく提供できるよう、素材メーカーの選別を徹底している」(業界関係者)という。

 品質の良さだけでは勝負できない厳しい市場で、さらなる競争激化は必至だ。

 W杯では海外メーカーの後塵(こうじん)を拝した東レだが、ユニクロをはじめとする衣料メーカーとの提携戦略により、今年度の繊維事業の売上高は前年度比18・6%増の7500億円となる見込みだ。好調な業績を背景に、柴部長は2018年のW杯ロシア大会での雪辱を誓った。

 「トップアスリートが使う先端素材の開発は、東レの商品を進化させていく上で重要だ。次回W杯では、また東レの素材を使ってもらえるよう努力する」(西村利也)

 (産経新聞テキスト朝刊)


今年はニコンやり玉に=中国の消費者保護番組

2014-03-17 17:39:47 | 企業・産業

今年はニコンやり玉に=中国の消費者保護番組
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/business/jiji-140316X164.html へのリンク
2014年3月16日(日)19:48
時事通信

 【北京時事】中国の国営テレビが放送する毎年恒例の消費者保護番組で、今年はニコンの一眼レフカメラ「D600」がやり玉に挙げられた。昨年は米アップルが標的にされ、クック最高経営責任者(CEO)が謝罪する事態となっていた。

 番組は、D600で撮影した画像に黒い点が写っているケースがあるとの消費者のクレームを紹介。製品の欠陥だと指摘するとともに、クレーム対応にも問題があると強調した。黒い点が写り込む現象は、日本などでも指摘され、既にニコンは、細かなゴミが入り込むのが原因だとして対応を発表している。 


パナソニック、航空機向けAV機器シェア8割確保

2014-03-17 17:38:56 | 企業・産業

パナソニック、航空機向けAV機器シェア8割確保
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/business/industry/snk20140317509.html へのリンク
2014年3月17日(月)10:57
(産経新聞)

 旅客機の座席に備え付ける映像・音響(AV)機器の販売をパナソニックが強化している。関係者によると、航空機向けのAVシステムの世界シェアは8割近くを占めることが分かった。家庭向けのAV機器事業で苦戦する中、新興国の航空需要の高まりと格安航空会社(LCC)の相次ぐ参入を追い風に安定的な収益源につなげる考え。

 価格競争に左右されにくい法人向けビジネスに力を入れるパナソニックの戦略の一環。航空産業での取引は、安全上の観点から過去の実績が重視される傾向が強いため、老舗メーカーとして営業基盤を固めやすいとみている。      

 現在パナソニックは、機内座席の液晶ディスプレーやリモコンのほか、映像コンテンツやゲームの提供、機器の点検・修理も請け負っている。今後は、ビジネス客からの要望の多い無線LANシステムやスマートフォン(高機能携帯電話)に対応した機器の導入やLCCの小型機の座席でも使いやすい薄型ディスプレー開発に力を入れる方針だ。

 機内AVシステム事業を担当する「アビオニクス事業部」(米カリフォルニア州)のポール・マージス役員は産経新聞の取材に対して、「航空機事業の成功はパナソニック全体の方向性を決める上で重要になるはずだ」と述べた。同事業部の売上高は1600億円程度に上り、航空機向け市場全体(約2千億円)で大半のシェアを獲得したもようだ。

 パナソニックは、1979年に米ボーイングの航空機コックピットで使うスピーカーを納入して航空産業に参入。97年に座席ごとに好きな映画を選べるシステムを業界で初めて採用して、機内映画の終了後にトイレが混雑するといった問題の解消に一役買った。AV機器の専業メーカーが事業を縮小する中、パナソニックが存在感を高めている。 


シロアリ退治に殺虫剤入りニセ卵…テスト販売へ

2014-03-17 17:37:27 | 企業・産業

シロアリ退治に殺虫剤入りニセ卵…テスト販売へ
http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20140317-OYO1T00636.htm?from=newslist へのリンク
2014年3月17日
読売新聞

 殺虫剤が入ったニセの卵でシロアリを退治する方法を森下仁丹と京都大学が共同で開発した。シロアリが卵をなめて世話する習性を利用したもので、森下仁丹は今月、東京・小笠原村で駆除の実験を実施している。2014年度中にも駆除業者に試験販売する方針で、数年後には一般向け商品の発売を目指している。

 開発は09年から始め、ニセの卵は、口中清涼剤の「仁丹」に液状の生薬を入れるために開発された継ぎ目のないカプセルの技術を活用した。ゼラチン製で、本物の卵の大きさと同じ直径0・5ミリのカプセルの中に殺虫剤を入れた。

 ニセの卵を巣の近くに置けば、シロアリが巣の中に運ぶ。シロアリは卵をなめて世話をする習性があり、唾液で卵が溶け殺虫剤が放出される仕組みだ。シロアリが口移しで栄養分を分け合う習性を利用して殺虫剤を他のシロアリにも広げるため、早ければ1~2週間で巣全体を退治できる。

 巣の外から殺虫剤を散布する従来の方法と比べ、巣の中に確実に殺虫剤を届けることができ、人体や環境への影響が少ない。

 共同開発した京大の松浦健二教授(昆虫生態学)は「シロアリがニセの卵を巣に運べば、ほぼ100%駆除できる。これまでより殺虫剤の量も少なく、安全かつ効率的に駆除できるので将来は家庭用にも使える」と話している。


ハルカス開業1週間、出足好調…売上高8割増

2014-03-15 17:32:40 | 企業・産業
ハルカス開業1週間、出足好調…売上高8割増
http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20140315-OYO1T00146.htm?from=newslist へのリンク
2014年3月15日
読売新聞

 近畿日本鉄道が建設した日本一の超高層ビル「あべのハルカス」(大阪市阿倍野区)は14日で全面開業から1週間を迎えた。月内はホテルの宿泊がほぼ予約で埋まるなど、初年度4740万人の来場者目標に向けて「順調な出足」(近鉄)となった。

 国内最大の売り場面積である百貨店「あべのハルカス近鉄本店」は、13日まで1週間の売上高が前年同期比で約8割増え、地下の食品売り場が好調だった。

 集客の目玉となる展望台「ハルカス300」は事前予約制の3月末まで、土日の入場券はほぼ完売した。遠方から訪れる団体客が多く、展望台の見物客がレストラン街に立ち寄るなど、建物内の施設を巡る人が目立つ。

 外資系ホテル「大阪マリオット都ホテル」(360室)も月末までほぼ満室で、4月も予約が好調という。宿泊客が早朝に展望台に入場できるサービスが人気だ。眺望が楽しめるホテル最上階(57階)のレストランも、月内は昼・夜とも予約で埋まっている。


究極の『熱膨張ゼロの合金材料』の実用化に成功

2014-03-11 17:44:26 | 企業・産業
日本鋳造、熱膨張ゼロ合金材料 実用化に成功
https://www.japanmetal.com/news-t2014031146851.html へのリンク
2014年3月10日
日刊工業新聞

 日本鋳造は10日、熱膨張ゼロの合金材料「LEX―ZERO(レックス ゼロ)を開発し、実用化に成功したと発表した。材料の熱変形に起因する精度誤差を解消できることで、半導体デバイス製造や液晶製造、超精密・微細加工、精密光学機器などをはじめ多くの分野での構造部材・部品として、幅広い利用が期待できるとしている。 ...

熱膨張ゼロの合金材料の実用化
http://kabutan.jp/news/marketnews/?b=n201403110128 へのリンク
2014年03月11日12時46分
チャートブック

【材料】日本鋳造がストップ高買い気配、熱膨張ゼロの合金材料の実用化を引き続き材料視
 
 10日後場立会中に日鋳造 <5609> [東証2]が、究極の「熱膨張ゼロの合金材料」の実用化に成功したと発表したことが引き続き買い材料視された。

 開発したのは「LEX-ZERO(レックス ゼロ)」で、20-80度の温度領域で究極の低熱膨張性を実現する一方、既存の鋼材系や非金属系のゼロ膨張材料に比べて形状や寸法の自由度に優れる。

 材料の熱変形に起因する精度誤差を解消できるため、半導体製造・検査装置や液晶製造装置、超精密・微細加工、精密光学機器など幅広い分野での利用が期待できるとあって、業績への貢献に期待する買いが殺到した。株価は50円ストップ高の213円買い気配。


究極の『熱膨張ゼロの合金材料』の実用化に成功
http://www.nipponchuzo.co.jp/pdf/news/lexzero-press140310.pdf へのリンク
http://www.nipponchuzo.co.jp/ へのリンク
2014年3月10日
日本鋳造株式会社

1.新製品名
LEX-ZERO (レックスゼロ)*特許出願中

2.機能及び特徴
・ 「熱膨張ゼロ」※1の画期的な合金材料です。
※1 熱膨張ゼロとは、熱膨張係数が 0.1 ×10-6/℃と、熱膨張がほとんどない特性を表現しております。・ 当社の高度な製鋼・精錬技術を駆使する事により、上記合金鋳造品を工業的規模で製造
する事ができます。
・究極の低熱膨張性を20℃~80℃の温度領域で実現しました。
・鋼材系のスーパーインバー※3 や、非金属系の炭素繊維等のゼロ膨張材料と比べ、形状
及び寸法自由度に優れる合金系材料です。
・グラムサイズ(超小物) からトンサイズ(超大物) までの鋳鋼品 (受注品) の製造及び
ブロック材(在庫品)での対応が可能です。
・十分な機械加工性及び良好な表面処理性を有しております。

3. 開発背景及び用途
現在、先端産業を始めとする各種産業においては、装置・機器類に対する高精度化要求が急速に高まっており、種々の精度誤差対策が講じられつつありますが、稼動時の発熱や使用環境の変化等、 長時間にわたる温度変化に伴う装置構成部材の熱変形は、 その対策が非常に難しいといわれています。 今回当社で開発した 『LEX-ZERO』 は、材料の熱変形に起因する精度誤差を解消することができることから、半導体デバイス製造や液晶製造、超精密・微細加工、精密光学機器など多くの分野において、その実用化が待ち望まれていました。
『LEX-ZERO』は上記期待に応えることを目指して開発した材料であり、各種分野の構造部材・部品として、今後の幅広い利用が見込まれます。

生産中のB787型機、主翼にひび…三菱重工が製造担当

2014-03-08 16:11:59 | 企業・産業
生産中の787型機の翼に細い亀裂、三菱重工が報告=米ボーイング
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYEA2609V20140307 へのリンク
2014年 03月 8日 08:53
ロイター


 [ニューヨーク 7日 ロイター] -米ボーイング(BA.N: 株価, 企業情報, レポート)は7日、生産中の787型機(ドリームライナー)約40機の翼に「細い亀裂(ヘアークラック)」が見つかったことを明らかにした。

今後、納入に一部遅れが生じる恐れがあるとしつつも、今年の納入目標に影響はないとした。

ボーイングによると、主翼を製造する三菱重工業(7011.T: 株価, ニュース, レポート)が同社に問題を報告。調査や修繕に1─2週間を要するという。

現在就航中の787型機の機体には同様の問題はなく、問題がある可能性のある航空機の納入は行っていないと強調した。

ボーイングの今年の787型機納入機数目標は110機。現時点で9機を納入している。同社の広報担当は「今回影響を受けたとみられる約40機を除き、通常の納入を行う」と述べた。

B787型機、主翼にひび…三菱重工が製造担当

 【ニューヨーク=越前谷知子】米航空機大手ボーイングは7日、最新鋭の中型旅客機「787」の主翼にひびが見つかり、調査を開始したと発表した。

 主翼の製造は三菱重工業が担当しており、同社は製造過程を変更したことが原因の可能性があるとして、ボーイングに通知した。

 ボーイングは、問題への対応は1~2週間で完了すると説明している。すでに納入された787型機の機体には問題はないという。

 787をめぐっては昨年1月以降、バッテリー電池から出火したり煙が出たりするトラブルが続発。米連邦航空局(FAA)などが運航の一時停止を命じた経緯がある。


ダウンロードはドコモが最速 東名阪に加え北海道、東北、九州でも

2014-03-06 17:18:13 | 企業・産業
ダウンロードはドコモが最速 東名阪に加え北海道、東北、九州でも
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/business/snk20140305569.html へのリンク
2014年3月5日(水)19:07
(産経新聞)

 調査・マーケティング会社のイードはこのほど、ドコモ、au、ソフトバンクの携帯電話大手3社の最新スマートフォンを対象に、東京、大阪、名古屋の三大都市での通信速度を実測調査。iPhone、Androidともにダウンロード平均速度でドコモが最速を記録した。

 調査はイードがフジサンケイビジネスアイの委託を受けて1月24日から2月6日まで、東京、大阪、名古屋のビジネス街および交通機関101カ所で実施。測定には各キャリアの「iPhone 5c」と、Androidではドコモ「Xperia Z1f」、au「Xperia Z1」、ソフトバンク「AQUOS PHONE Xx」を使用。「RBB TODAY SPEED TEST」アプリで1機種につき1調査地点で3回計測した平均値を算出した。

 調査結果によると、各キャリアのiPhoneでは、ダウンロード平均速度でドコモが34.70Mbpsと最も速く、2位のソフトバンクの20.25Mbpsを10Mbps以上も上回り、他キャリアに大きく差をつける結果となった。最速だったポイントもドコモが63カ所と最も多かった。

 Androidでは、ダウンロード、アップロードともに平均速度でドコモが最速を記録。ドコモはダウンロード平均速度で36.17Mbps、アップロード平均速度で11.50Mbpsをマークし、ダウンロード最速ポイントでも64カ所と他を圧倒した。アップロードの最速ポイントはソフトバンクが41カ所で最多だったが、各地域での最速値はダウンロード、アップロードともにドコモが記録した。

 イードによると、今回の調査と同様の端末を使い、同じ測定方法で北海道、東北6県、四国4県、中国5県、九州7県でも実測調査。各道・県下の大学・高校、観光・レジャー・ショッピング施設、駅・空港などで計測した結果、いずれの地域もiPhone、Androidともにダウンロード平均速度でドコモがトップだった。

 三大都市だけでなく全国的な規模でドコモが通信環境において優位性をみせたが、スマホの普及にともない利用者が増加するなか、今後も各キャリアの整備が進み、利用者にとってさらに快適な環境が整うかが注目される。


128ギガ、世界最大記憶容量のマイクロSDカード サンディスクが4月発売

2014-03-05 18:38:38 | 企業・産業

128ギガ、世界最大記憶容量のマイクロSDカード サンディスクが4月発売
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/business/industry/snk20140305553.html へのリンク
2014年3月5日(水)16:07
産経新聞

 メモリカード大手のサンディスクは5日、世界最大の記憶容量を持つマイクロSDXCカード「サンディスク ウルトラ プラス マイクロSDXCカード UHS-Iカード 128ギガバイト」を4月から出荷開始すると発表した。想定価格は3万5000円前後。

 16時間分のフルHD動画や7500曲の音楽、3200枚の写真、125個のアプリケーション(応用ソフト)をすべて保存できる容量を持つ。スマートフォン(高機能携帯電話)やタブレット端末の利用者は空き容量を気にせず、快適にコンテンツを楽しめる。

 またUSB3.0対応のフラッシュメモリー「サンディスク エクストリーム プロ USB3.0 フラッシュメモリー」も3月下旬に出荷開始する。容量は128ギガバイト。毎秒最大260メガバイトの読み取り速度、同240メガバイトの書き込み速度を実現した。想定価格は2万円前後。


樹脂・織物に混合、容易な炭素繊維 東邦テナックスが開発

2014-03-04 18:38:19 | 企業・産業

樹脂・織物に混合、容易な炭素繊維 東邦テナックスが開発
http://news.goo.ne.jp/article/businessi/business/fbi20140303012.html へのリンク
2014年3月4日(火)08:21
フジサンケイビジネスアイ

 帝人傘下で炭素繊維メーカーの東邦テナックスは3日、熱を加えると流動化する熱可塑性樹脂などと親和性の高い炭素繊維「テナックス P12サイジングシリーズ」を開発したと発表した。あらかじめ炭素繊維に樹脂などの素材をつなぎ合わせるための特殊なコーティング処理を施してあるため、高温で加工する特殊樹脂だけでなく、織布や混合糸など、さまざまな生地に炭素繊維を容易に混ぜ込むことを可能にした。ドイツのオーバーブルフ工場で生産し、2014年秋頃の本格販売を目指す。

 炭素繊維を樹脂などに混ぜ込む際には、サイジング剤が必要となる。ただ、250度以上の高温領域で加工する熱可塑樹脂とつなぎ合わせる場合には、サイジング剤が熱で気化することもあり、安定した性能を発揮できない課題があった。

 このため新商品には、樹脂との相性を高めた特殊なサイジング剤であらかじめ炭素繊維をコーティング。これにより、粘着性の低い樹脂や立体の織物などにも炭素繊維を混ぜることを容易にした。


“自分撮り”特化カメラの可能性 キヤノン、新たな市場に手応え

2014-03-03 14:59:04 | 企業・産業

“自分撮り”特化カメラの可能性 キヤノン、新たな市場に手応え
http://news.goo.ne.jp/article/businessi/business/fbi20140303500.html へのリンク
2014年3月3日(月)09:21
(フジサンケイビジネスアイ)

 楽器演奏やダンス、料理などを行う自分自身を撮影し、動画サイト「ユーチューブ」や「ニコニコ動画」に投稿する動きが若者を中心に広がっている。キヤノンが昨年9月に発売した「iVIS mini」(2万9980円)は、こうした“自分撮り”に特化したデジタルビデオカメラ。ネットユーザーを強く意識した製品であるだけに、動画サイトへの広告配信に注力し、動画コンテストの開催などで耳目を集めている。

 目指したのは、撮影機器に詳しくないエントリー層でも簡単に設置・操作ができて、趣味を邪魔しない撮影機器。開発を担当した森口喜代さん(イメージコミュニケーション事業本部ICP第四開発センター課長代理)は、動画サイトにある自分撮り動画を繰り返し視聴して研究した。「設置や操作に手間取り肝心のシーンを撮り逃してしまう」「前にいる人ばかりが大きく写って背景が入りきらない」「録画中に写りを確認しようとすると目線がずれてしまう」…。さまざまな悩みが浮かび上がってきた。

 試行錯誤の結果、iVIS miniは設置が手軽な置き撮り型とした。撮影角度が調整できるスタンドを内蔵し、三脚を用意する手間も省いた。超広角レンズを搭載し、動画撮影時の対角画角は最大約160度(静止画撮影は約170度)。スタジオやキッチンなど狭い空間も隅々まで画面に収まる。被写体でもある撮影者が構図を確認できるよう、2軸構造の液晶画面が回転する。この液晶は常にレンズの真上にあるので、確認しながらの撮影でも目線がずれることがない。

 演奏シーンなどの撮影ニーズを踏まえ、より臨場感ある高音質での録音ができるよう、ステレオマイクを採用した。オプション製品の防滴ケースに収めても、音質はほとんど損なわれることはないという。ダンスの振り付け練習に便利な左右反転再生、スポーツのフォーム確認に適したスローモーション撮影といった機能もある。Wifiに対応しているため、動画を交流サイト(SNS)にアップしたり、本体をスマートフォン(高機能携帯電話)で遠隔操作するといった使い方も手軽にできる。こういった機能を入れ込みながら、本体の重さは約180グラム、厚さ22ミリとポケットにすっぽり収まるサイズ。携帯してさまざまなシーンで活用できる。

 エントリー層向けのビデオカメラはスマートフォンなどの携帯端末に押されてか、世界的には市場縮小傾向が見られる。しかし、同社で新製品の市場導入を担当する清水まり子さん(イメージコミュニケーション事業本部第四事業部課長)は「動画を撮りたいという人口は減っていない」と語る。「撮影対象が日常生活やイベントから、趣味など自分の関心事に移っている。撮りたいものに特化した製品にすれば売れる」と考えた。

 さらに、趣味動画の分野では「アクションカメラ」や「ウエアラブル(装着型)カメラ」と呼ばれる製品が話題となっているが、こういった製品は自分の目線の動画を撮る目的が中心。これに対し「自分自身を画面に入れ込んで撮影する需要が増えている」(清水さん)と、新たな市場を作り出せる感触を得たという。

 ターゲットを絞り込むため、顧客の反応を直接獲得できるダイレクト・マーケティングを重視し、販売は同社のオンラインショップに限定。自分撮り動画の分野で著名なブロガーに製品レビューを書いてもらったり、ダンススクールや音楽専門学校などにデモ機を貸し出して使ってもらったりして、認知度を上げていった。昨秋に開催したパフォーマンス動画のコンテスト「KING OF やってみた選手権」も、製品のファンを増やす工夫だ。

 製品の広告動画や選手権の告知は、動画サイトを中心に配信。発売した昨年9月には、ドイツ版ユーチューブで広告動画が1000万回視聴され、広告部門で3位となる快挙も成し遂げた。オックスフォード英語辞典などを出版する英オックスフォード大出版局は2013年を代表する英語の言葉として、自分撮り写真を意味する「セルフィー(SELFIE)」を選出した。自分撮りは世界的に認知されている。

 マーケティングを担当したキヤノンマーケティングジャパン・イメージングシステムカンパニーのチーフ、藤中炎さんは「単独での山登りで風景に自分を入れた写真を撮ったり、結婚式で高砂にカメラを置いて新郎新婦を撮影したりするなど、こちらが想定した以上の使われ方をしている」と胸を張る。「動画の楽しみ方を広げたい」「新市場を作りたい」という開発陣の思いは、ユーザーに確かに届いている。(松田麻希)