【現代思想とジャーナリスト精神】

価値判断の基軸は自らが判断し思考し実践することの主体であるか否かであると考えております。

#コロナで増える貧困層弱者の痛みがわかる宇都宮けんじを都知事に  櫻井智志

2020-05-26 00:00:21 | 言論と政治
【序】 宇都宮けんじ氏は5月25日に、自らのツイッターでこう声明を公開した。

これまで多くの都民・市民の方々から都知事選への立候補の要請を受け、徐々に出馬に向けた決意を固めて参りましたが、緊急事態宣言が解除された後に出馬の意思表明をしようと思っていました。今日東京都も緊急事態宣言が解除されることになりましたので、都知事選への出馬を表明させていただきます。

 5月29日告示 6月7日投票の沖縄県議選と、6月18日告示 7月5日投票の東京都知事選は、地方自治体の選挙だが、国政並みの重要性をおびる選挙である。



❶なぜ「オール沖縄」&jcp沖縄と宇都宮けんじ東京都知事選予定候補を支持するか。沖縄には全国唯一の持続的統一戦線が確立された。東京には2回の選挙を戦い次の選挙で不遇に耐え抜き都民側にたつ野党共闘を分裂させないために自ら辞した宇都宮健児がいる。ずっと都市問題の解決をめざし研究と調査を追求し貧困と人権の立場にたち続けたスタンスを貫徹し続けている。

❷美濃部亮吉知事が引退して、1979年の都知事選は、鈴木俊一候補が1,900,210票、太田薫氏が1,541,594票。差は35万票台。以降12回の都知事選が行われた。宇都宮けんじ氏は10回、11回の知事選に出馬。10回の初出馬の際に、市民が候補を出そうという取り組みがあった。

 「平和への希望・市民の風」の先輩2人と湯浅誠氏擁立を考え参加。いろんな名前があがり、次の会合までに個人名を出し合うこととなった。2回目の会合で河合弁護士・海渡弁護士、上原公子元国立市長らが、日弁連会長を歴任し、急激に増加する貧困層への現実支援に取り組む宇都宮けんじ氏を推し決定。

❸宇都宮さんの都政参画開始。
2012年(平成24年)12月16日執行
有権者数:10,619,652人 最終投票率:62.60%(前回比:+4.80%)
#猪瀬直樹
66新 4,338,936票65.27%公明、維新の会支持
#宇都宮健児
66新 968,960票14.58%未来の党、共産党、社民党、緑の党、新社,生活者ネット
#松沢成文 54新621,278票9.35%なし

❹2014年(平成26年)2月9日当日有権者数:10,685,343人
最終投票率:46.14%(前回比:-16.46%)
#舛添要一
65無所属新2,112,979票43.40%公明党、自由民主党東京都連推薦
#宇都宮健児
67無所属新982,594票20.18%日本共産党、社会民主党、緑の党、新社会党推薦

 2014都知事選には、立候補が取り沙汰された人物で取りやめた方に以下のお名前。(ウイキペデイア参照)
自民党関連・池上彰 - ジャーナリスト/小池百合子 - 自民党衆議院議員/下村博文 - 自民党衆議院議員、文部科学大臣/
民主党関連・鳥越俊太郎 - ジャーナリスト(本人が固辞)

❺2016年(平成28年)7月31日執行
投票率:59.73%(前回比+13.59%)
#小池百合子 64 新2,912,628票44.49%かがやけTokyo、自由を守る会支援
#増田寛也 64 新1,793,453票27.40%自民、公明、日本のこころ推薦
#鳥越俊太郎 76 新1,346,103票20.56%民進、共産、社民、生活&山本太郎推薦


【結】
 かつて東京都知事も東京都議会も、自民党の牙城だった。しかし美濃部亮吉氏が当選してから、「明るい都政をつくる会」を母体として、3期当選し続けた。
いまの政治情勢は、緊急事態宣言から入り、緊急事態条項を媒介に戦後の民主化憲法を解体するもくろみをもつ勢力が虎視眈々と活発に蠢いている。
都知事選に当選するにこしたことはないが、堂々と都政ー国政の貧困層が急激に増えて社会的弱者がいっそう暮らしが厳しくなっている国民のこえ、都民のこえを発言し訴えかけることのできる候補が求められている。
 極右政治家でも大衆迎合政治家でもない。
#コロナで増える貧困層弱者の痛みがわかる都知事を

コロナ感染症下の政治家・官僚・国民   櫻井智志

2020-05-23 22:31:29 | 言論と政治
写真:JNN【報道特集】のキャスターたち


ささやかな庶民の生きがいと小さな幸せ。それを守るのが政治をつかさどる政治家の役目だと信ずる。
上から目線で自分の利益と名声、権威を高める口先だけの政治家。私が感じるのは、
メルケルと小池百合子、安倍晋三と宇都宮徳馬、トランプとサンダース。庶民は黙っていても見分ける。おごれる者はひさしからず。


コロナが前面に出ているが、世界の経済混乱には別の要因もある。閉鎖的な保護貿易主義や外交の混乱、軍事国家に傾く国家群。
コロナ問題を解決しても、世界の平和第一の交流や自然と人間の調和のとれた開発、貿易経済における開かれた外交。それらに留意して対策を講じなければ、世界大恐慌以上の経済パニックはすこしも解決の途にはたどりつかない。


黒川検事長辞職の問題は、黒川氏個人の前に、むりやり定年退職を延期させた政府・首相の責任問題にある。私は検事OBや元判事などの蹶起に「責任」のあるべき具体的行動の根本思想を感じる。
自死抗議の赤木大阪財務省職員、佐川元財務省官僚、前川喜平前文科次官、黒川高検検事長。様々な国家公務員、官僚たちが混在している。ピラミッド型の官僚制がどれほど明治から敗戦民主化を経ても、今も行政を貫いている。赤木さんの遺志と夫妻の悲痛な無念を、私たち国民はわが身に連なるものとして、忘るまい。


 持続化給付金の申請に対するオンライン作業。パソコン万能時代に、オンライン受付打ち切り。悪意はないだろうが、給付金が手元に来ないで失業廃業してゆく国民。 給付に滑り込む相次ぐ詐欺行為犯たち。不眠不休で台帳とネットデータの照合に過労状態の現場の役所職員たち。
 申請をしようにもスマホもなく、申請そのものを諦めざるを得ないかたがたがかなりいるようだ。パソコンで申請してもスムーズにいかず申請そのものを諦めてしまう。誰が悪い?休業を強制した代償の補償費申請ではないか。


9月入学。世界的に多いから良いという人も多い。だが、いまのコロナ連動の休学で生じた問題は、唐突に9月入学にしたら解決するわけではない。
今後制度が、9月入学となってゆくとしても、現段階は、足もとのコロナ感染流行に対応して長期休学によって生じた大問題の解決に取り組むことが肝要だ。保育園の園長先生の発言に共感する。園児への愛情が伝わってくる。現場の保育・教育に携わるかたがたのご意見は説得力があった。
 文科省の事務次官であった前川喜平氏の発言は、示唆に富む。教育の全体像を考えた落ち着きのある考えと論理が見ごとだった。


都知事選をめぐる情勢 櫻井智志

2020-05-22 17:07:53 | 転載と私見
【Ⅰ:序章】 6月18日告示 7月5日投票の東京都知事選が迫っている。私は、都民のなかから、「宇都宮健児さんに東京を託したい!」 という『宇都宮都政を求める会』が、スタート、

宇都宮けんじさんに、立候補要請をするための署名を集めています。 ぜひ仲間になってください。
また、政策提言も書き込みいただける欄があります。私たちの声が直接届く都政を求めます。
https://forms.gle/o1qUyRDFVFVfUf9SA

このような取り組みを進めている。

きょう日刊ゲンダイは、以下の記事を掲載したが、私は参議院選の投票日直前の選挙記事を読んで以来、あまり日刊ゲンダイの政治記事をそれほど信憑性の高いものと思わなくなった。


【Ⅱ:日刊ゲンダイDIGITAL 政治・社会 政治ニュース 記事】
都知事選が無風一転 官邸の“隠れ刺客”ホリエモンの破壊力
公開日:2020/05/21 14:50 更新日:2020/05/21 14:50

 来月18日の告示まで1カ月を切った東京都知事選(7月5日投開票)がガ然、面白くなりそうだ。実業家の堀江貴文氏(47)が出馬を模索。コロナ禍で息を吹き返し、自民党が独自候補の擁立を断念したことで無風再選が確実視される小池知事(67)の圧勝シナリオは崩壊する可能性が出てきた。

 20日、報道陣にホリエモン出馬について聞かれた小池知事は「特にございませんけれど、まあ賑やかなこと、という感じ」と余裕の表情。ホリエモンはネット記事を引用し、〈コロナ危機利用してるから余裕だな〉とツイートしていたが、小池知事の内心はどうだか。ホリエモンは30日発売の新著「東京改造計画」(幻冬舎)で、37項目500ページに及ぶ大胆な“マニフェスト”を提言。ネットを駆使した選挙戦を展開する見通しでヤル気満々だ。

 前回選挙で小池知事は“都議会のドン”との対立構図をあおり、291万票を獲得し、自民党推薦候補に約110万票の大差で完勝した。求心力維持には票の上積みが必須だが、ホリエモンがアンチ小池票を掘り起こせば、勝っても前回割れが現実味を帯びる。

「気になるのがホリエモンと官邸の関係です。無所属で出馬した郵政選挙(2005年)では自民執行部の応援を受けています。それに、新著版元の幻冬舎社長の見城徹氏は安倍首相と近い。昭恵夫人が関わった日本酒披露会に招待されるなど、ホリエモンは夫人とのパイプもある。安倍首相が小池知事を苦々しく思っているのは隠しようがなく、ホリエモンは官邸が放つ“隠れ刺客”なんじゃないか、という話まで流れています」(永田町関係者)


 そもそも、自民も一枚岩ではない。二階幹事長は小池推薦まっしぐらだが、小池知事に痛めつけられてきた都議会自民では主戦論が消えない。
「この4年間、支援者に小池都政の弊害を訴えてきた手前、応援に回れば来年の都議選で惨敗しかねない。知事は来月2日の定例会で都民ファーストの会からの代表質問を受ける形で出馬表明し、自民党に推薦依頼を出す段取りでしょう。それまでに都連内部から候補を立てられないか調整している」(都連関係者)

■消えては浮かぶ橋下出馬説


 テレビ朝日出身で、都議会自民総務会副会長の川松真一朗都議の名前が浮上しているという。一方、消えては浮かぶのが元大阪府知事の橋下徹弁護士。コロナ禍でメディア露出激増中だ。


 橋下氏は緊急事態宣言に基づく自粛要請を巡って「大阪モデル」を打ち出した吉村知事を絶賛。維新は東京でも評価を上げている。「勝てば官軍」が選挙の常道。大どんでん返しがないとも限らない。役者揃いで波乱の戦いとなるか。


【Ⅲ:根本的枠組み】     櫻井智志

 小池百合子が出馬するのは、自明ではない。安倍晋三の首相への支持率はコロナ問題で下がり、黒川高検検事長に始まる検察庁法改正法案の強引な国会引き回しと5月二度も賭博マージャンによる辞職事件は安倍政権支持を急降下させた。むしろ、安倍ではもたないとすれば、野心のある小池百合子国政ー首相への転身もあり得る。

 野党共闘の動きもどうなるか、これから一定の方向が出てこよう。立憲野党や国民民主党は、京都市長選の最中に、山本太郎都知事選出馬を促した。山本太郎氏はれいわ新選組を立ち上げてからめざましいものがある。だが、山本太郎氏は都知事よりも国政を自民党公明党維新の会から脱却させるだけの政治的力量をもっている。

 私は今宇都宮健児を都民の代表に推しだすべきと思う。都知事候補が10人前後も出る知事選に、2回連続都知事選に出馬して次点になっている。しかもただの、めだとう精神の候補とは異なる。 2016年都知事選であげた7つの政策は今も輝いている。

01 都政のすべてを都民のために。
02 「困った」を見捨てない、頼りになる都政を。
03 子どもたちのことを、第一に。
04 にぎわいとふれあい、あたたかみのある東京へ。
05 3.11をわすれない。原発のない社会を東京からめざします。
06 コンパクトでシンプルな五輪を!
07 人権・平和を守る東京を。

 6月18日の告示までに、そうとうな都知事選の動きがみられるだろう。いま東京は重大な歴史の地点に位置している。<了>


第40周年 5·18民主化運動記念式演説(2020年5月18日)The New Stance転載

2020-05-21 22:01:49 | 転載

2020年5月18日、光州市の旧全南道庁前で演説する文在寅大統領。KTVよりキャプチャ。
第40周年 5・18民主化運動記念式演説(文在寅、2020年5月18日)



尊敬する国民の皆さん、
光州・全羅南道の市・道民の皆さん、

五月の光州から40周年になりました。
市民と共に過ごす5·18
生活の中で蘇る5·18を望み、
政府は初めて5·18民主化運動記念式を
望月洞の墓域ではない、
ここ全南道庁前の広場で挙行します。

5・18抗争の期間のあいだ、広場は
互いの安否を確認する空間であったし、
勇気を分け合う抗争の指導部でした。

私たちは広場で
決して忘れられない大同の世を見ました。
直接、デモに参加しなかった市民と幼い学生も
おにぎりを分け合い、負傷者を助け、
血が足りなければすすんで献血に臨みました。
私たちは独裁権力とは違う、私たちの隣人に出会い、
命までを賭けられる民主主義の真の姿を見ました。

道庁前の広場でばら撒かれた私たちの民主主義は
去る40年、全国の広場に広がり
互いの手をつながせました。
ついに5月の光州は全国に拡張され、
烈士たちが夢見た明日が私たちの今日になりました。

しかし、共に良く暮らす世の中は今なお遠くにあります。
今日、私たちには互いを信じ支え合う
より多くの広場が必要です。

私たちは今日5・18広場で
依然として冷めない五月の英霊の熱い想いに出会います。
常に分け合うことと連帯、共同体精神として蘇る
五月の英霊を悼み、
彼らの精神を民主主義の約束として見守ってきた
有功者、遺家族たちに深い慰労と尊敬の想いを捧げます。

'五月の精神'を育て分け合ってくれた光州市民と全南道民たち、
光州を記憶し、民主主義を守ってくれた国民たちにも
格別な感謝の言葉を捧げます。

国民の皆さん、

'五月の精神'は
平凡な人々の平凡な希望が
他人の苦痛に応えることで作られたものです。
家族を愛し、隣人を心配する想いが集まり
正義の精神となりました。

光州市民たちの互いを励ます想いと分かち合いが、
戒厳群の圧倒的な武力に立ち向かう力となりました。
光州は徹底して孤立しましたが、
ただ一件の略奪も窃盗も起きませんでした。
主人のいない店にお金を置いて品物を持っていきました。

その精神は今も
私たちの国民ひとりひとりの心に染みこんでいます。
'コロナ'克服の中で世界の模範となる底力となりました。
病床が不足し気を揉んだ大邱のために
光州が真っ先に病床を整え、
大邱の確診者たちは健康を回復し家に帰ることができました。
'五月の母'たちは大邱医療陣の献身に
真心で作ったおにぎりのお弁当で苦労を分け合いました。

'五月の精神'は歴史の呼び声に応え
今も生きている崇高な犠牲精神になりました。
1980年5月27日の明け方、
戒厳軍の銃剣によりここ、全南道庁で倒れていった市民達は
残った人々がより良い世の中を作っていくと信じました。
今日の敗北が明日の勝利になると確信しました。
生きている者は死んだ者たちの呼び声に応え、
民主主義を実践しました。
光州の真実を知らせることが民主化運動となり、
5・18は大韓民国民主主義の偉大な歴史になりました。

"私だったらあの日、道庁に残ることができたか?"
その答がなんであろうと、自身に聞く時間を持ったならば、
私たちはあの日の犠牲者に応えたことになります。

人と人が互いに共感し
痛みを分け合い希望を作り上げたように、
私たちは真実の歴史と共感し、
より強い勇気を得て、より大きい希望を作り出しました。
それが今日の私たち国民です。

'五月の精神'はより広く共感されなければならず
世代と世代をつなぎ、何度も新しく生まれなければなりません。

一人の青年が言いました。
”5・18について話すことができる資格があるとすれば、
それはまだ5・18精神が満開しなかったということです”

5・18を経験していない世代が生まれて育ち
一つの家庭の親となり、私たちの社会の主軸になりました。
あの日光州にいなかった人々もそれぞれの方式で
共に光州を経験しました。

そうです。
'五月の精神'は誰のものではなく、私たち皆のものです。
'五月の精神'はこの時代を生きる私たちと
未来を開いていく青年たちに
勇気の源泉として絶え間なく再発見されるとき、
はじめて生きている精神と言うことができます。

'五月の精神'が私たちの心に生きているとき、
5·18の真実も絶え間なく発掘されることでしょう。
'五月の精神'を分け合う行事が
5·18民主化運動40年を迎え全国で行われています。
困難な時期に意味のある行事を進めている
全ての方に心から感謝します。

私たちと政府も
’五月の精神'が私たち皆の自負心となり、
未来の世代の心と人生をより豊かにできるように
常に共にあるでしょう。

互いに助け分け合える時、危機は機会となります。
危機は常に弱い人々によい過酷です。
私たちの連帯が
私たちの社会の最も弱い人々にまで及び、
彼らが起き上がる時、
危機を克服する私たちの力もより強まるでしょう。

今日の'経過報告'と'決意'を朗読してくれた
チャ・ギョンテ、キム・リュンさんのような未来の世代が
正義が実現し公正な世の中で自身の夢を思い切り開くことができるように
私たちの社会の連帯の力をより強くしていきます。

国民の皆さん、

光州の市民たちは痛みを超える矜持を持って
5·18の名誉を大切に守ってきました。
光州の外でも数多くの人々が
光州の痛みに目をつぶらず光州の真実を世の中に知らせました。

政府も5·18の真相究明に最善を尽くします。
去る5月12日、本格的に活動を始めた'5·18真相究明調査委員会'が
残された真実を残らず明らかにできるよう支援を惜しみません。
真実が一つずつ世の中に明らかになるほど、心のわだかまりが一つずつ解け、
私たちはより許しと和解の道に近づくことができます。
歪曲と貶毁(けなすこと)はこれ以上、立場を無くすでしょう。
発砲命令者の究明と戒厳軍が行った民間人虐殺、
ヘリ射撃の真実と隠蔽・でっち上げ疑惑のような
国家暴力の真相は必ず明らかにならなければいけないものです。

処罰が目的ではありません。
歴史を正しく記録するころです。
今からでも勇気を出して真実を告白するならば
むしろ許しと和解の道が開かれるでしょう。

5·18の行方不明者の所在を把握し、
追加犠牲者の名誉回復と賠償・補償についても
ただ一人の無念も残らないようにします。

昨年、イ・ジュンギュ総警に対する罷免取り消しに次いで、
昨日、5·18民主化運動で懲戒を受けた
退職警察官21名に対する懲戒処分の職権取り消しが叶いました。
警察官だけでなく軍人、解雇記者のような
多様な犠牲者たちの名誉回復のためにも努力します。

真相究明の最も大きな動力は
光州の痛みに共感する国民たちです。
私たち国民は民主共和国の主権者として
4·19革命と釜馬民主抗争、5·18民主化運動、6月抗争とろうそく革命まで
民主主義の巨大な流れをかき分けてきました。
5·18の完全な真実に向けた国民の歩みも
決して逆に向けたり止めることはできません。

国民と共に明かし、共に記憶する真実は
私たちの社会をより正義が実現するものとする力になり、
国民の和合と統合の基盤になるでしょう。

憲法前文に'5·18民主化運動'を刻むことは
5·18を誰も毀損したり否定することができない
大韓民国の偉大な歴史として位置づけることです。
2018年、私は'5·18民主理念の継承'を含めた
改憲案を発議したことがあります。
いつか改憲が実現するならば、その意味を生かすことを望みます。
5·18民主化運動記念日を地方公休日として指定した
光州市の決定がとても意義深いです。

'五月の精神'は道庁と広場で絶え間なく蘇ることでしょう。
全南道庁の忠実な復元を通じ
光州の痛みと正義ある抗争の価値を
歴史に永く残せるよう政府も積極的に支援します。

尊敬する国民の皆さん、
光州・全羅南道の市民・道民の皆さん、

40年前光州は崇高な勇気と献身で
この国の主人が誰かを見せてくれました。

私たちは光州を思い起こしながら自らが正義と共にあるか問い返し
その問いにより互いの手を取り合い、
民主主義に向けた勇気を無くしませんでした。

世の中を変える力は常に国民にあります。
光州を通じ私たちは
互いの心をより多く集め、より多く分け合い、
より深く疎通することが民主主義であることを経験しました。
私たちに刻印されたその経験は
どんな困難の前でも
常にもっとも大きな力になってくれるでしょう。

いま私たちは政治・社会での民主主義を超え
家庭、職場、経済での民主主義を実現しなければならず、
分け合い協力する世界秩序のために
ふたたび五月の全南道庁前の広場を記憶しなければなりません。

それがあの日、
道庁を死守し死んだ人々の呼び声に
生きる者たちが真に応える道です。
ありがとうございます。



출처 : The New Stance(https://www.thenewstance.com)

新型コロナ災害緊急アクション・省庁への緊急要請(2020年4月16日)のご報告

2020-05-20 01:52:50 | 言論と政治
はじめに
4月16日(木)に、希望のまち東京をつくる会(以下、当会)代表・宇都宮けんじが共同代表を務める反貧困ネットワークも含む27団体(4月26日現在)ほどが参加する新型コロナ災害緊急アクションが、生活保障に関係する省庁への緊急要請を行いました。参加した当会スタッフのレポートを、当会ブログにて、掲載させていただきます。

【新型コロナ災害緊急アクション】
主催:新型コロナ災害緊急アクション
開催日:2020年4月16日(木)12:00~15:00
開催場所:国会議員会館

スタッフによるレポート
はじめに
4月16日(木)、新型コロナウイルス感染拡大に伴う生活困窮者や学生への支援強化を求める省庁との緊急の話し合いが行われました。

主催団体の新型コロナ災害緊急アクションは、新型コロナウイルス感染拡大に伴う貧困問題に取り組むため、反貧困ネットワークが呼びかけて3月に結成されたもので、官製ワーキングプア研究会、つくろい東京ファンド、非正規労働者の権利実現全国会議など、4月23日現在で27団体が参加しています。

16日の緊急の話し合いは、生活保護や居住、雇用と労働、障がい者、奨学金などの問題について、新型コロナ災害緊急アクションの参加団体などが事前に提出した要望書に対して、省庁が回答するもので、会場の衆議院第一議員会館には、21団体が参加し、厚生労働省と文部科学省の担当者が回答しました。

冒頭には、立憲民主党や共産党、社民党の国会議員も立ち合い、共闘を表明しました。


その後、まず厚生労働省、次に文部科学省の担当者が前に並び、事前に提出された要望を基に、提出団体との話し合いが行われました。

各分野からの発言
生活保護については、生活保護問題対策全国会議やNPO法人自立生活サポートセンター・もやいの代表などから、オンライン申請も認めてほしい、環境が劣悪な無料低額宿泊所に誘導するのではなく、個室での生活を優先させてほしい、といった要望が出されました。後者については、個室での生活を優先させるようにという厚労省通達につながりました。

居住については、住まいの貧困に取り組むネットワークなどから、生活困窮者自立支援法に基づく住宅確保給付金の支給が、ハローワークで求職活動をすることが給付条件となっているが、例えば音楽活動を続けたい人などは条件に合わず、利用できないので配慮してほしい、といった要望が出され、これも後の条件緩和につながりました。

労働に関しては、若者の雇用問題に取り組むNPO法人POSSEなどから、従業員を解雇せずに休業させる企業に対して支給される雇用調整助成金の上限額をもっと引き上げないと利用が増えない、といった要望が出されました。


障がい者問題については、共同連から、障がい者が働く事業所では、感染を恐れて事業所に通勤できなくなっている人が増えているので、送迎する車の購入補助をしてもらえないか、などの要望が出されました。

学生への支援については、奨学金問題対策全国会議から、奨学金返済の猶予措置の拡大、学費の延納や分納の実施と徹底、などが求められました。

前に並んだそれぞれの省庁担当者からは、望ましい回答が得られないことも多くありましたが、市民からの要望を直接伝え、話し合うことで、今後の対応につながっていく可能性を感じました。

おわりに
最後に、新型コロナウイルスの影響による貧困問題に取り組む団体を支援する「新型コロナウイルス:緊急ささえあい基金」の紹介と、同基金を発足させた反貧困ネットワークの代表世話人・宇都宮けんじからのあいさつがありました。


「非正規労働者やネットカフェ難民、シングルマザー、障がい者、外国人労働者など、困難を抱えている国民の声を政府に直接届ける意義は大きい。新型コロナウイルス感染症の拡大は、社会保障の削減や、学費の高騰、非正規労働者の増加など、日本社会の歪を露わにした。今、国の在り方が問われている。社会的・経済的支援を必要としている人々を支援しながら、この国の在り方を変えていく闘いが必要。ネットワークを強化し、共に闘いましょう。」という力強いあいさつで、長時間にわたった会合の疲れも、充実感に変わりました。

(希望のまち東京をつくる会 スタッフM)

シンポジウム「宇都宮健児さんと東京都政を語る会in江東」(2020年3月12日)のご報告」

2020-05-20 01:19:50 | 転載
2020.03.18レポート
はじめに
3月12日(木)に、希望のまち東京をつくる会(以下、当会)代表・宇都宮けんじが共同代表を務める市民と政治をつなぐ江東市民連合主催のシンポジウム「宇都宮健児さんと東京都政を語る会in江東」が江東区文化センターで開催されました。
参加した当会スタッフのレポートを、当会ブログにて、掲載させていただきます。

【宇都宮健児さんと東京都政を語る会in江東】
主催:市民と政治をつなぐ江東市民連合
開催日:2020年3月12日(木)18:30~21:00
開催場所:江東区文化センター
https://www.facebook.com/events/492445201632306/

レポート
3月12日(木)に、宇都宮けんじが共同代表をしている「市民と政治をつなぐ江東市民連合」の主催で、「宇都宮健児さんと東京都政を語る会in江東」が、東陽町にある江東区文化センターで開催されました。新型コロナウィルスが蔓延する中、参加者が少ないのではないかと心配されましたが、会場満席の76名が参加し、資料が足りなくなるほどでした。希望のまち東京をつくる会からも何人か参加しました。隣の墨田区の区議2人も参加していました。

宇都宮けんじの講演
「市民と政治をつなぐ江東市民連合」の芦澤礼子さんが司会をされ、宇都宮けんじが「今、都政にもとめられているもの」と題して講演しました。
1.「私たちの生活はどうなっているか」の現状を、国民の6人に1人、子どもの7人に1人、一人親世帯の2世帯に1世帯が貧困に陥っているなど、貧困と格差が拡大している現状を述べた後、その原因は「社会保障の貧困」と「労働政策の貧困」にあり、つまりは「政治の貧困」にあること、それを変える必要性について述べました。江東区で起こった兄弟餓死事件の痛ましい事例にも触れ、それを防げなかった行政の対応の問題性も述べました。
2.「都政の役割」について、(1)「住民の福祉の増進」(地方自治法第1条の2第1項)、都民(外国人を含む)の命と暮らしを守る都政、都民一人ひとりの幸せを考える都政、(2)憲法が保障する基本的人権が守られる都政、(3)選別的福祉ではなく、普遍的福祉を重視する都政にすることが重要で、そのためには、スウェーデンの国家予算を超える東京都の予算(2020年度の一般会計予算7兆3540億円、特別会計、公営企業会計も合わせると15兆4522億円)を、都民の生活を豊かにするために重点的に使っていく必要性について述べました。


3.「今、都政に求められているもの」として、学校給食の完全無償化や義務教育の完全無償化、都営住宅の新規建設と家賃補助制度の導入、公契約条例の制定、非正規労働者を減らし、正規労働者を増やす、都立病院・公社病院の独立行政法人化(実質的な民営化)反対、カジノ誘致反対、災害対策の強化、環境問題への取り組み、道路政策(外環道、特定整備路線)の見直し、待機児童、待機高齢者対策、障害者差別のないバリアフリーなまちづくり、羽田空港新ルート低空飛行の実施反対、ヘイトスピーチ対策の強化や外国人を含む都民の人権を守ること、出前福祉制度(ソウル市で行っている)を導入するなどして、福祉の行き届かない死角地帯をなくす、都民参加予算制度の導入など15の具体的な課題と政策を示しました。(それに加えて横田基地問題も)

質疑応答・会場発言
その後、フロアーからの質疑応答も行われ、新型コロナウィルス問題により経営困難を抱える中小企業への支援策、オリンピックや開発政策の問題、道路問題や陳情に対する行政の対応等の質疑が出されました。


また各現場で課題に取り組んでいる3人の方から発言があり、教育現場からは、東京都教職員組合の女性から、新型コロナウィルス対策として行われている休校措置に伴う問題、公立学校に導入されようとしている「変形労働制」の問題などについて述べられました。
「都立病院の充実を求める連絡会」の女性からは、都立病院・公社病院の独立行政法人化の問題について詳しく述べられました。新型コロナウィルスなどの新型感染症への対応にも、この独立行政法人化は悪影響をもたらす懸念も述べられました。
「臨海部開発問題を考える都民連絡会」の代表の方からは、江東区青海地区に誘致されようとしている、カジノ問題について述べられました。安倍政権や小池都政はカジノで経済成長させようとしているが、そもそも「経済」とは「経世済民」であって、カジノのように人の不幸の上に成り立つものであってはいけないことを述べ、江東区と東京都宛てのカジノ反対署名を行っていること、カジノ問題を都知事選の一大争点にしようと述べました。
宇都宮けんじの新著『『韓国市民運動に学ぶ』(花伝社)などの販売も行われ、集会終了後は、同書を購入された方々への宇都宮けんじのサイン会も行われました。


 (希望のまち東京をつくる会 スタッフK)

新型コロナウイルス対策のための特措法改正に反対する緊急声明 宇都宮健児さん記者会見

2020-05-19 19:32:10 | 声明
<宇都宮健児さんの会見要旨>
もともと民主党政権下で成立した「新型インフルエンザ等対策特別措置法」について、
2012年3月22日、日弁連会長として宇都宮健児さんは、以下の声明を出しています。
今回の改正についてもそのまま当てはまる法案であり、断固反対するものです。


今回の改正のもとになる「新型インフルエンザ等対策特別措置法」というのは、民主党政権下で成立しているわけですけど、この法案が審議されている時に、私は日本弁護士連合会の会長をしていまして、この法案に反対する会長声明を2012年3月22日に出しております。

(参照)https://www.nichibenren.or.jp/document/statement/year/2012/120322.html
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公表資料>会長声明・日弁連コメント>year>2012年>新型インフルエンザ等対策特別措置法案に反対する会長声明
新型インフルエンザ等対策特別措置法案に反対する会長声明
政府は、2012年3月9日、新型インフルエンザ等対策特別措置法案(以下、「本法案」という。)を国会に提出した。

本法案には、検疫のための病院・宿泊施設等の強制使用(29条5項)、臨時医療施設開設のための土地の強制使用(49条2項)、特定物資の収用・保管命令(55条2項及び3項)、医療関係者に対する医療等を行うべきことの指示(31条3項)、指定公共機関に対する総合調整に基づく措置の実施の指示(33条1項)、多数の者が利用する施設の使用制限等の指示(45条3項)、緊急物資等の運送・配送の指示(54条3項)という強制力や強い拘束力を伴う広汎な人権制限が定められている。


このような人権制限は、その目的達成のために必要な最小限度にとどめられなければならないことはいうまでもないが、本法案においては、その必要性の科学的根拠に疑問がある上、人権制限を適用する要件も、極めて曖昧である。


すなわち、本法案の多くの人権制限の前提となる「新型インフルエンザ等緊急事態宣言」の要件は、「新型インフルエンザ等(国民の生命及び健康に著しく重大な被害を与えるおそれがあるものとして政令で定める要件に該当するものに限る。以下この章において同じ。)が国内で発生し、その全国的かつ急速なまん延により国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼし、又はそのおそれがあるものとして政令で定める要件に該当する事態」とされ、具体的要件は政令に委任し、法律上は抽象的な定めがなされるにとどまっている。政府の新型インフルエンザ対策行動計画(2011年9月20日)によれば、新型インフルエンザの被害想定の上限値は、受診患者数2500万人、入院患者数200万人、死亡患者数64万人という極めて大規模なものとされ、このような被害想定が、『万が一に備える』との考え方により安易に用いられれば、本法案の上記要件を充足するものとたやすく判断されてしまうおそれがある。そもそも、この被害想定は、1918年(大正7年)に発生したスペインインフルエンザからの推計であるが、当時と現在の我が国の国民の健康状態、衛生状況及び医療環境の違いは歴然としており、こうした推計に基づく被害想定が科学的根拠を有するものといえるのか疑問である。



また、新型インフルエンザ等緊急事態宣言に当たり定められる緊急事態措置の実施期間の上限を2年(32条2項)とし、更に1年の延長が可能としている(同条3項)ことは、その人権制限の内容に照らして、長きに過ぎる。宣言後に緊急事態措置を実施する必要がなくなったときには速やかに解除宣言をするとされているが(同条5項)、これらの判断を政府に委ねるのみでは全く不十分である。新型インフルエンザ等緊急事態宣言には国会の事後承認を要するものとするとともに、期間の上限はより短いものとし、国会の事前承認を延長の要件とすべきである。



さらに、個別の人権制限規定にも、多くの問題がある。



特に、多数の者が利用する施設の使用制限等(45条)は、集会の自由(憲法21条1項)を制限し得る規定であるが、その要件は、「新型インフルエンザ等のまん延を防止し、国民の生命及び健康を保護し、並びに国民生活及び国民経済の混乱を回避するため必要があると認めるとき」(45条2項)という抽象的かつ曖昧なものであり、その対象も、「政令で定める多数の者が利用する施設」とされているのみで、極めて広範な施設に適用可能な規定となっている。



他方で、一時的な集会などを制限することが感染拡大の防止にどの程度効果があるのかについては十分な科学的根拠が示されておらず、効果が乏しいとの意見もあるところであり、制限の必要性にも疑問がある。そのため、感染拡大の防止という目的達成に必要な最小限度を超えて集会の自由が制限される危険性が高い。



また、指定公共機関に対する総合調整に基づく措置の実施の指示(33条1項)は、日本放送協会(NHK)が指定公共機関とされ(2条6号)、民間放送事業者も政令により指定公共機関とされ得る(同号)ことから、これら放送事業者の報道の自由(憲法21条1項)を制限し得る規定であるが、その要件である「第20条第1項の総合調整に基づく所要の措置が実施されない場合」にいう総合調整の内容は全く不明確であり、また、なし得る指示の内容についても、「必要な指示をすることができる」とされ、具体的な限定は全くなされていない。表現の自由に対する規制が可能な条文としては、曖昧に過ぎるといわざるを得ない。むしろ、本法案の適用により国民の人権が広範囲に制約されることに鑑みれば、法適用の根拠及び各措置の結果等については随時全面的に情報開示を行い、専門家らを含む第三者が広く検証できるようにすべきである。



当連合会は、去る3月2日の会長声明で、本法案に先立って公表された「新型インフルエンザ対策のための法制のたたき台」に対し、2009年に発生したA型H1N1型インフルエンザに対し、その危険性が不明な時点で「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」上の「新型インフルエンザ等感染症」に該当するとし、その危険性が季節性インフルエンザと同程度であることが判明した後も適用を続けられたという経緯にも鑑み、新型インフルエンザ特措法についても、その拡大適用が懸念されることを指摘して、慎重な検討を求め、性急な立法を目指すことに反対を表明した。しかるに、本法案は、上記のとおり、科学的根拠に疑問がある上、人権制限を適用する要件も極めて曖昧なまま、各種人権に対する過剰な制限がなされるおそれを含むものである。



よって、当連合会は、本法案に反対の意を表明する。



2012年(平成24年)3月22日
日本弁護士連合会
会長 宇都宮 健児

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大変な人権の制限を伴う緊急事態宣言に関して、必要性等について科学的根拠が明らかにされてないということ。緊急事態宣言っていうのは、宣言されると最長2年、さらに1年延期されるということになっています。

この緊急事態宣言は、国家における事後承認を必要としていない、延長のときの国会の事前承認も必要としていない。それを必要とすべきであるというような提言したのですが、残念ながらこの特措法にはそういう要件が入っていない。だから内閣総理大臣が宣言すれば国会の同意が無くても大幅な人権制限、人権が制限されるような緊急事態の様々な措置が行われることになっております。
まずここが非常に問題であると思っています。

国会の承認に関しては、「災害対策基本法」という法律があるんですけれど。
災害対策に関して、内閣総理大臣は災害緊急事態の布告ということが災害対策基本法の105条ででできるようになっていますが、この災害対策の緊急事態の布告については「20日以内に国会の承認を求めなければならない」という規定になってます。それから国会の不承認の議決があったときは、条項を廃止する。
こういう緊急事態の布告について国会が厳しくチェックするようなシステムができてますけれど、この特措法にはそういう国会のチェックが全く働かないで内閣総理大臣の一存で、こういう厳しい人権制限が伴うことが行われる前提になっているということですね。

それから、感染症対策について。
それをやることが本当に科学的に効果があるのかどうか、科学的根拠がですね、全く示されていない。
この間の一斉の全国小中学校の休校とか、イベントの中止等についても、先ほど検査が十分やれてないということを言われましたけど、休校やイベント中止等をやることが感染防止にどのような効果があるのか科学的な根拠は説明されてないんですよね。

だから多くの国民が不安に感じているんだろうと思いますけど、こういう強力な人権制限、制約を伴うようなことをまったく根拠がなく総理の一存でやるということは、はたして感染防止に役立つかどうかもわかりませんし、そのことで様々な制約がもたらされるということで、これは私たちとしては断固反対するという立場で、日弁連の会長としても声明を出させてもらいましたし、この声明は今回の改正等にもそのまま当てはまると考えています。


以上

コロナ危機は日本と世界のあり方を問うものとなっている/ 志位委員長の発言

2020-05-19 01:06:07 | 転載
2020年5月18日(月)しんぶん赤旗(ー数字,括弧のみ補充)
【解説】*本文通り
 新型コロナウイルスの世界的感染拡大で、国際的に政治と社会のあり方が根本から問い直される状況になっています。この問題について日本共産党はどう考えるのか。志位和夫委員長は14日、記者団から「いわゆる『ポストコロナ』についてどういう社会像を目指すべきだと考えるのか」と問われ、次のような見解を述べました。(整理・加筆を行っています)

【序】
 いま起こっている新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)は、人類の歴史のなかでも最も深刻なパンデミックの一つになっていると思います。

 いわゆる「ポストコロナ」ということとの関わりで、私がいま考えていることを若干、述べますと、このパンデミックは、「日本と世界のあり方はこれでいいのか」ということを問うものとなっていると思います。いろいろな角度があると思うんですが、三つほど言いたいと思います。

Ⅰ:【新自由主義の破綻が明らかに――政策の大転換が必要】
 一つは、新自由主義の破綻が明らかになったということです。新自由主義――すべてを市場原理にまかせて、資本の利潤を最大化していこう、あらゆるものを民営化していこうという流れが、今度のパンデミックによって破綻がはっきりしました。

 それは、EU(欧州連合)によって医療費削減などの緊縮政策を押し付けられた国ぐにが大きな犠牲を強いられているということを見ても明らかです。

 日本を考えてみても、「構造改革」の掛け声で、医療費削減政策が続けられ、急性期のベッドを減らしていく、公立・公的病院を統廃合していく、どんどん保健所を減らしていく、こういうやり方によって、日常的に医療の逼迫(ひっぱく)状況をつくってしまったことが、こういう危機に対してたいへんに脆弱(ぜいじゃく)な状態をつくりだしています。

 雇用を考えても、労働法制の規制緩和を続けて、「使い捨て労働」を広げてしまった。人間らしく働けるルールを壊してきた。そのことの矛盾が、いまコロナ危機のもとで、派遣やパートで働く人々の雇い止めという形で噴き出しています。

 新自由主義による社会保障・福祉の切り捨て路線を転換して、社会保障・福祉に手厚い国をつくる、労働法制の規制緩和路線を転換して、人間らしい労働のルールをしっかりつくりあげていくことが強く求められていると思います。

 経済全体のあり方も、これまでのような、一方で内需・家計に犠牲を負わせながら、もっぱら外需に依存してきた経済のあり方、さらには、人々のケア(医療・介護など)に必要な物資、食料、エネルギーをも海外に頼ってきた経済のあり方が、この機会に見直されるべきだと考えます。内需・家計を経済政策の軸にすえる、人間の命にとって必要不可欠なものは自分の国でつくる――そういう経済への転換が求められているのではないでしょうか。

 そして強調したいのはジェンダーの視点です。パンデミックのもと、ジェンダー差別が深刻となる事態も起こっており、コロナ対策でもジェンダーの視点をつらぬくこと、ジェンダー平等社会をつくっていくことも、切実な課題となっていると思います。

Ⅱ-❶:【資本主義のもとでの格差の異常な広がり――危機のもとで顕在化し、激化している】

 二つ目に、私は、資本主義という体制そのものが、今度のパンデミックで問われているように思います。

 今年1月の党大会で、私たちは綱領一部改定を行い、世界資本主義の矛盾の集中点として、格差拡大と環境破壊ということを特に綱領に明記しました。今度のパンデミックというのは、世界資本主義の矛盾の二つの集中点で、矛盾が顕在化し、激化しているというのが現状だと思います。

 格差拡大という点では、ウイルス自体は富めるものと貧しいものを区別しませんが、感染症による犠牲は、富めるものと貧しいものに平等に降りかかっているわけではありません。一番の犠牲になっているのは貧困のもとに置かれている人々です。

 アメリカの状況をみましても、黒人やヒスパニックの方々のなかで死者が多い。格差拡大という問題がパンデミックのもとアメリカでも大問題になっています。日本でも、経済的・社会的に弱い立場に置かれている人々に大きな犠牲が強いられています。

 格差拡大の問題は、先進国の内部の問題だけではありません。先進国と途上国の格差拡大の矛盾もパンデミックのもとで噴き出しています。とくに多くの途上国で、医療体制などが弱いもとで、多くの犠牲が出ることが強く懸念されています。

 21世紀の資本主義のもとでの格差の異常な拡大――先進国の国内でも、世界的な規模でも、格差が異常なレベルまで拡大している、その矛盾が、パンデミックのもとで顕在化し、激化しています。パンデミックは、「こういう体制を続けていいのか」という問題を人類に突き付けているのではないでしょうか。

Ⅱ-❷【背景に無秩序な生態系への侵入・環境破壊――気候変動と同じ根をもつ】
 資本主義の体制的矛盾にかかわって、もう一つ、この体制のもとでの地球規模での環境破壊という問題が、パンデミックに深くかかわっています。

 人類の歴史のなかで、感染症の流行は、人類が定住生活を始めたとき以来のものと言われています。

 ただ、この半世紀くらいは、新しい感染症がつぎつぎと出現しています。エイズ(後天性免疫不全症候群)、エボラ出血熱、SARS(重症急性呼吸器症候群)、今回の新型コロナウイルス感染症などです。半世紀で数十の新しい感染症が出現しているといわれています。(厚生労働省によれば、ここ30年の間に少なくとも30の感染症が新たに発見されています)

 なぜそうなるのか。一つの背景として、多くの専門家が共通して指摘しているのが、人間による無秩序な生態系への侵入、環境破壊、これらによって動物と人間の距離が縮まって、それまで動物がもっていたウイルスが人間にうつってくる。そういうことによって新しい感染症が出現する。あるいは地球温暖化によって、すむ場所を奪われた動物が人間と接触する。こういう問題も言われています。

 私は、先日、「改定綱領学習講座」のなかで、地球規模での気候変動について、マルクス『資本論』の一節を引用して、資本主義のもとでの「物質代謝の攪乱(かくらん)」ということを述べました。「攪乱」の結果があらわれるスピードは、気候変動とパンデミックは全く違いますが、利潤第一主義のもとでの「物質代謝の攪乱」という点では、両者は同じ根をもつものといわなければなりません。感染症の多発という問題の背景にも、資本主義の利潤第一主義のもとでの自然環境の破壊という問題が横たわっているのです。

 こうして、格差拡大という点でも、自然環境の破壊という点でも、利潤第一主義を本性とする資本主義という体制そのものが、私は、パンデミックのなかで問われていると思っております。

 環境破壊を顧みることのない利潤第一主義という生産様式を変えなければ、新型コロナを収束させたとしても、次のより危険なパンデミックに襲われる可能性もあることを、指摘しなければなりません。

 格差の問題、環境破壊の問題は、もちろん資本主義のもとでもその解決のために最大の力を注がなければなりません。同時に、今回のパンデミックは、資本主義という体制を続けていいのかを問うものともなっていると思います。

Ⅲ:【国際社会の秩序が試されている――多くの国ぐにと民衆の連帯で危機の克服を】
 三つ目に、国際社会の秩序が試されているということです。端的に申しまして、このような深刻なパンデミックに遭遇しても、国際社会がこれに協調して立ち向かえているとはいえないという問題があります。

 一方で、世界最大の資本主義大国であるアメリカが、「自国第一主義」の立場に立ち、国際的な協力によってパンデミックを乗り越えるという取り組みに背を向けているという大きな問題があります。WHO(世界保健機関)に対する拠出金を停止するなどというふるまいは、――この機関の新型コロナへの対応に対して今後検証が必要になる問題点があるにしても――愚かというほかなく、アメリカへの信頼をいよいよ低下させるだけといわなければなりません。

 他方で、世界第2の経済大国である中国は、人権侵害と覇権主義という体制的な問題点が、パンデミックを通じて現れています。中国の初動の遅れは、明らかに人権の欠如という体制の問題点と結びついたものでしたし、中国指導部が、パンデミックのもとでも東シナ海、南シナ海などでの覇権主義的行動をやめようとしていないことも、国際協調にとって障害となっています。

 こうして、危機のもと米中双方が対立しあう、覇権争いをするという状況が、残念ながらいま生まれています。

 そういうもとで、国連安全保障理事会が機能していません。これは非常に残念な事態であります。感染症については、たとえば米ソ冷戦のさなか――米ソが核兵器の軍拡競争をやっている最中でも、天然痘根絶プログラムでは米ソは協調しました。ポリオについても生ワクチン実用化にむけて米ソ協力が行われました。最近でも、エボラ出血熱が2014年に問題になったときには、アメリカもオバマ政権が積極的に対応して、安保理決議によって、「国連エボラ緊急対応ミッション」の設立がうながされ、国際的な協調でエボラウイルスを抑え込みました。

 ところが今回は、そうした国際的な協調がいまやれないでいるというのは、非常に大きな問題だと、私は思います。

 パンデミックは、すでに途上国でも大変に深刻な事態になっています。今後さらに途上国で深刻化することが共通して危惧されています。

 私は、米中に対して、覇権争いをやっているときではない、この問題については協調すべきだと言いたい。パンデミックの収束のために米中は世界に対する責任を果たすべきだと強く言いたいと思います。

 何よりも、世界の多くの国ぐにと民衆が連帯して、このパンデミックを乗り越えることが強く求められていると思います。日本での収束とともに、そのために力をつくしていきたいと考えています。

 人類がこの危機に際して、そうした連帯と協力ができるかどうかによって、次の世界のあり方も決まってくるだろう――こう私は考えています。

 何よりも目の前にある死活的な仕事――新型コロナウイルスを収束させ、国民の命と暮らしを守り抜く仕事をしっかりとやりながら、コロナ収束の先は、前の社会に戻るのでなく、日本でも世界でも、よりよい社会をつくっていく。改定綱領を力に、そういう展望をもって頑張りたいと思います。

#とことん共産党opinion 2020.5.18   櫻井智志

2020-05-18 21:27:36 | 言論と政治
【はじめに】
とことん共産党5月18日(月)午後8時~
新型コロナが問う 日本の政治・社会のあり方
ゲスト:中野晃一さん(上智大学教授)
MC・司会:小池晃書記局長、朝岡晶子さん
https://youtu.be/LNFaTzCPA4E



 中野晃一さん、山口二郎さん、市民連合の中から日本の政治的開拓に尽力された。堀尾輝久さん、佐藤学さん、大江健三郎さん。佐高信さん。

 新型コロナ感染症は、中世のペスト(黒死病)、1900年代のスペイン風邪のように世界史的疫病。鴨長明の『方丈記』など日本も疫病大地震大火など激動。いま、文字通り歴史に刻まれる激動の時機。

 多くの市民や政治運動家、広い国民層、芸能人、さらに検察庁OBや最高裁判事らの抗議が決定的。

 コロナ後の社会は、コロナ問題との克服の取り組みの中にすでに宿る。

 コロナ問題への対応で、安倍総理への支持率は下がり不支持が増えている。だが、東京都大阪府の知事への支持は高まっている。特に吉村大阪府知事の支持は小池都知事をうわまっている。氏の公的発言は自分の考えを自分の言葉で語っている。維新でなく吉村氏の本質の問題を認識したい。

 小池百合子氏の知事当選から希望の党までのパフォーマンスは、見事な謀略戦術。大阪府政も維新の会が削減してきた「新自由主義改革」は大阪を悪化させた。

【終わりに】
 日本共産党が、市民と野党の共闘を唱えて、いくつもの具体的チャレンジをおこなってきた。そのひとつがこの「とことん共産党」である。共産党の中枢のひとつである。端的に言えば、過去の日本共産党の長所を生かし、短所を克服しひろく広範な政治的スタンスのひとびととも胸襟を開き、楽しくしかも考えさせられるトーク番組を継続してきた。小池晃氏とそれをサポートしてきた共産党本部の朝岡晶子さんが実に盛り上げ深める役割を果たしている。小池晃氏も豊かで鋭敏な政治的感覚をもつ政治家であるとともに、若い世代のひとびととの交流と文化に同じ視線から番組もリードしてきた。率直に、私もYOUTUBERの試みなどに疑問も感じたことがあるが、ひとつひとつその取り組みにふれると、広範なセンスが徐々にわかってきた気がする。

 今回の中野晃一氏は、市民連合のリーダー格のおひとり。いまの市民と野党の共闘の建設を築いてこられたおひとり。どれほど野党の共闘が難事業であるかを理解しつつ、提言をされつづけてきた。志位和夫氏が言うように、日本は市民社会としての成熟を深めてきた。けれど、市民としての政治意識、権利意識など日本社会が戦前の政治風土の残滓をまとい、国民的な個の確立、個性の尊重は日本社会自体が未成熟な部分がある。番組中、中野氏は「新型コロナ肺炎感染症」社会のもつ普遍性にも丁寧に述べていた。~了~

 東京高検検事長の定年延長についての元検察官有志による意見書

2020-05-17 18:45:06 | 転載
孫崎享のつぶやき
元検察官有志意見書(全文)①黒川氏留任に法的根拠ない。②政財界の不正事犯も当然捜査の対象。政権圧力で不起訴なら刑事司法は崩壊。③改正案中重要は、役職定年延長に関する部分。➃政権の意に沿わない検察の動きを封じ込めことを意図⑤心ある国民の声に期待。
2020-05-17 07:47


 東京高検検事長の定年延長についての元検察官有志による意見書

 1 東京高検検事長黒川弘務氏は、本年2月8日に定年の63歳に達し退官の予定であったが、直前の1月31日、その定年を8月7日まで半年間延長する閣議決定が行われ、同氏は定年を過ぎて今なお現職に止(とど)まっている。

 検察庁法によれば、定年は検事総長が65歳、その他の検察官は63歳とされており(同法22条)、定年延長を可能とする規定はない。従って検察官の定年を延長するためには検察庁法を改正するしかない。しかるに内閣は同法改正の手続きを経ずに閣議決定のみで黒川氏の定年延長を決定した。これは内閣が現検事総長稲田伸夫氏の後任として黒川氏を予定しており、そのために稲田氏を遅くとも総長の通例の在職期間である2年が終了する8月初旬までに勇退させてその後任に黒川氏を充てるための措置だというのがもっぱらの観測である。一説によると、本年4月20日に京都で開催される予定であった国連犯罪防止刑事司法会議で開催国を代表して稲田氏が開会の演説を行うことを花道として稲田氏が勇退し黒川氏が引き継ぐという筋書きであったが、新型コロナウイルスの流行を理由に会議が中止されたためにこの筋書きは消えたとも言われている。

 いずれにせよ、この閣議決定による黒川氏の定年延長は検察庁法に基づかないものであり、黒川氏の留任には法的根拠はない。この点については、日弁連会長以下全国35を超える弁護士会の会長が反対声明を出したが、内閣はこの閣議決定を撤回せず、黒川氏の定年を超えての留任という異常な状態が現在も続いている。

 2 一般の国家公務員については、一定の要件の下に定年延長が認められており(国家公務員法81条の3)、内閣はこれを根拠に黒川氏の定年延長を閣議決定したものであるが、検察庁法は国家公務員に対する通則である国家公務員法に対して特別法の関係にある。従って「特別法は一般法に優先する」との法理に従い、検察庁法に規定がないものについては通則としての国家公務員法が適用されるが、検察庁法に規定があるものについては同法が優先適用される。定年に関しては検察庁法に規定があるので、国家公務員法の定年関係規定は検察官には適用されない。これは従来の政府の見解でもあった。例えば昭和56年(1981年)4月28日、衆議院内閣委員会において所管の人事院事務総局斧任用局長は、「検察官には国家公務員法の定年延長規定は適用されない」旨明言しており、これに反する運用はこれまで1回も行われて来なかった。すなわちこの解釈と運用が定着している。

  検察官は起訴不起訴の決定権すなわち公訴権を独占し、併せて捜査権も有する。捜査権の範囲は広く、政財界の不正事犯も当然捜査の対象となる。捜査権をもつ公訴官としてその責任は広く重い。時の政権の圧力によって起訴に値する事件が不起訴とされたり、起訴に値しないような事件が起訴されるような事態が発生するようなことがあれば日本の刑事司法は適正公平という基本理念を失って崩壊することになりかねない。検察官の責務は極めて重大であり、検察官は自ら捜査によって収集した証拠等の資料に基づいて起訴すべき事件か否かを判定する役割を担っている。その意味で検察官は準司法官とも言われ、司法の前衛たる役割を担っていると言える。

 こうした検察官の責任の特殊性、重大性から一般の国家公務員を対象とした国家公務員法とは別に検察庁法という特別法を制定し、例えば検察官は検察官適格審査会によらなければその意に反して罷免(ひめん)されない(検察庁法23条)などの身分保障規定を設けている。検察官も一般の国家公務員であるから国家公務員法が適用されるというような皮相的な解釈は成り立たないのである。

 3 本年2月13日衆議院本会議で、安倍総理大臣は「検察官にも国家公務員法の適用があると従来の解釈を変更することにした」旨述べた。これは、本来国会の権限である法律改正の手続きを経ずに内閣による解釈だけで法律の解釈運用を変更したという宣言であって、フランスの絶対王制を確立し君臨したルイ14世の言葉として伝えられる「朕(ちん)は国家である」との中世の亡霊のような言葉を彷彿(ほうふつ)とさせるような姿勢であり、近代国家の基本理念である三権分立主義の否定にもつながりかねない危険性を含んでいる。

 時代背景は異なるが17世紀の高名な政治思想家ジョン・ロックはその著「統治二論」(加藤節訳、岩波文庫)の中で「法が終わるところ、暴政が始まる」と警告している。心すべき言葉である。

 ところで仮に安倍総理の解釈のように国家公務員法による定年延長規定が検察官にも適用されると解釈しても、同法81条の3に規定する「その職員の職務の特殊性またはその職員の職務の遂行上の特別の事情からみてその退職により公務の運営に著しい支障が生ずると認められる十分の理由があるとき」という定年延長の要件に該当しないことは明らかである。

 加えて人事院規則11―8第7条には「勤務延長は、職員が定年退職をすべきこととなる場合において、次の各号の1に該当するときに行うことができる」として、①職務が高度の専門的な知識、熟練した技能または豊富な経験を必要とするものであるため後任を容易に得ることができないとき、②勤務環境その他の勤務条件に特殊性があるため、その職員の退職により生ずる欠員を容易に補充することができず、業務の遂行に重大な障害が生ずるとき、③業務の性質上、その職員の退職による担当者の交替が当該業務の継続的遂行に重大な障害を生ずるとき、という場合を定年延長の要件に挙げている。

 これは要するに、余人をもって代えがたいということであって、現在であれば新型コロナウイルスの流行を収束させるために必死に調査研究を続けている専門家チームのリーダーで後継者がすぐには見付からないというような場合が想定される。

 現在、検察には黒川氏でなければ対応できないというほどの事案が係属しているのかどうか。引き合いに出されるゴーン被告逃亡事件についても黒川氏でなければ、言い換えれば後任の検事長では解決できないという特別な理由があるのであろうか。法律によって厳然と決められている役職定年を延長してまで検事長に留任させるべき法律上の要件に合致する理由は認め難い。

4 4月16日、国家公務員の定年を60歳から65歳に段階的に引き上げる国家公務員法改正案と抱き合わせる形で検察官の定年も63歳から65歳に引き上げる検察庁法改正案が衆議院本会議で審議入りした。野党側が前記閣議決定の撤回を求めたのに対し菅義偉官房長官は必要なしと突っぱねて既に閣議決定した黒川氏の定年延長を維持する方針を示した。こうして同氏の定年延長問題の決着が着かないまま検察庁法改正案の審議が開始されたのである。

 この改正案中重要な問題点は、検事長を含む上級検察官の役職定年延長に関する改正についてである。すなわち同改正案には「内閣は(中略)年齢が63年に達した次長検事または検事長について、当該次長検事または検事長の職務の遂行上の特別の事情を勘案して、当該次長検事または検事長を検事に任命することにより公務の運営に著しい支障が生ずると認められる事由として内閣が定める事由があると認めるときは、当該次長検事または検事長が年齢63年に達した日の翌日から起算して1年を超えない範囲内で期限を定め、引き続き当該次長検事または検事長が年齢63年に達した日において占めていた官及び職を占めたまま勤務をさせることができる(後略)」と記載されている。

 難解な条文であるが、要するに次長検事および検事長は63歳の職務定年に達しても内閣が必要と認める一定の理由があれば1年以内の範囲で定年延長ができるということである。

 注意すべきは、この規定は内閣の裁量で次長検事および検事長の定年延長が可能とする内容であり、前記の閣僚会議によって黒川検事長の定年延長を決定した違法な決議を後追いで容認しようとするものである。これまで政界と検察との両者間には検察官の人事に政治は介入しないという確立した慣例があり、その慣例がきちんと守られてきた。これは「検察を政治の影響から切りはなすための知恵」とされている(元検事総長伊藤栄樹著「だまされる検事」)。検察庁法は、組織の長に事故があるときまたは欠けたときに備えて臨時職務代行の制度(同法13条)を設けており、定年延長によって対応することは毫(ごう)も想定していなかったし、これからも同様であろうと思われる。

 今回の法改正は、検察の人事に政治権力が介入することを正当化し、政権の意に沿わない検察の動きを封じ込め、検察の力を殺(そ)ぐことを意図していると考えられる。

 5 かつてロッキード世代と呼ばれる世代があったように思われる。ロッキード事件の捜査、公判に関与した検察官や検察事務官ばかりでなく、捜査、公判の推移に一喜一憂しつつ見守っていた多くの関係者、広くは国民大多数であった。

 振り返ると、昭和51年(1976年)2月5日、某紙夕刊1面トップに「ロッキード社がワイロ商法 エアバスにからみ48億円 児玉誉士夫氏に21億円 日本政府にも流れる」との記事が掲載され、翌日から新聞もテレビもロッキード関連の報道一色に塗りつぶされて日本列島は興奮の渦に巻き込まれた。

 当時特捜部にいた若手検事の間では、この降って湧いたような事件に対して、特捜部として必ず捜査に着手するという積極派や、着手すると言っても贈賄の被疑者は国外在住のロッキード社の幹部が中心だし、証拠もほとんど海外にある、いくら特捜部でも手が届かないのではないかという懐疑派、苦労して捜査しても造船疑獄事件のように指揮権発動でおしまいだという悲観派が入り乱れていた。

 事件の第一報が掲載されてから13日後の2月18日検察首脳会議が開かれ、席上、東京高検検事長の神谷尚男氏が「いまこの事件の疑惑解明に着手しなければ検察は今後20年間国民の信頼を失う」と発言したことが報道されるやロッキード世代は歓喜した。後日談だが事件終了後しばらくして若手検事何名かで神谷氏のご自宅にお邪魔したときにこの発言をされた時の神谷氏の心境を聞いた。「(八方塞がりの中で)進むも地獄、退くも地獄なら、進むしかないではないか」という答えであった。

 この神谷検事長の国民信頼発言でロッキード事件の方針が決定し、あとは田中角栄氏ら政財界の大物逮捕に至るご存じの展開となった。時の検事総長は布施健氏、法務大臣は稲葉修氏、法務事務次官は塩野宜慶(やすよし)(後に最高裁判事)、内閣総理大臣は三木武夫氏であった。

特捜部が造船疑獄事件の時のように指揮権発動に怯(おび)えることなくのびのびと事件の解明に全力を傾注できたのは検察上層部の不退転の姿勢、それに国民の熱い支持と、捜査への政治的介入に抑制的な政治家たちの存在であった。

 国会で捜査の進展状況や疑惑を持たれている政治家の名前を明らかにせよと迫る国会議員に対して捜査の秘密を楯(たて)に断固拒否し続けた安原美穂刑事局長の姿が思い出される。

 しかし検察の歴史には、捜査幹部が押収資料を改ざんするという天を仰ぎたくなるような恥ずべき事件もあった。後輩たちがこの事件がトラウマとなって弱体化し、きちんと育っていないのではないかという思いもある。それが今回のように政治権力につけ込まれる隙を与えてしまったのではないかとの懸念もある。検察は強い権力を持つ組織としてあくまで謙虚でなくてはならない。

 しかしながら、検察が萎縮して人事権まで政権側に握られ、起訴・不起訴の決定など公訴権の行使にまで掣肘(せいちゅう)を受けるようになったら検察は国民の信託に応えられない。

 正しいことが正しく行われる国家社会でなくてはならない。

 黒川検事長の定年延長閣議決定、今回の検察庁法改正案提出と続く一連の動きは、検察の組織を弱体化して時の政権の意のままに動く組織に改変させようとする動きであり、ロッキード世代として看過し得ないものである。関係者がこの検察庁法改正の問題を賢察され、内閣が潔くこの改正法案中、検察幹部の定年延長を認める規定は撤回することを期待し、あくまで維持するというのであれば、与党野党の境界を超えて多くの国会議員と法曹人、そして心ある国民すべてがこの検察庁法改正案に断固反対の声を上げてこれを阻止する行動に出ることを期待してやまない。



 【追記】この意見書は、本来は広く心ある元検察官多数に呼びかけて協議を重ねてまとめ上げるべきところ、既に問題の検察庁法一部改正法案が国会に提出され審議が開始されるという差し迫った状況下にあり、意見のとりまとめに当たる私(清水勇男)は既に85歳の高齢に加えて疾病により身体の自由を大きく失っている事情にあることから思うに任せず、やむなくごく少数の親しい先輩知友のみに呼びかけて起案したものであり、更に広く呼びかければ賛同者も多く参集し連名者も多岐に上るものと確実に予想されるので、残念の極みであるが、上記のような事情を了とせられ、意のあるところをなにとぞお酌み取り頂きたい。

 令和2年5月15日

 元仙台高検検事長・平田胤明(たねあき)

 令和2年5月15日

 元仙台高検検事長・平田胤明(たねあき)

 元法務省官房長・堀田力

 元東京高検検事長・村山弘義

 元大阪高検検事長・杉原弘泰

 元最高検検事・土屋守

 同・清水勇男

 同・久保裕

 同・五十嵐紀男

 元検事総長・松尾邦弘

 元最高検公判部長・本江威憙(ほんごうたけよし)

 元最高検検事・町田幸雄

 同・池田茂穂

 同・加藤康栄