【現代思想とジャーナリスト精神】

価値判断の基軸は自らが判断し思考し実践することの主体であるか否かであると考えております。

第18回 平和のためのコンサート~芝田進午 十七回忌によせて~(序)

2017-04-28 01:03:52 | 政治・文化・社会評論
第18回 平和のためのコンサート
      ~芝田進午 十七回忌によせて~(序)
2017/04/28 核時代72年
                     櫻井智志


 今年も、この季節がやってきた。6月10日土曜日午後1:30開演で、新宿区の牛込箪笥区民ホールにて「第18回平和のためのコンサート~芝田進午十七回忌によせて~」が開催される。

 「平和のためのコンサート」は、前身の「ノーモア・ヒロシマ・コンサート」広島開催・東京開催とともに息の長い「核廃絶と反戦」に重要な関わり合いのもつコンサートだ。地味だが地道に持続するコンサートとして、人々の間に定評のある営みである。

 芝田進午氏が胆管ガンで、バイオハザードの危険に満ちた国立感染研(旧国立予研)裁判闘争の原告団長として、2001年に東京地裁判決を3月27日に控えた3月14日にご逝去された。

 2017年(核時代72年)の今年が第18回であるから、逆算すると第1回は2000年(核時代55年)である。この第1回は芝田先生は開催に関わっていらっしゃる。芝田氏が亡くなった後に、平和のためのコンサートは営々と営まれ続けてきた。特に芝田進午氏の生涯の伴侶として支え励ましてこられた芝田貞子さんが尽力された意義はきわめて大きい。2人のご子息とそのご家族、芝田貞子様がメンバーの声楽・コーラスグループ「アンサンブル・ローゼ」の友愛。芝田進午先生が大学人として指導された法政大学・広島大学・聖泉短期大の教え子、市民セミナーとして在野のアカデミーとして有意義な社会科学研究セミナーの教え子。さらにずっと感染研闘争を闘い、芝田氏亡き後も高裁・最高裁と闘い、市民研究運動・市民運動としてバイオハザードに関わる取り組みを継承された市民・住民・学者・研究者らの皆様方。コンサートの出演料を無償で出演された芸術家や講演された知識人の方々。今も、芝田進午氏の志は深く広く継承されている。

 十七回忌によせての今回。小生も以下の構成でこのコンサートを広く伝えたいと考えている。

(序)
(1)第18回平和のためのコンサートの概要
(2)平和のためのコンサートの通史
(3)芝田進午氏がもしも現在生きていらっしゃったら
(まとめ)

以上の構成によるコンサート顕彰をきょう4月28日からひと月近く費やし、微力ながら、私なりに皆様に伝えていけたらと想う。(続)




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沖縄県うるま市長選 2017

2017-04-19 22:34:03 | 政治・文化・社会評論
 【うるま市長選に注目する理由】


    「沖縄と福島を根底から考える」
     「市民と立憲野党共闘の広場」
             櫻井 智志

1:
 自民党選挙対策委員長が、「詐欺行為に等しい沖縄特有の戦術」とフェィスブックに書き込めば、自民党国会対策委員長は「そういう側面もあるんじゃないか」と記者団に語る。異様な政治・選挙風景が、私たちの目の前にあらわれている。

 公党のしかも政権総理が総裁をつとめる自由民主党の、国会対策・選挙対策の実務最高責任者が相次いで、「詐欺行為に等しい」と誹謗し、「沖縄特有の戦術」と最大の差別・蔑視を公的にアピールし、同調する。

 これはもう、議会制民主主義という「くにのかたち」の崩壊である。

 私たちは、4月23日の沖縄県うるま市長選を、ひとつの市長選挙という枠組みとともに、その背景の自民党国政関与の根本的な「国民統治の正統性」を問うという課題に直面している。

 自民党選対委員長・国対委員長の相次ぐ、発言には、政権与党の公明党代表さえも「閣僚や政務次官の言動が国民に不信を与えている。緊張感がないと受け取られるようでは政権の安定はかなわない」と異例の苦言を呈した。安倍政権の政務三役から、地方創生担当相の「いちばんのガンは文化学芸員」発言、女性問題で辞任した経済産業政務官の衆院議員、そしてこの選対委員長発言らをさしている。


 23日に投開票が迫ったうるま市長選は、社民、共産、社大、自由、民進の各党が推薦する無所属新人の元沖縄県議山内末子氏(59)と、自民、公明両党が推薦する無所属現職で3期目を目指す島袋俊夫氏(64)との二人の激戦が行われている。沖縄では国会議員は自民党はゼロ、県会議員など自民党は少数派である。唯一県内各地の市長は、オール沖縄の翁長雄志県知事を肯定する市長と反対する市長は、反対派が多いという実情がある。そんな中でのうるま市長選は、沖縄県民の米軍基地の占有という不合理を拡大するか縮小するかという県民念願の課題にとっても、大切な市長選である。



2:
 古屋圭司選対委員長の「暴言」は、このような背景下での焦りだけではない。沖縄にとり、アメリカ軍と政権の動向が決定的に大きな影響を与えてきた。オバマ大統領からトランプ大統領にかわったアメリカは、軍縮政策から一転して軍拡路線、「強国アメリカ復活」が世界各地に波紋を投じている。安倍晋三日本国内閣総理大臣は、選挙結果がでると、トランプ詣でを率先して行い、様子を洞察している世界各国から顰蹙をかった。さらに、トランプ大統領がシリア国にミサイル弾をうちこむと、「トランプ政権の決意支持」というよく意味の不明な表明を行った。トランプ追随の安倍政権は、アメリカ追従路線が、軍拡路線追従ともなってしまった実態によって縛られている。

 沖縄県民の念願よりも、沖縄県の米軍基地をトランプ大統領下のアメリカ軍首脳の意のままにこなすためには、意にそまぬすべての政治的動きを封じ込めて、「忠犬ポチ路線=アメリカ・トランプ政権隷属路線」を貫徹する位置に立っている。

 古屋圭司氏や竹下亘氏が、政治家として極端なウルトラ・ナショナリストでも偏狭な軍国主義者とはいえまい。どちらかと言えば、通常の政治家である。その政治家たちがこのような発言を行う情勢に追い込まれていることは、戦前戦時下の政治家たちと比較して考察する必要があろう。



3:
 もうひとつ。山城博治さん初公判を現地から報告した月刊『紙の爆弾』沖縄取材班は、五頁にわたる叙述を五月号で行っている。「兄・正和さんの地裁前抗議行動」「弁護団と基地反対市民に聞く」「そして、裁判当日」の小見出しの報告。一読して山城博治さんの五か月にもわたる勾留は、なぜだったかがわかる。いくつか引用転載させていただく。

◎「弟は一昨年に悪性リンパ腫にかかり、治療を受けている身です。彼を独居房の中に閉じ込めて、潰れてゆくのを権力は待っているのて゜しょう。公権力を行使する者の行為としては、品位がなさすぎると思います。」兄・正和さん
◎「山城さんには前科がありませんし、公務執行妨害や傷害の対象とされている行為も一分から一分半ほどのもので激しいものではありません。威力業務妨害についても悪質なものではありません。そのような建機で五カ月もの長期勾留は人権侵害です。」川津知大弁護士
◎「今回の不当逮捕と長期拘留はズバリ”白色テロ”(権力が反権力側に振るう暴力)てす。」3年前に東京から基地建設に反対するため名護市に移住した市民・鈴木公子さん
◎「五か月以上勾留が続くというのは、想像もしない異常な事態だと思います。でもこれが異様というよりは、あ、警備は異様ですね。大量殺人者の裁判でもこうじゃないよね、と言いながら傍聴していたんです。」傍聴していた精神科医の香山リカさん
◎「山城さんへの不当逮捕・長期拘留は、運動潰しの国家意思に間違いあるまい。」沖縄取材班


4:
  自民党選対委員長古屋圭司氏、自民党国対委員長竹下亘氏らの強気の暴言は、自民党と安倍政権のこれからの国民統治の基本的姿勢を示している。沖縄平和運動センター事務局長への対処の仕方は、今後安倍政権とポスト自民党政権が、平和運動勢力の個人団体への対処の基本的政策の原点となることが懸念される。
 「うるま市長選」で、当選が最終ゴールとしても、「どのように闘うか、どのように日本全国が先駆的な沖縄県内市長選を応援するか」が重要である。自公政権とアメリカ軍・政府当局から予想されるさまざまな情報戦・心理戦・策略パラエティを克服していくか。それが大きな政治的闘いの重要な課題である。


補足:
 4月22日までの地方自治体選挙記事投稿は、今回は特別な態勢ですが、沖縄県うるま市長選に絞って、二つのサイトでお伝えします。 

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《朝日新聞、鮮烈なジャーナリズム精神発揮!!》

2017-04-18 22:06:57 | 政治・文化・社会評論
《朝日新聞、鮮烈なジャーナリズム精神発揮!!》
「構成」
①「孫崎亨のつぶやき」2017-04-18 08:249
②「朝日新聞」森友質疑、首相からの電話「国会の爆弾男」も質問封印
2017年4月18日08時04分
           (掲載文責:櫻井智志)
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【孫崎享のつぶやき】2017-04-18 08:249

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【朝日18日、突っ込んだ記事「首相から電話 質問を封印 自ら縛る議員たち」、一面トップ。森友問題で西田昌司参院議員に首相から電話で質問内容に注文。①8億円値引きの正当性を引き出す②小学校認可基準緩和に関する維新への追及は控える】


A:事実関係

・3月2日。電話口の安倍晋三首相は少し、いら立っているようだった。「西田さんは大阪問題でやりたいだろうけど、それを頼んだのが安倍だと言われたら、なんにもならないからさ」

 電話を受けたのは、自民党の西田昌司参院議員。4日後の参院予算委員会で学校法人「森友学園」(大阪市)の国有地売却問題について質問に立つことが決まった矢先。首相から質問内容に注文がついたのは初めてで、「総理が直接電話してくるのは異常やねん」と西田氏は話す。趣旨は、土地が約8億円値引きされたことの「正当性」を質問を通してうまく説明して欲しいというものだった。

西田氏は京都府選出。日本維新の会に一貫して批判的な立場で「森友問題は大阪府の小学校設置基準認可をめぐる規制緩和に端を発した大阪問題」として質問する予定だった。首相は維新に触れなかったが、西田氏は直観した。「憲法改正を含め、政権に協力的な維新をかばう気持ちが首相にはあるんやな」と・

質問当日、西田氏は首相のいう通り、値引きの正当性を主張する官僚答弁を引き出し、「疑惑だ、という森友事件の報道はフェイクニュースだ」と訴えた。

西田氏は「爆弾男」の異名をとる。そんな西田氏でさえも、この日は大阪に関する質問を封印せざるをえなかった。

B:コメント

・官僚、マスコミが忖度としばしばいわれるが、安倍首相や官房長官側から忖度に追い込む仕掛けが仕掛けられている。

・この記事は、情報提供の西田昌司議員、朝日新聞の取材を評価したい。
・国会答弁は質問者、答弁者が事前に組み立てられたシナリオで進めるショーがしばしば。これをテレビ大々的に煽って、政権擁護。その舞台裏を一部報道。

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【朝日新聞】
http://www.asahi.com/articles/ASK4F3Q3HK4FUTFK008.html
森友質疑、首相からの電話 「国会の爆弾男」も質問封印
二階堂友紀、中崎太郎  2017年4月18日08時04分


■(1強・第2部)パノプティコンの住人:1

 3月2日。電話口の安倍晋三首相は少し、いら立っているようだった。「西田さんは大阪問題でやりたいだろうけど、それを頼んだのが安倍だと言われたら、なんにもならないからさ」

連載:「1強」
特集:森友学園問題
 電話を受けたのは、自民党の西田昌司参院議員。4日後の参院予算委員会で学校法人「森友学園」(大阪市)の国有地売却問題について質問に立つことが決まった矢先。首相から質問内容に注文がついたのは初めてで、「総理が直接電話してくるのは異常やねん」と西田氏は明かす。趣旨は、土地が約8億円値引きされたことの「正当性」を、質疑を通してうまく説明してほしいというものだった。

 西田氏は京都府選出。日本維新の会に一貫して批判的な立場で、「森友問題は大阪府の小学校設置認可をめぐる規制緩和に端を発した大阪問題」として質問するつもりだった。首相は電話で維新に触れなかったが、西田氏は直感した。「憲法改正を含め、政権に協力的な維新をかばう気持ちが首相にはあるんやな」と。

 質問当日。西田氏は首相の言う通り、値引きの正当性を主張する官僚答弁を引き出し、「疑惑だ、という森友事件の報道は、フェイクニュースだ」と訴えた。

 与党議員が政権に都合のよい質問をするのは珍しくない。だが、西田氏は「国会の爆弾男」の異名をとり、身内といえども歯にきぬ着せぬ批判を浴びせる言動でならしてきた。そんな西田氏でさえも、この日は大阪府に関する質問を封印せざるを得なかった。

 10日後の3月16日。学園の…
(有料記事なので後は会員となりログインしないと読めません。新聞にはもちろん全文掲載されているでしょう。)

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JNN『報道特集』(2017.4.15)140文字視聴記

2017-04-16 20:14:35 | 政治・文化・社会評論
JNN『報道特集』(2017.4.15)140文字視聴記

              櫻井 智志



1.障がい者の生きる権利と支えるひとびと
息苦しさの世の中で、センターの人々の眼差しと人間理解と親身な対応に、はっとし、ほっとさせられる。父親にレイプされ続け、子どもを妊娠。精神科、刑務所、施設を循環しつつ、今の施設で自分を見直している女性。センターに入り少しずつ他人と関わり共同し交流する男性。



2.熊本大地震②
阪神淡路大地震、東日本大地震、熊本大地震。熊本県知事が「復興の過程でもともとの格差がいっそう酷くなっていく」という金平キャスターとのやりとりに、自然災害が人為災害として社会問題であることに慄然とする。人ごと感、心の風化によって、被災者の空虚感が蔓延する。


3.熊本大地震①
実際に熊本の地震のすさまじい崩落の様子をカメラは伝える。閣僚のさらっとした綺麗事の答弁と地震の被害の爪痕とは、まさに断層がある。若者の「ゴーストタウンになる」というつぶやき。現地で取り組む被害者を、見捨てていく国政。福島原発対応もそうだ。放置同様の施策。



4.小学生殺害事件
保護者会会長。学校行事には全校の子どもたちの前に顔を見せる。この事件がどのような背景のもとに起きたか。会長は本当に小学生を殺したのか。事実が明らかでないので安易に騒ぐべきでない。だが、幼児や児童へのDVは社会の危機である。建前が崩壊して醜悪な本音の連続。



  
 









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【温故知新】2014/2/9『宇都宮健児候補を支えた三宅洋平と辛淑玉の思想』

2017-04-16 02:18:32 | 政治・文化・社会評論
【温故知新】2014/2/9【宇都宮健児候補を支えた三宅洋平と辛淑玉の思想】

2014/2/9 櫻井智志

 東京都知事選は、きょうが投票日である。零時まで宇都宮候補の若者向けのネット番組とソチ・オリンピック団体の女子ショートプログラムを見て、寝つかれぬ今は、午前三時である。

 この投稿が掲載されるのは、都知事選投票締め切りの午後八時よりも後になることは予想されるので、都知事選についてこうして書いている。

 私はフェイスブックで本名で「国民的共同をめざして」というページを開設して、都知事選情報と評論とを掲載した。276人の賛同者が私の未熟な展開を支持してくださった。
 最初、私は宇都宮健児氏は日本共産党を中心に緑の党・社民党・新社会党が支持推薦しているという認識だった。しかし、都知事選が告示されてから、選挙戦を通じてその認識が微妙に修正されていった。

 池袋の駅前で、辛淑玉(シン・スゴ)さんの応援演説の動画を見た。涙があふれてきた。それは同じ動画を最終日に見ても同じで涙がにじんできた。辛さんは、渋谷に生まれ渋谷に育った。しかし、都立商業高校に入った辛さんは、そこで民族差別のすさまじさを自ら体験する。夜は焼肉店でバイトしながら、必死で勉学に励む辛さんを待ち構えていたものは、「在日が就職できない」という世間の差別だった。どこにも就職できない辛さんは、自らが会社をつくり経営者となる道を歩んだ。就職でさえ差別でできない人間が、会社経営することの非常な困難は容易に想像される。

 辛さんは、宇都宮さんが弁護士であることを知り、相談したことがあった。その時に快く了承した宇都宮さんの懐の深さに、東京に生まれ、東京で育った人間が東京都知事選の一票を投票できない屈辱と、一票の投票者にはなれない辛さんの大切な相談に耳を傾けそれに力を貸した宇都宮さんの人間性に触れて、「よし、このひとを支持しよう」と思ったという。私は、日本国民がいかに差別し、ひとを見下し、同じアジア人に偏見と抑圧の側に居続けているかを痛切に感じた。辛さんは、内戦の西アジアに行った日本人男性が、当時の日本政府の首脳の言葉によって、首を斬殺された画像を何度も何度も見て、怒りと絶望感に襲われる。「人間の首はこんなにもたやすく斬首されるものか」と、吐き気を催 す不快な感情のなかで、国民を守ることを容易に放棄した日本人政治家の判断に猛烈な憤りを覚える。この指導者とは、細川護煕氏に都知事選出馬を勧め、終始応援した小泉純一郎氏が総理の時のことである。

 私は2013年参院選で緑の党から比例区で、移住した沖縄県から出馬し、終始東京を起点に全国を自らの音楽家としてラップを歌い演説して回った若者を知った。彼は山本太郎氏とともに脱原発を訴え続け、首都圏原発再稼働反対要請行動を行い続けた。その現場で、当初は個人として行動に参加していた吉良よし子さんとも同志として反原発運動を続けた。吉良よし子さんは日本共産党東京選挙区から立候補した。山本太郎さんも無所属で、市民運動の元新左翼の斉藤まさしさんを選挙参謀として闘い当選した。三宅洋平さんは、自民党の下位当選した三、四人よりも多い15万票という得票を得たが、三宅さん以外の緑の党がはじめての全国的選挙ということもあり、軒並み投票数が少なかったために、 政党としての総得票とのバランスで当選はできなかった。しかし、三宅洋平さんは、ラップと演説ライブで全国の若者たちの心をつかみ、息苦しく就職困難で行き先の見えぬ日本に暮らす息苦しさと失望感とをぬぐい去り、「ちゃらんけしようぜ」と発信し続けた。

 今回の都知事選で私は三宅さんが反原発運動に貢献しつづけた鎌田慧さんらが一本化が不成立に終わった時点で支援表明した細川護煕氏を推すと思っていた。けれど三宅さんは宇都宮氏を支援していた。そして若者たちと宇都宮健児氏との仲立ちをして、ダンスやラップで集う若者たちに、宇都宮さんがふれあう機会と場をつくり、自らもともに支援し続けた。斬新で創造的な手法が、若者たちを通して宇都宮陣営の運動となった。実は、アニメ、 ダンス、ラップこれらの若者文化に最初に注目して、政治との接点をつくったのは、さきの参院選で落選して「みどりの風」代表から退いた至学館大学の学長兼理事長だった谷岡郁子さんだった。氏は、若者たちと大学でふれあい、若者の文化をよく理解して中に入っていった。谷岡さんも三宅さんも、新しい時代の息吹きをもつ若者たちを応援していた。

 さて、宇都宮さんは若者たちの非正規雇用や挫折感を理解しようとし、差別を受け続けて苦しむ民衆を応援していた。辛淑玉さんは、参院選で沖縄から社民党で立候補した山城シンジさんを応援していた。フェイスブックで何気ないやりとりをしたことがあった。「山城さんは当選しただろうか」という質問と応答だった。山城さんは落選した。しかし、沖縄の民衆運動は、見事に名護市長選で稲嶺市長を当選させ、五百億という自民党石破幹事長の札束攻勢をはねのけ、沖縄県民の民意を世界中に示した。

 東京都知事選挙の結果は今の私にはわからない。気骨ある評論家と思われていた猪瀬直樹氏が副知事をつとめ、都知事選では400万票という大量得票で当選しながら、わずか一年たつかたたぬかの内に汚職疑惑で辞職するような、美濃部都政が崩壊しつくした荒廃都市東京で、貧困テント村の名誉村長もつとめた宇都宮さんを当選させられるかどうか私は正直危ぶんでいる。

 むしろ、選挙結果以上に、宇都宮さんが「東京デモクラシイ」「東京民主主義レボリューション」と前日の零時にいたる深夜に理解あるジャーナリストに応答した話が心に残る。細川護煕氏の熱い反原発への情熱を私はいまも良しとする者であるが、有名人の名前でなく手弁当で選挙運動を支え続けてくれた無名の庶民が自らの選挙運動を支えてくれたほんとうの宝物です、と話す宇都宮健児氏のひとがらは、本物であると感じた。私はせいぜいインターネット情報の提供程度で、なんら宇都宮さんの運動を大雪のなかでびっしょりぬれて体を冷たい冬の雪で冷やしながらも働き続けた本物の応援者にはなり得なかった者である。

 辛淑玉さんと三宅洋平さんによって、私は新たな視点から統一戦線の問題を考える契機を得た。有名人がたくさん集まっても日本に統一戦線は結成できない。草の根で支え続ける市民・庶民・民衆。そして政治を新たな視点から示したひとたち。日本共産党はそうとうな尽力を宇都宮さんの当選のためにおこなった。しかし、東京都議選や参院選選挙区東京・京都・大阪の幹部も予想しえなかった躍進は、日本共産党さえも自己革新させてやまない大きな時代のうねりが国民の、いや日本に住むすべての民衆の中に湧いているのだ。その地点まで降りていって汲み取らないと、政党が民意を精確に吸収することはできない。

 日本の左翼政党は、社民党は、新社会党は、日本共産党は、今までの選挙マニュアルのまま選挙戦を進めるのではなく、時代の深部にうねる潮流にふれ、自己革新しない限りは、「ある限界」を突破して、安倍親「軍国主義」政権を打破して、この国とこの首都の政治を戦後民主主義の原点から再度スタートしなおし、国民の側の政治を取り戻すことを勝ち取ることはできない。

(*本稿は『さざ波通信』「現状分析と対抗戦略」欄に投稿し、掲載していただいたものである。)

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真剣に取り組んでいる蓮舫代表と「市民と野党共闘」に取り組む民進党とへのブレーキ・マンの面々

2017-04-13 22:38:02 | 政治・文化・社会評論
真剣に取り組んでいる蓮舫代表と「市民と野党共闘」に取り組む民進党とへのブレーキ・マンの面々

                          櫻井 智志



 長島昭久氏。民進党内の新自由主義派、軍事路線派できわめて親右翼派。

 細野豪志氏。同じ保守派でも、前島誠司氏のような人間的誠意があまり感じられない。

これらの連中が、親自民的騒ぎを起こしてもあまり効果はなかろう。

代表以下まともに国政改善に向けて「市民と野党共闘」方針は、根強く立憲野党に根づいてきた。


(以下東京新聞web参照)

4月13日

 民進党の細野豪志代表代行は13日、国会内で野田佳彦幹事長と会談し、代表代行の辞任届を提出した。安倍政権下での憲法改正に慎重な蓮舫執行部との「考え方の違い」を理由に挙げた。離党は否定した。辞任は14日の執行役員会で認められる見通しだ。
 長島昭久元防衛副大臣が離党届を提出した直後となるだけに、党内の混乱に拍車が掛かるのは必至。次期衆院選や7月の東京都議選に向け、蓮舫代表が求心力を保てるかが焦点となる。
 会談後、細野氏は記者団に対し、「執行部は改正に消極的だ。執行部にとどまるべきではない」と述べた。
 細野氏は10日、教育無償化などを柱にした改憲私案を公表した。
(共同)



4月13日

 夏の東京都議選に向け、民進党都連の選挙対策委員長を務める石毛茂都議(63)と、幹事長代理の酒井大史都議(48)が離党届を提出する意向を固めたことが13日、分かった。2人はいずれも都議選の党公認候補。
 民進党には既に現職都議3人が離党届を提出。石毛、酒井両氏が加われば5人となり、「離党ドミノ」が止まらなくなっている。
 石毛氏は取材に「党勢が回復せず、改革を進める受け皿になり得ないと判断した。小池百合子知事の改革姿勢に賛同している」と述べた。12日に選対委員長の辞任を申し出たという。酒井氏は「(離党届を出した)長島昭久衆院議員と行動を共にしたい」と説明した。
(共同)



4月10日

 民進党の長島昭久元防衛副大臣(55)=衆院比例東京=は10日、野田佳彦幹事長と国会内で会い、離党届を提出した。次期衆院選に向けた共産党との野党共闘への不満が理由の一つとされ、党再建に取り組む執行部にとっては打撃となる。
 長島氏は7日、支持者らとの会合で離党する考えを表明し、自身のツイッターでは「価値観の大きく異なる共産党との共闘路線は譲れぬ一線を越える」と理由を説明していた。
 長島氏は自民党の石原伸晃経済再生担当相の公設秘書を経て2003年に初当選。当選5回。外交・安全保障分野に精通し、野田内閣で首相補佐官や防衛副大臣を務めた。
(共同)
 

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「戦争を知らない安倍政権閣僚たち」とグループ「未来のための公共」

2017-04-11 23:47:22 | 政治・文化・社会評論
「戦争を知らない安倍政権閣僚たち」とグループ「未来のための公共」

                 櫻井智志



【未来のための公共】が「共謀罪」法案に反対する集会を国会周辺で開き、参加者らがラップ調のかけ声に合わせて廃案を訴えた。
【未来のための公共】は、沖縄SEALDs以外の解散したSEALDs(【自由と民主主義のための学生緊急行動】)の元のメンバーが結成した。
この【未来のための公共】は、「安倍政権に反対する金曜国会前抗議」を毎週開いて恒例の開かれた抗議の場にしていくという。
青年たち自らが「准徴兵制体制」阻止へ再び起ち上がった。
安倍自公政権閣僚は、戦後生まれだろう。
戦没学生の手記『きけわだつみのこえ』の題名ではなく、心を知っているのか。



《資料1》 きたやまおさむ作詞「戦争を知らない子どもたち’83」抜粋

窓を開ければ 
表通りにクラスメイトが 走ってゆく
私はため息をついて教科書に目を落とす

日本の満州への侵略で
始まった十五年の戦争は
日中戦争によって中国全土に拡大して行った

これは本当の話
本当にあったの
答えて欲しい 教えて欲しい

厳しい憲兵政治によって農民の土地を取り上げて
朝鮮独立のための集会やデモが始まった

私たちは被害者の子どもで加害者の子どもなんだね
私たちも殺されたけど私たちも殺したのですね


窓を開ければ 
表通りにあの日と同じ 空が続く
私は軽くうなずいて教科書に目を落とす




《資料2》  小生のミクシィ日記から(2012年03月20日)


 戦時中に軍国少年だったと、芝田進午氏は後悔した。それが原点となり、戦後思想の最大の哲学・社会科学者が生まれた。そんな芝田先生も、この詩は絶対に読んでいると断言できる。

 戦没学生達の手記『きけわだつみのこえ』の中に、有名な詩がある。
私は大学一年の時に、経済学者守屋典郎氏が執筆した『日本資本主義発達史』のなかに引用されているその詩に衝 撃を受けた。
 そして学内で国文学ゼミ教授研究室の学生達が運営する映画研究会が学内で上映した今井正監督の映画『きけわだつみのこえ』のラストシーン で朗読されていた同じ詩に身震いするほどの感銘を受けた.

 いまの若者たちがどう受け止めるかわからないが、歴史を継承するということは、過去の若者達が考え悩み苦闘した足跡を見つめると
いうことも、重要な一端を担うと思う。

     雪の夜          田邊利宏


人はのぞみを喪っても生きつづけてゆくのだ。
見えない地図のどこかに
あるいはまた遠い歳月のかなたに
ほの紅い蕾を夢想して
凍てつく風の中に手をさしのべている。
手は泥にまみれ 頭脳はただ忘却の火をつづけてゆくとも
身内を流れるほのかな血のぬくみをたのみ
冬の草のように生きているのだ。

遠い残雪のような希みよ、光ってあれ。
たとえそれが何の光であろうとも
虚無の人をみちびく力とはなるであろう。
同じ地点に異なる星を仰ぐ者の 寂寥〔せきりょう〕と
そして精神の自由のみ
俺が人間であったことを思い出させてくれるのだ。


 
写真:東京新聞転載


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批判されるマスコミを十把一からげにはできない根拠を示す

2017-04-08 18:19:15 | 政治・文化・社会評論
信頼するテレビ報道番組を視聴して考えた


                     櫻井智志


東京新聞は、人間の代わりに使われた原発用作業ロボットが放射能の影響で予定の作業が出来なくなったと報じた。漫画「鉄腕アトム」で手塚治虫氏はロボットの悲劇を子どもたちに伝えてくれた。世界の憲兵のアメリカの軍事予算と日本を比較する自衛隊出身の国会議員のペテン。



マスメディアで報道される軍国主義問題ほど目立たない。しかし、経済で、先端研究者で、大学制度で、「地道に粛々と」丸ごと日本国家はワープしてとんでもない国家の相貌へと変節している。国際社会から、「尊敬の目」から「疑いの目」を通り「不信の目」で凝視されている。



天下りを継続的計画的に続けた文科省の官僚が、「道徳」を説教する。ブラックユーモアでしかない。自国民も殺されたが他国民を大量に殺戮した歴史の過失。KY=空気を読むことで右往左往する国民。意味不明な「空気」に巻かれず、意思表明で対話して己を知り他を敬うべき。



憲法と教育勅語は、相反する論理だ。ドイツ国民は、ナチスの戦争犯罪を今でも徹底して追及している。昨日まで教育勅語の旗を振っていた大人が「きょうから民主主義だ」と公言しているような、戦争犯罪をうやむやですませる日本人とは根底から違う。戦無派閣僚の無知は酷い。




日本ベトナム支援人民委員会を担った当時法政大教授の芝田進午氏は、当時のアメリカは無論、中ソも厳しく批判した。民族自決の民族主権を保障することが、個人の生きる権利からの体系的保障と連なると論じた。シリア人民の空から爆撃する大国中心主義。シリア人に生存権を。

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【転載】包容社会 分断を超えて(特別編)  言葉が差別気づかせる  田中優子さん

2017-04-07 22:46:47 | 転載
「東京新聞」2017年4月7日 朝刊 転載
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包容社会 分断を超えて(特別編) 
言葉が差別気づかせる

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◇法政大総長・田中優子さん

 今年の三月十一日、私は大学のウェブサイトに、「東日本大震災から六年目を迎えて」と題したメッセージを載せた。その原稿を書いているときのことだ。私は学生の中にも、六年前の体験から直接間接に影響を受けている者がいるに違いないと思い、「そのことも気にかかっています」と書いた。いつも私は公にする原稿を書くと、総長室長に見せて直すべきところがないか確認してもらう。このときもそうした。

 本学では、総長が教員を総長室長に指名している。総長を助けて理事たちの間をつなぎ、まとまりある理事会運営を維持するためである。私が指名した総長室長は教育学の教授であった。

 彼女は「災害そのものの問題性とともに、時間がたつ中で災害後のプロセスの問題性が浮かび上がってきている。痛んでいる人を、さらに痛めるのはなぜか? エネルギーという大きなシステムの問題に加えて、脅かされた人権が今どうなっているかという視点があると、より良いかもしれない」とコメントしてくれた。そのとき初めて、自分が「気にかかっている」といささかぼんやりと書いたことの内実が、水底から水面にはっきり浮上してきたのである。そして以下を付け加えた。

 「災害後に、誤った認識や被災への無知、そこから生じるねたみなどによって、とりわけ子供たちの人権が脅かされ続けています。その子供たちが今もこれからも、本学の学生になるかも知れません。同じような差別偏見にさらされた時には、大学に相談し問題を共有させてください。本学はそのような差別偏見、人権侵害を決して許しません」


▽視野を手渡す

 大事なことが表明されるには、書き手や講演者や報道関係者や政治家だけが役割を果たすのではなく、それに気づかせる人の存在が欠かせない。とりわけ人権侵害の当事者や、当事者の声に耳を傾けようとする人の存在が、現代のような排除の時代には不可欠なのだ。

 彼女はあるとき「私はほんとうは大学生より、大学にも来られない子供たちの方が気になっている」と言った。総長である私は学生のことで手いっぱい。しかしこの一言で私は、自分に見えていなかった人々のことが視野に入った。

 言葉は他者に何を伝えるのか? 言葉には、自分の視野を他の人に手渡す働きがある。ジャーナリストも文学者も物書きや講演者も、そして同僚や友人に相対するときも、言葉をそういうものとして認識したほうがよいだろう。コミュニケーションとは、気に入ってもらったり、なれ合ったりするためだけでなく、他者が見えていないものを手渡すためにもある。原発事故に起因するいじめや排除・差別を経験している人々、それを知っている人々は、やはりそのことを言葉に出して語るべきだろう。


▽被害に寄り添う

 排除に関してもうひとつ大事な視点がある。命に目的はない、という視点だ。
 大学は、頑張って能力を出し切ること、成績を上げる努力をすることを学生に期待する。次々と成果を上げる教職員もありがたい存在だ。しかし、組織や社会の役に立つことを目的に生きる価値だけでなく、生きることそれ自体の大切さも、教育の世界は伝えていかねばならない。相模原の障がい者施設が襲われた事件を、教師はどう語ることができるか? パラリンピックは、出場できる選手や勝利する選手だけに注目してよいのか?

 被害者に寄り添い続ける作家の石牟礼道子は「苦海浄土」のなかで、バスを待つ胎児性水俣病の子供たちのそばを通る人々を、「いくらか身を引く気配で」「言葉少なに声をかけてとおり」と表現した。それは「やさしさともみえたが、そうでないときもあるのだった」という。実際に深刻な差別があり、患者を出した家に入ろうとしない人々もいた。


 水俣病も原発事故も文明の災害であり、加害者が明確であるはずなのに被害者は十分な補償を受けられず、さまざまな差別にさらされている。まずその事実を知ることが必要で、そのためには、それを伝え、それが間違っていること、憎悪表現や暴言が悪で
あることを語る、たくさんの人々の言葉が必要なのである。

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歴史的知性を孤立無援にさせまい~平成治安維持法、共謀罪法案~

2017-04-06 20:57:51 | 政治・文化・社会評論
歴史的知性を孤立無援にさせまい
                  櫻井 智志



言葉は真実の心が宿って初めてひとを共感させる。

君が代や日の丸を国歌・国旗と法で決める時、自民党は決して強制的に無理強いしないと公言した。

法案が成立して、東京の高校教師たちが戦争文化の媒介だったこれらを拒否した。

相次いで免職や減給などの首切り処分が多発した。

孤立無援で絶望の中、これらの方々はどんな苦悩を味わったか。

いままた共謀罪法案の旗をふる自公政権。

安倍晋三氏の顔があまりに卑しい。首相の尊厳は皆無だ。

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