眼を開けば僕がいる。 **BNCTに夢を託して**

悪性脳腫瘍の妻との闘病生活を最新の治験療法(BNCT)や免疫療法の体験を交えて・・・。

いよいよBNCT

2009-01-10 09:14:20 | Boron Neutron Capture Therapy
2008/9/25
とうとうこの日がやってきました。
悩みも不安も迷いも乗り越えてただ希望に賭ける日です。

HUCHで朝からホウ素の点滴が始まりました。
片麻痺を発症して以来強迫神経症的な症状が見られるようになり
軽度の閉所恐怖症も出てきたため軽い気持ちで安定剤を処方していただきました。
(後でとんでもない心配をすることになるとも考えず)
1時間強の点滴が終わり原子炉施設への移動です。

前日のポジショニングのマークに合わせて可動台の上で再度位置決めを行います。
2方向からの照射をするため、最初のポジションで40分の照射後に位置を変えて再び40分の照射を行う予定です。
照射が始まると身動きすることは許されません。
私達は別室でモニターを見ながら監視しています。
照射の間妻がじっと動かずに居れるのか非常に不安に思っていました。
そんな気持ちをよそに軽いいびきをかきながら眠っています。

私達が見守る中無事に照射が終了しました。
施設から出てきても半覚醒状態でぼんやりしています。
HUCHに帰って遅めの昼食をとり眠ってしまいました。

疲れが出たのかなと思い見守る時間が1時間2時間と過ぎていきます。
夕食の時間が来ても目覚めず陽も落ち夜になっても眠ったままです。
私自身もにわかに不安になってきたころ看護師や医師がひっきりなしに様子をうかがいに来られるようになりました。
12時が過ぎ日が変わっても目覚める様子はありません。
様子を見に来られる医師ともなかなかスムーズにコミュニケーションがとれず
不安が極限に近づいた3時頃「トイレに行きたい」という妻の声を聞いたときの
気持ちは言葉で表現できません。
様子を見に来られた医師の顔も明るくなり、たぶん安定剤が効きすぎたんだろうという所見になりました。

長い一日が今終わりました。

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