三都deドラマ

岩国・加古川・京都で演劇教育をすすめる3人の活動を報告します

「かいか」って開化じゃなくて開花じゃなくて階下だった

2010年12月24日 17時41分48秒 | 演劇

12月23日新劇場KAIKAのパイロット演劇シリーズ「GATE」へ行ってきました。

〈笑いの内閣 「非実在少女のるてちゃん トライアル上演」リーディング討論会部分のみ〉
破天荒なイメージのある笑いの内閣、ですが、東京都の青少年健全育成条約改正案に反対する作品として企画されたもの。さすが都議会までいって傍聴しただけのことはあるなあ。この条例の問題点とバカバカしさが、馬鹿馬鹿しく語られている。
表現規制の新たな拡大の一歩を踏み出す危険をはらむものであることは確かだね。
反対派賛成派の教師のくだりもなかなかのものだったけど、それはそうだけど、だけどそれじゃあおもろくないやろって言う感じ。ごもっともそれでというかんじで、ここにのるてちゃんがかんでくるともうすこしちがう印象がでてくるのかな。1月の本公演が楽しみ。
非実在青少年とは、『東京都少年の健全な育成に関する条例改正案』で創作された文字・視覚・音声情報で未成年と認識される創作上の架キャラクターを意味する法制上の専門用語(legalese)である。
2011年1月15日(土)14:00~ 19:00~ 16日(日)13:00~ 17:30~ KAIKA

〈紙本明子 「サレるわたし、スルわたし・・・ありがとう」〉
総勢13名?の笑いの内閣のかなりの存在感の後での一人芝居。どうなるの?いやいややる方はたいへんだろうなあとおもていた紙本一人芝居。いやあ完全に前の芝居を陵駕してくれました。ドッカンドッカンいってたねえ。すごい紙本エライ!
おめでとうって言えない主人公なんだっけなあ。じょうしょうじさんだっけ。紙本さんふんするその彼女の親友とのやりとり。というより37歳になった彼女。結婚する親友。自分に向き合えないいらだち。認めることでますます惨めになる自分。ありがとうって言う言葉が出てこない。
コレって紙本ワールドだな。体育祭のシーンははまった。私がしっている紙本さんがいて、別に舞台の先生がいて、その先生にだんだん共感しながら、「それって紙もっちゃんの事やろぉ」っておもってたらそれはいつのまにかそれを聞いている生徒と同じ共感だったりしてるんだなあ。ちょっとややこしいけど。
紙本さんの初作品。いい感じで仕上がってました。
おもしろかった。

〈KAIKA劇団 「飽和」〉
ベティこと渡邉君がプロデュースした劇団「KAIKA」の作品です。
場面を切り取りながら、役者の息づかいが聞こえてくるようなそんな芝居でした。
それぞれの生き方を探りながら愛してるからこそお互いに踏み出しきれなかった二人。
友人役としてでてきた酔っぱらいのベティ。なるほどさっきのシーンはそういうことね。そしてまた、再び繰り返される場面。この芝居むずかしいねえ。東京ノートのように間をどう使うかってかなり難解かもね。
これはこれでおもしろかった。

〈朝平陽子「ありがとう」〉
こりゃあたいへんだわ。さきにやってもあとにやっても。だってねたばれしてるし、この本書いたの向こうだし。それをあえてまたいくっていうのがいいよなあ。
自己啓発セミナーで幸せになる言葉のアンケートの場面。「立派」「きもちいい」を紙もっちゃんは、「下ネタの・・・」(コレはコレで受けてた)で、朝平さんは「セックスするときの・・」もういくっきゃないよなあ。それがまた、おもしろかったなあ。脚本に忠実にしてもおもんないわけで。本をぶっ壊すつもりでいやいやどれだけぶっこわせるかだわ。もっともっとやった方が見てる方は、おもしろかったし、それこそ同じ芝居を二人が演じ合う意味があるような気がした。
ご苦労様でした。

とまあこんな感じでハイ。





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