急性腹症

昨日は朝からバケツにいっぱい鼻血が出て極端な貧血症になった人を県立尼崎病院の耳鼻科に救急搬送してばたばたでした。夕方は片方の睾丸がお腹の中にある人を見てエコーでは確認できず、CTで片方の睾丸が映らなく、お腹の中にあったケースがりました最初普通の取り方で腹部CTをとったのですが、下腹部に腫瘍があるのは分かったのですが、それが睾丸かどうかわからないため、もう一度ペニスと睾丸だけを取り直して、初めて片側睾丸というのが確認できました。これは将来癌化するとも言われてますが、抗凝固療法中なので経過観察としました。そうこうしているうちに激しい腹痛の人が来院、嘔吐、下痢があり、ひょっとしてこれもウイルス性胃腸炎かと思い横になってもらいお腹を見るとお腹が固く、反発痛もあり、腹膜炎症状です。外科的なのですが、エコーをしてみると、水管が開いている以外の特徴はなく、虫垂炎からの腹膜炎と考え、CTをとったら、見事に腫大した盲腸とその周辺の炎症が見れました。盲腸炎の診断はCTが最高です。サラセミアという変わった貧血の方の受信予約もあったので、血液担当医と相談してあったのですが、受信日が伸びたので昨日は来院せずでした。緊急入院があるとその人のある程度の診断をした後、病院探しをしなければなりません。昨日も県立尼崎病院に虫垂炎の方を受けてくれないかと電話したのですが、当直は耳鼻科医で男も女もベッドが満床とのことで断られました。なかなかそれなりの病院は受け入れてくれなく、病院探しが一番大変です。どうでもいい程度の病院はあるのですが、ほとんどが、寝たきり老人病院ですので、送れません。できる限り、高レベルのいい病院をと思って探すのですが大変です。結局、大阪の関電病院に入院してもらいました。レベルは高いです。こうしてみると、救急隊の方は本当に大変です。昔の医者は一人でなんでもしたのですが、今の若い人は専門医ばかりなので、一般患者が診れません、何か言うと、訴訟が怖いからといいます。医学部教育は全科にわたって行われます、本当はすべての科を見れなければならないのに、フィリピンやアメリカのファミリーメディシンの教育が必要です