フィリピン無料医療相談 Dr.ogawa

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自殺に思うこと

2019-05-18 09:05:53 | 日記

色々の自殺をみます。やはり圧倒的に多いのは、首つりです。次は高いところからの飛び降り、列車への飛び込み、あとは練炭などの、一酸化炭素中毒です。自分で手首を切っても死ぬことはまずありません、また時々睡眠薬を多量に飲んで死のうとする人がおりますが、これも死ねません。原因は、金銭の心配が多く、次に人間関係によるものをみます。以前に何回か死のうとしたり、家族内の誰かが、すでに自殺してる場合もあります。特にお母さんが自殺してる例をみます。また、刃物で、自分で心臓などを刺して、死にきれず、また腹部なども多数刺したれなどがあります。首つりですが、我々遺体がぶら下がっているか、地面に足がついているかで定型性と否定型性に分けてます。定型性は完全に首をつり、ぶら下がってます。否定形の場合は、体重の一部でも首にかかれば、大体13秒後ぐらいに意識がなくなり、続いて、けいれんが起き、なくなってしまいます。ネクタイでもタオルでもできます。柔道の絞め技で落ちるというのに似てます。以前見た例で、すでに脳死になっているのに、救急隊が、三次救急の大学病院に運び、蘇生術の上人工呼吸器につなぎ、心臓だけ動いている状態が二週間続き、なくなりました。このケースは救急救命とは何かを大いに考えさせられる症例でした。もちろん受け入れた、大学の救命センターは、心臓が動いている限り、手を尽くさなければなりませんが、脳死になっているのに、何のために人工呼吸器までつけて、延命しているのか、とこのケースは本人が死にたくて首つりしたものなのです。この場合、医療機関が勝手に呼吸器を止めると、殺人罪として訴えられます。悪く考えれば、臓器移植狙いかとも。というのは、もう脳死なのに、大量の医薬品と人工呼吸器などですごい高額になります。改善することのないことへの医療費の無駄もいいところなのですが、中には家族が、生きているだけでもいいからと懇願することもあります。そうすると勝手にやめられません。また別の男性で4階から飛び降り自殺した例では、大学病院のドクターカーを要請、すぐその場で、胸を開く開胸術をし、心臓を手で揉んだが再開せず、あとは警察死体検案をお願いしたため私に出番が回ってきた症例がありました。どう考えても、自殺したくて、4階から飛び降りて、心肺停止になっているのに、開胸心マッサージはどうかと、ずーと思ってます。マー飛び降りた時点で本人は死んでいるので、胸を切り開かれてもいたいと感じなかったと思うですが。色々、今の人権と医療のはざまの問題をみてしまいます。

 


死体検案

2019-05-16 15:40:29 | 日記

警察のモルグで死体を目の前にして思うことは、人間、死んでしまえば、土に帰ってしまう、死んだ直後から、何もなくなってしまう。生きているうちに、楽しまなければ、と思いながら、あと何年生きるわからず、今後どれぐらいお金が必要か、など無駄に考えて、結局、楽しまず、お金だけ残して、死んでしまうのを時々見ます。独居で、病院も行かず、現金で1200万円持って死んでいたのを数回見ました。また息子と二人暮らしで、自分の将来介護施設に入る分と息子の生活費としてそれぞれ1000万円以上預金がありながら、首つり自殺したケースもありました。どんな金持ちも、死ぬ間際と死んでからの世界に関しては、路上生活者と変わりないと思います。少なくとも、趣味があり友達がいる人生がいいです。今日一日楽しいこともあったなと感じることが大事です。今、多いのは、独居で、病院に行かず,近隣の人が、しばらく顔をみないとか、新聞が新聞受けにたまっているとか、悪臭が漂ってくるなどで、警察に連絡があり、鍵を壊して入ったら、死んでいた、というのが男性に多く、女性の場合は、娘が偶々訪ねて行ったり、電話が通じないので来たら、死んでいたというのが多いです。再起時々見るのは、90歳を超えても、独居の女性が多くみられます。介護施設などが嫌いで、家で自由に生きたい、と思い人が多い気がします。老人の施設に時々往診するのですが、本人の意思ではなく、家族の意向で、入所しているケースを多く見かけます。とりあえず施設に入れておけば安心という考え方です。私は遺言で、一切の延命拒否と書いておきました。また葬式も拒否です。自分が死んだ時点で、自分の存在はこの世にないわけです。葬式は無駄なものにしか見えません。自分としては、老人ホーム拒否、療養型病院入院拒否です。認知症になったときどうするかと自殺について思うことを書きます


C172

2019-03-15 17:47:40 | 日記

最近は毎週1回土曜日の昼から、セスナ172で飛んでます。時間的にあまり取れなくて、八尾から神戸の往復が多いです。片道15分ぐらいです。南紀白浜や但馬コウノトリ空港も一時間弱ですので、行きたいのですが、なかなか時間が取れなくて困ってます。前回もシートベルトをして、今からチェックリストを読み上げようとしてるとき、電話の呼び出しがあり、キャンセルしました。ここ一年ぐらいは、このペースしかしょうがないと思ってます。


最近死後CTによる検屍が時々あり

2019-03-15 10:16:51 | 日記

正常な人のCTに慣れているので、死後CTの勉強しようと死後画像読影ガイドラインとオトプシー、イメーギング症例の二冊を買い込み、隅から隅まで読んでいたら、さっそく、一例あり。CT上  心タンポナーゼ、その原因は解離性大動脈瘤と判明した。この場合は明らかにCTが有用であった


本日の検屍

2019-03-15 09:50:29 | 日記

70歳男性、昨日の夜10時ぐらいに家族が生存確認。本早朝死亡で発見され、私の出番となった。高血圧、心房細動などがあり、下肢の浮腫なし。頸静脈の怒張なし、胸部の打音が鈍い、などから、致死性不整脈かなと思いながら、とりあえず、後頭下穿刺を行い、透明な髄液を認めた。普段ならこれで終わるところだが、胸の打音が気になり、胸腔穿刺したところ、両側より,血性胸水を認めたため、ご家族に既往症を確認したところ、胸部に大動脈瘤があったとのことで,診断にこぎつけた。やはりルーティンに胸腔穿刺が必要と思われる。昨日も栄養失調で、アルコール中毒の死体で最後に行った腹腔穿刺で腹水を認めた。外見上は腹水が溜まっているように全く見えずぺちゃんこのお腹でも肝硬変の腹水は見つかることが確認できた