虎(黄にゃんこ)と馬と猫

競馬とタイガースと時たまねこのお話

準決勝第二試合 天理- 大工大

2005-01-04 22:28:20 | ラグビー
14:50天理高校(奈良)- 大阪工業大高校(大阪第一)

長崎北高校 20-40 大阪工業大高校
大工大はいつも通りミスが多く、圧倒的なフォワードの体格差も、体の使い方の下手くそさで生かし切れない。下で語る「試合下手」を大阪代表でいながら、いつまでも払拭できないチーム。

天理高校29-14 国学院久我山高校
ラグビーは高校と大学で東西の勢力図がガラッと入れ替わる。有力選手がこぞって東に渡ってしまうためだが、「レベルの高い方は強い相手と常に戦うため、基本的な技術体力と共に試合運びの技術も身に付けるが、レベルの低い方は天性の体格や力だけで勝ち上がれてしまう」という図式。
例えば高校野球でも埼玉などの「打力のチーム」が1回、2回と大差で勝ち上がりながら、少し気の利いたチームには攻撃力を封じ込まれ、ロースコアでの得点パターンの乏しさでコロリと負けることがよくある。具体的なチーム名は埼玉栄とか春日部共栄とか、拓大紅陵とか帝京とか…
久我山は体も強いし、技術も低くないのに、立ち上がりの集中力の差でできたビハインドを最後まで跳ね返せなかった。優勝した年の後は、ずっと同じようなパターンだ。
天理は例年の巧さに体格の向上を丸ごと上乗せしてきた。今年は小気味がいいだけのチームではない。

大工大では啓光、深谷どちらが上がってきても楽しみは少ない。天理の勝利を希望する。フォワードの圧力にある程度耐えれば、試合運びの巧拙で天理の勝ち目は十分。

ベスト8での実力通りなら、啓光、東福岡、天理……やっぱりトンガかな。希望は佐賀。このベスト4が見たかった。

準決勝第一試合 啓光vs深谷

2005-01-04 22:03:20 | ラグビー
やっと準々決勝を見ることができました。
明日は仕事のスケジュール上、休めるので金杯とラグビー観戦です。

13:30 正智深谷高校(埼玉)- 啓光学園高校(大阪第三)

正智深谷高校35-19 佐賀工業高校
佐賀は連続完封で勝ち上がったとはいえ、ラグビーの特性である「攻めまくれば、同時に相手の攻撃時間を削れる」という点を最大限に生かしたチーム。ディフェンスが抜群というわけではない。それでいながら、深谷のトンガ勢クリスチャンとタキタキを意識する余り、ディフェンスを意識しすぎて持ち味を消してしまった。
試合中に「(南半球のトップリーグ)スーパー12が注目している」と解説にあった通り、クリスチャンを完全に封じ込めることは「無理」と考え、3本取られるなら4本、打たれた以上に打ち返す戦略でいくべきだったはず。それができる攻撃力も持っていた。
またキックの使い方もまずかった。わざわざクリスにボールを取らせて走らせてどうするか? 取り返す算段があったのか?
総じて監督の指示のミスだったと思う。
それにしても、途中から出てきた深谷第三のトンガ勢ミフィポセチ(1年生)は脅威。パワーのクリスと違ってすり抜ける走りで、ディフェンスが2通りの対応を迫られるからだ。


啓光学園高校17-12 東福岡高校
個々の体格では圧倒的に東福岡だったが、そんな劣勢に「慣れている」啓光が、例年通り花園に照準を合わせて成長、巧さで凌ぎ切った1戦。
啓光は昨年の決勝の相手大分舞鶴、一昨年、3年前の決勝の相手、この東福岡と立て続けに当たり、苦しい組み合わせを、むしろ成長の糧としているようだ。


東福岡が勝ち上がっていれば抽選の結果がどう変わっていたか分からず、あくまで「タラレバ」だが、対トンガと考えれば東福岡の方が良かったかな…と思わないでもない。攻撃力で対抗できるからだ。
啓光となると、深谷が元旦に当たった大阪朝鮮高級学校のように、体の小ささをどう跳ね返して戦うか、後半にガス欠とならないか、という懸念がある。ただ、対東福岡でも安易なキックを使わず、ボールを簡単に渡さない戦略を取っていたように、啓光には佐賀にはないクレバーさと大阪朝鮮以上のボールキープ力がある。3トライ以内の戦いに活路。
ただ、啓光はラインアウトの不安定さ、キックでの得点力に疑問符と、トータルの不利は否めない。「残念ながら」深谷に分があるか。