夕方お腹が減ったので
何かないかと
台所に捜索に行ったところ
バナナを見つけた
「お～こんなところにバナナがある。ラッキー♪」
と思った
なにがラッキーなのか自分でも良くわからないが
ともかく
そのバナナの房には三本の実がついていた
その一本をいただこうではないか
左手に房を持ち
右手で一本をつかみ
ちぎり取ろうとしたら
その他の二本が取れてしまった
ラッキーが一気にオーマイガー！になってしまったですじゃ
茎の部分が取れてしまったバナナは
封を切ったポテトチップスみたいなもので
これは自分の責任でもって
最後まで面倒をみなくてはならないのではなかろうか？
となんだか変な責任感が芽生えてしまったのです
しかしながら
もう少しで夕食と言うこの時間に
二本を食べてしまうと
母ちゃんに怒られてしまうのではなかろうか？
この年になって小学生のようなことを考えてしまった
我が妻は
バナナを二本食べたからと言って怒るような人ではないのです
そして
自分で稼いだ金で買ったバナナを
自分で食べて何が悪い！
とも思うのだけれど
バナナを二本食べて夕食に突入するというのは
やっぱり
何かが違うのではなかろうか？
一応大人なんだからねえ
そういうわけで
一本を食べて
残りは
そっと袋にもどしたのでした
しかしながら
なんだかまだ腹がおさまらない
冷蔵庫の中を捜索すると
ヨーグルトが出てきた
いやいや
あとすこしで夕食なんですよ
大人なんだから
我慢ということもあってよいのではないでしょうか
と思いつつも
ジキル博士とハイド氏のように
「食っちまえ～食っちまえ～。」と言う声もどこからか聞こえる
行き掛けの駄賃とも言うではないですか
もし
もしもですよ
いまここで
天変地異でもおきてしまったら
食べなかったことを後悔するってこともあるかもしれない
ふ～
腹がおちついたぜ
今ここで読み返してみたら
たかだかバナナとヨーグルトを食べるのに
随分大げさな事を書いたような気がする
