その店はどこにあるのかわからない
たまたま飛び込む人もいれば
探して探して辿り着く人もいる
どちらにしても実はその店に入ることになっていた
今日も一人の客が入って来た
「いらっしゃいユリヤさん。」
「え?どうして私の名を・・・」
「あなたは日本語を探しにロシアからきたのではありませんか?」
「そうですけど・・・」
「それなら、もうあなたは日本語を見つけている。」
気が付くといつのまにか日本語で会話している
「何故?私は日本語が話せるようになったのかしら?」
店主はそれには答えず、こう言った
「この店の事は、誰にも教えてはいけません。良いですね。」
「どうして?教えてはいけないのですか?」
「教えると、あなたは日本語を忘れてしまう。」
「そうですか・・・でも・・・また来ても良いですか?」
「必要があれば・・・来れるかもしれません。お代はお気持ちで。」
客はバッグの中を覗き込み、少し考えて高額紙幣を数枚置いて店を出て行った
店を出ると思いついたように振り向き
写真を撮って
店の場所を確かめるようにあたりを見回し
そして夜の街に消えていった
たまたま飛び込む人もいれば
探して探して辿り着く人もいる
どちらにしても実はその店に入ることになっていた
今日も一人の客が入って来た
「いらっしゃいユリヤさん。」
「え?どうして私の名を・・・」
「あなたは日本語を探しにロシアからきたのではありませんか?」
「そうですけど・・・」
「それなら、もうあなたは日本語を見つけている。」
気が付くといつのまにか日本語で会話している
「何故?私は日本語が話せるようになったのかしら?」
店主はそれには答えず、こう言った
「この店の事は、誰にも教えてはいけません。良いですね。」
「どうして?教えてはいけないのですか?」
「教えると、あなたは日本語を忘れてしまう。」
「そうですか・・・でも・・・また来ても良いですか?」
「必要があれば・・・来れるかもしれません。お代はお気持ちで。」
客はバッグの中を覗き込み、少し考えて高額紙幣を数枚置いて店を出て行った
店を出ると思いついたように振り向き
写真を撮って
店の場所を確かめるようにあたりを見回し
そして夜の街に消えていった