活版印刷紀行

いまはほとんど姿を消した「活版印刷」ゆかりの地をゆっくり探訪したり、印刷がらみの話題を提供します。

筑波宇宙センターを見学

2016-08-04 13:32:50 | 活版印刷のふるさと紀行

 車からロケット広場の50メートルもあるH-Ⅱロケットが視界に飛び込んで来て、実物の迫力に圧倒されるところから見学がはじまるのです。テレビでさんざん見ているくせに現物ははじめて、宇宙服も見慣れているのはテレビの上だけ、実際に目の当たりにすると「なるほど」と、妙に親近感をおぼえました。

 筑波研究学園都市の一画に約53平方メートルとたっぷりの敷地にこの宇宙センターが出来たのが1972年だといいますから、われながらいかに宇宙オンチであることか。

 見どころは「スペースドーム」という展示館。日本の宇宙開発の中枢JAXAの沿革と現在を全部で10のコーナーで見ることができます。個人的には国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟の実物大モデルでした。人工衛星による宇宙利用でどのような未来が人類にもたらされるのか、理系オンチの典型みたいな私にはなかなか理解できませんでしたが、期待するや大です。

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すばらしい南島原市のメッセージ

2016-08-04 01:12:55 | 活版印刷のふるさと紀行

 これはザビエルに遅れること30年、1579年に来日していまの長崎県南島原市口之津港に上陸したアレサンドロ・ヴァリニャーノのブロンズ像です。

 すでに何度かこのブログで紹介していますし、ご存知の方が多いと思いますが、ヴァリニャーノこそ日本にグーテンベルク方式の金属活字を使う活版印刷をもたらした大恩人です。

 彼のふるさとはローマから300キロ離れたキエーティ、450年以上たった今、故郷が生んだ偉人ヴァリニャーノの生家跡が市役所になっていて、その正面に口之津と同じ彼の像が鎮座ましますといいます。つまり、口之津のはレプリカなのです。口之津開港450年にこの像が贈られたことでわかるようにヴァリニャーノを絆にして南島原市とキエーティ市の間に深い友好が重ねられています。

 実は先日、以前から親しくさせてもらっている加津佐の教育委員だった松藤さんに連絡をとったところ即刻、貴重な返信をいただきました。なかでも「平成遣欧使節がみたヨーロッパ」というCDにはすっかり惹きつけられました。伊東マンショや千々石ミゲルら4人の天正遣欧少年使節のあとを追って南島原市が8人の中学生をポルトガル・イタリアに派遣したのです。ローマ法王の謁見を受けるヴァチカンでの貴重なひとときをはじめ、430年前に天正少年使節が辿る「平成使節」の様子に釘付けになりました。

 私自身も2度訪ねたところが多いということを懐かしさもありますが、天正使節も訪ねられなかったキエーティまで旅程に組んであることには感心しました。

 それだけではありません、南島原市は有馬のセミナリヨの再現授業を行ってラテン語でグレゴリオ聖歌を歌うような経験を中学生にさせています。このセミナリヨのあった日野江城や島原・天草の乱のあった原城なども地元ですし、長崎教会群はもちろん長崎もおとなりです。こうした歴史環境を生かした教育は南島原市の発するメッセージ、いきいきとした情報発信として素晴らしいものです。

 なお、口之津のヴァリニヤーノ像は松藤幸利さん撮影のものす。

 

 

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