活版印刷紀行

いまはほとんど姿を消した「活版印刷」ゆかりの地をゆっくり探訪したり、印刷がらみの話題を提供します。

プーシキン美術館展を観て1

2013-06-14 17:16:46 | 活版印刷のふるさと紀行

 結局、3月12日から5月28日まで実に77日間も名古屋にいることになってしまいました。

その割に不勉強な日々を過ごしてしまいましたが、ひとつだけ、愛知県美術館の『プーシキ  

ン美術館展』が観られたのは勉強になりました。実に は出色というかすばらしい内容でし

た。

「フランス絵画300年」とありましたが、プーシキン美術館の世界屈指のフランス絵画のコレ

クションを通じてフランス絵画のすばらしい歩みを<これでもか、これでもか>と見せつけてく

れました。

 プーシキン美術館美術館は創立100年だそうで、16世紀末から20世紀半ばまでフラン

ス絵画だけでも700点以上を所蔵しているというから驚きです。どうして、ロシにアにそんな

にたくさんフランスの名画があるのかと疑問に思いましたが、 18世紀の女帝エカテリーナ   

2世をはじめユスーボフ家、バリャチンスキー家、ゴリ家など裕福な貴族が膨大な費用と蒐

集熱意を注ぎ込んだコレクションがある時期に合体されたと聞きました。

 本展の売り物は印象派時代の1877年、ルノワールの最高傑作「ジャンヌ・サマリーの肖

像」です。学生時代、坂崎担先生の美術概論でモデルの彼女はコメディ・フランセーズの人

気女優だったと聞いたことを思い出しました。あったかーいい絵でした。

 

 

 

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ミリオンセラーと印刷

2013-06-14 10:51:14 | 活版印刷のふるさと紀行

  ただただ、驚いています。

 村上春樹さんの3年ぶりの長編『色彩を持たない田崎つくると、彼の巡礼の年』の

驚異的な刷り部数についてです。初日、店頭に積み上げられた部数が35万部、それが

完売、発売7日目で100万部という大増刷が文芸春秋社で決められています。

 あれから2か月実売数は知る由もありませんが、100万部をゆうに超えたことは

想像に難くありません。

 

 たまたま、主人公のつくるが名古屋出身ということもあって、5月初旬の名古屋の新聞

には連日のように『色彩を持たない多崎つくる…』関連の記事がでていました。

なかには作品に出てくる場所を地図にする目論見があると報じているのもありました。

 ところで簡単にミリオンセラーといってくれますが、100万部の単行本がいったい積み上げ

たらどのくらいのカサになるのか想像がつく方がどれくらいいらっしゃるでしょうか。

それよりもなによりも、私はこのスピード増刷を支えた印刷や製本の舞台裏の話を

ぜひ聞きたいとおもいます。少なくとも活版の平台で印刷し、天日乾燥の工程もあった

アナログ時代では絶対にできなかったワザなのですから。

 

 

 

 

 

 

                           

                          

 

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