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活版印刷紀行

いまはほとんど姿を消した「活版印刷」ゆかりの地をゆっくり探訪したり、印刷がらみの話題を提供します。

リオの思い出

2016-08-06 16:57:14 | 活版印刷のふるさと紀行

 いよいよ、今日、はじまりました。カラフルな開幕イベントをテレビでみながら無事に五輪が開会出来てよかったと思いました。ブラジルの政局不安、経済の混乱、開催都市リオの治安悪化、選手村のトラブル、ロシア選手団の問題などなど心配な出来事があまりにも続いたせいです。

 リオへは一度だけ行きました。印刷関連の国際会議にはコンプリントと世界印刷会議の2つがありましたが、たしか世界印刷会議の会場にリオが選ばれたときです。ロス経由で36時間かかりましたが、治安は今より良かった気がします。

 それでもこんなことがありました。ホテルはビーチ沿いで当時は日本のA建設の経営でなにかと快適でした。ただ、会議場のホテルのトイレで現地の屈強な青年3~4人に取り囲まれて、あわやの思いをしました。たまたま、どやどやと会議のメンバーが数人固まって入って来てくれたので事なきを得ましたが。

 会議の打ち上げのパーティでホステス役のブラジルの女性と組んで踊ることになりました。豊満なで均整の取れたボディ、ちょっと浅黒くて彫りの深い顔、豊かな髪。実に魅力的でした。が、いかにせん、背が高いのです。向き合って踊ると彼女の胸が私の眼鏡をこするのです。なんだか、女性というよりはカモシカと組んで踊っているような気がしたものです。

 それとリオは夜景がきれいでした。小高い丘にキラキラ無数の電飾が光っているのです。「あれは貧民街の裸電球なのです。実はあのちょっと暗い方は高級住宅街でひと筋離れて向かい合っているのです」と説明を受けました。翌日、街を歩くとビル建設が盛んでしたが、足場がみんな木製なのにはおどろきました。テレビで見る限りビーチは変わっていませんが、町並みはすっかり近代的になったようです。(写真はNHKのテレビの画面から)

 

 

 

 

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筑波宇宙センターを見学

2016-08-04 13:32:50 | 活版印刷のふるさと紀行

 車からロケット広場の50メートルもあるH-Ⅱロケットが視界に飛び込んで来て、実物の迫力に圧倒されるところから見学がはじまるのです。テレビでさんざん見ているくせに現物ははじめて、宇宙服も見慣れているのはテレビの上だけ、実際に目の当たりにすると「なるほど」と、妙に親近感をおぼえました。

 筑波研究学園都市の一画に約53平方メートルとたっぷりの敷地にこの宇宙センターが出来たのが1972年だといいますから、われながらいかに宇宙オンチであることか。

 見どころは「スペースドーム」という展示館。日本の宇宙開発の中枢JAXAの沿革と現在を全部で10のコーナーで見ることができます。個人的には国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟の実物大モデルでした。人工衛星による宇宙利用でどのような未来が人類にもたらされるのか、理系オンチの典型みたいな私にはなかなか理解できませんでしたが、期待するや大です。

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すばらしい南島原市のメッセージ

2016-08-04 01:12:55 | 活版印刷のふるさと紀行

 これはザビエルに遅れること30年、1579年に来日していまの長崎県南島原市口之津港に上陸したアレサンドロ・ヴァリニャーノのブロンズ像です。

 すでに何度かこのブログで紹介していますし、ご存知の方が多いと思いますが、ヴァリニャーノこそ日本にグーテンベルク方式の金属活字を使う活版印刷をもたらした大恩人です。

 彼のふるさとはローマから300キロ離れたキエーティ、450年以上たった今、故郷が生んだ偉人ヴァリニャーノの生家跡が市役所になっていて、その正面に口之津と同じ彼の像が鎮座ましますといいます。つまり、口之津のはレプリカなのです。口之津開港450年にこの像が贈られたことでわかるようにヴァリニャーノを絆にして南島原市とキエーティ市の間に深い友好が重ねられています。

 実は先日、以前から親しくさせてもらっている加津佐の教育委員だった松藤さんに連絡をとったところ即刻、貴重な返信をいただきました。なかでも「平成遣欧使節がみたヨーロッパ」というCDにはすっかり惹きつけられました。伊東マンショや千々石ミゲルら4人の天正遣欧少年使節のあとを追って南島原市が8人の中学生をポルトガル・イタリアに派遣したのです。ローマ法王の謁見を受けるヴァチカンでの貴重なひとときをはじめ、430年前に天正少年使節が辿る「平成使節」の様子に釘付けになりました。

 私自身も2度訪ねたところが多いということを懐かしさもありますが、天正使節も訪ねられなかったキエーティまで旅程に組んであることには感心しました。

 それだけではありません、南島原市は有馬のセミナリヨの再現授業を行ってラテン語でグレゴリオ聖歌を歌うような経験を中学生にさせています。このセミナリヨのあった日野江城や島原・天草の乱のあった原城なども地元ですし、長崎教会群はもちろん長崎もおとなりです。こうした歴史環境を生かした教育は南島原市の発するメッセージ、いきいきとした情報発信として素晴らしいものです。

 なお、口之津のヴァリニヤーノ像は松藤幸利さん撮影のものす。

 

 

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文字ハンター 浅葉克己さんと中西 亮さん

2016-08-02 05:26:05 | 活版印刷のふるさと紀行

  あなたは世界に文字がどれくらいあると思いますか。実は私も知りません。『世界の文字とことば』〈河出書房新社)によると、世界にはおよそ5,000から7,000の言語があって、文字の数となるとせいぜい、その100分の1以下で、その歴史はさかのぼること5,000年がいいところとあります。 

 つい、先日,浅葉克己さんの講演会が日本橋のAGCスタジオでありました。浅葉さん自身が文字ハンターの]有名デザイナーで、トンパ文字を使った意欲的な作品に私自身が惹かれておりますし、その日の講演がこれまた、日本で世界の文字に関する大権威、故中西 亮さんと二人で文字を求めて世界を旅をした話と聞けば絶対に聞き漏らすわけにいきません。

 講演はトンパ文字のような絵文字はもちろん、アルファベットのような表音文字、漢字のような表語文字のいろいろについて笑いを誘う軽妙な浅葉節の楽しい2時間でした。中国殷の甲骨文字の現物やインドのデーヴァナーガリーの新聞を聴衆に手にとって見られたのもうれしい試みでした。

 中西さんとは私が「活版印刷紀行」の取材で京都の中西印刷にお邪魔したときに古い印刷物などをまるで魔法つかいのように次々に取り出しては長時間つきあってくださったし、浅葉さんとはGGGでお世話になること何十年ですから、お二人の文字ハンティングの旅に思いをはせることしきりの講演会でもありました。念のため主催はLIXILでした。

 

 

 

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第33回 DNPふれあい音楽会

2016-08-01 18:48:44 | 活版印刷のふるさと紀行

 暑い日でした。でも会場は隅田川の終点、東京湾につながる勝どきトリトンの中にある第一生命ホール。海辺だから良しとするかです。トリトンには気に入った酒房やインテリア・ツールの店があるのでときどき足を向けるのに、第一生命ホールははじめて。2階のフロアからエスカレータでぐるぐる昇らないと行けないとは初めて知りました。ちょっと、おっくう。

 しかし、音響効果もいいし、観客席のレイアウトもゆとりがあって、さすが音楽専用のことだけはあると感心。33回の本日満席。2月に紀尾井ホールであった第32回はヴェルディの歌劇でしたが、今回は第1部が混声合唱で「鷗」、「河口」スメタナの「モルダウ」など水辺につながるもの。美しく、すずしげな合唱に好印象をもちました。第2部は本日のメイン、アントニン・ドヴォルザークの交響曲第8番ト長調作品88でありました。

 入口で手渡されたプログラムの表紙がチェコ、プラハのカレル橋のカラー写真でした。スメタナもドヴォルザークもここチェコがふるさと、それにモルダウ川とくればいかにもらしい選択。余分なことですがカレル橋とくれば私にも思い出があります。長さ500メートルのこの橋をイエスだ、ザビエルだと聖人像を見上げながら2往復もし、最後は立ち止まって川面を泳ぐ白鳥に見入っていた日のことを。

 それはちょうどDNPフィルハーモニックの揺籃期だったと思います。まだ、まるで高校の部活の演奏のようで必ずしも大拍手とはいきませんでした。あれから幾星霜、それが、今日のような大編成ですばらしい音のハーモニー。合唱団にもこころ打たれました。それとアンコールにこたえたテレビ「真田丸」のテーマ曲も予想外で聴衆は大喜びでした。

 いつもご案内くださるチェロ奏者の高橋 正さんに感謝、そろそろご定年かと思いますが、社業でかくかくたる成果をあげながら、片や企業フィルでの長年のご活躍、頭がさがります。

ところでモルダウ川は今は「ヴルダヴァ川」と呼ぶことになっているそうです。

 

 

 

 

 

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タクシーでプレゼントとは

2016-07-11 18:24:24 | 活版印刷のふるさと紀行

 

2ヵ月ほどブログに穴を空けてしまいました。足を痛めて病院通い、杖ツキ男の情けない状況です。

そうはいっても昨日も参院選挙に行ってきました。そこでめずらしい体験を披露しましょう。

帰りのタクシーを停めたらドアのガラス越しに緑のかわいいノレン。オヤッと思いながら乗り込むと、そのノレンにはわれわれにとってはおなじみのお茶の名前が入っておりました。

「ちょっとびつくりしたよ」と運転手さんに声をかけると、「わがN交通とお茶屋さんとのコラボです、期間限定の」ということでした。驚いたことに、信号でとまったときに、助手席をモゾモゾ。そして、500mlのお茶の小瓶と布地の袋入りスリッパ、かわいいウチワの3点セットを手渡してくれました。

 タクシーに乗ってプレゼントをもらったのは初体験、悪くはない販促PRと感心もしたし、ちょっぴり得をした気分でした。

 

 

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「会津葵」のパッケージ・デザインに見る

2016-04-10 16:44:49 | 活版印刷のふるさと紀行

 

  時間があったので日本橋のデパートで全国から出品されている味百選的な即売会をゆっくり見て回りました。酒や菓子、乾物など、いわゆる名産,逸品ぞろいで見るだけでも楽しい催事です。

 会場を一巡しての印象はといえば、並んでいる産品のパッケージやラベル、あるいは包装紙などのデザインが一様に「いいもの」だったことでした。出品店それぞれが地方の老舗ということもあるのでしょうが、落ち着いた感じでいかにも“らしさ”を湛えているようで好印象が持てました。

 上の写真ではわかりにくいかも知れませんが、とくに私がこれはいいと思ったのは、福島県会津若松市の『会津葵』というお菓子屋さんのデザインでした。写真のバックの「葵」のマークがが半分見えるのが手さげ紙バックです。これが片面で、もう片面は蔵造りで上菓子司 会津葵 二字屋治郎左衛門 と肉太文字が染め抜かれた暖簾がさがっている店舗の正面写真でした。

 手提げの手前に写っているのは「唐人凧」をメインにあしらった蕎麦ぼーろの個装袋のデザイン。たしか対馬だったか、壹岐だったかに伝わる“べろくんだし”とよばれる凧のイラストに「会津の南蛮文化はキリシタン大名蒲生氏郷、また、会津の薬用人参貿易を一手に引受けていた長崎の豪商足立仁十郎によってもたらされました…」に始まる蕎麦ぼーろの由来コピーがやわらかい描き文字で書かれています。思わず手に取りたくなるった巧みな訴えぶりです。

 たまたま、手提げと蕎麦ぼーろの個装袋を取り上げましたが、同じコーナーのほかのお菓子のパッケージもデザインイメージが統一されていて親しみやすく高級感があります。思わず「どなたか専属デザイナーがおられるのですか」と訊ねた私に返ってきたことばは「いいえ、全部、ウチでやっております」とのこと。マサカのすばらしいトータル感です。求めてきた蕎麦ぼーろは会津産の玄蕎麦と琉球産の黒砂糖で仕上げたという昔懐かしく、ちょっぴり南蛮風で美味でした。

 とうとう見て回るだけでは終わらずにデザインでもひかれた伊勢の削り節や香川の和三盆、宮崎の焼酎などを求め、最後にお食事処で大垣のひつまぶしを食して帰ってきた次第です。 なんとなく最近、食品包装やラベル印刷が元気のいいのも納得できました。

 

 

 

 

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ついでの花見ばかり

2016-04-10 13:21:49 | 活版印刷のふるさと紀行

 中国や台湾からの花見客が多いというせいもあるのでしょうか今年ほど「お花見」の話題が多い年はなかったように思います。以前は西片のわが家の自慢は浴室から借景で他人様のお屋敷の桜が楽しめたことですが、いつの間にか伐採の憂き目にあってしまいました。

 「ついでの花見」なんていう表現が通用するかどうかは知りませんが、今年の春はもっぱら私はそれで済ませました。まず、お彼岸の墓参りで行った王子の飛鳥山は期待したものの早過ぎ、駅周辺の音無川のあたりもまだ、つぼみのピンクだけでした。

 四月に入って新宿御苑の近くのレストランで出版パーティがあった日に、わざわざ、三宅坂、靖国神社、千鳥ヶ淵とまわり道して会場へ向かいました。どこも満開、人、人でした。例の宮内庁の開放で、乾門のあたりも人の波でした。到着した御苑周辺もお子様連れやカップルの花見客でいっぱいでした。

 我が家の近くでは最高が共同印刷から茗荷谷に抜ける播磨坂の桜並木、ここはスーパーに行く順路でもあるので咲き具合は家庭内情報で毎日、更新できる利点がありました。今年は行けませんでしたが、六義園、小石川植物園、後楽園、東大界隈、いずれも幸せなことに、散歩がてら桜が楽しめる距離にあります。

 さて、今年のついでの花見の極上は門前仲町の黒船橋のたもと、深川不動おまいりのついででした。これはもう風と雨を潜り抜けた後の残りの桜でしたが、まだ、船からの花見客もいて、混んでいない分、風情がありました。本当のことをいいますと、この日、近くで食べたアナゴ丼の旨さが「極上」にむすびつけたのかもしれません。いつまでたっても花より団子です。かくしてもうほとんど、葉桜になってしまいました。



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傍島 利浩さんのiPhone写真展で

2016-03-20 17:47:43 | 活版印刷のふるさと紀行

 三連休の初日、六本木で傍島利浩さんの「iSnap4s+6」というiphone写真展をみてきました。以前からお名前も建築写真家としてのお仕事ぶりも多少、存じてはおりましたが、初対面、名刺交換からスタート。

 四面の展示壁面に全部で200を超える作品がA3大でピンナップされていました。よくある額装された作品がたっぷりした壁面に飾られている写真展とは勝手が違うところが気に入りました。作品ごとのキャプションもありませんし、観客がめいめい傍島さんがどういう意図でこの被写体を切り取ったのか自分の感性を試されるようで一点、一点をゆっくり見させていただきました。

 展示が題材というか、撮影分野別になっているわけではありませんし、わざと無差別にピンナップされているところも気に入りました。あえて作者にうかがったわけではありませんが、「私が自由自在にアイフォンで切り取った世界をあなたが自由にうけとめて、自由に解釈してくだされば結構」というのではないでしょうか。

 




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水ぬるむ季節とはいえ寒そう

2016-03-18 16:38:36 | 活版印刷のふるさと紀行

  もう、これで春になったかと思うとまた小雪の降り出すような行ったり、来りの天候の日を重ねていましたが、3月も半ば過ぎてどうやらだいぶ春めいてきたようです。

 この東京の3月の曖昧な陽気もいかにも不安定で、落ち着けませんが仕事が進まない理由にできるので案外悪くない気がしないでもありません。母校の大学入試の結果発表を気にしてつい、週刊誌を何冊か買い求めてしまう季節でもあります。

 今日は温かさにつられて、ウオーターフロントを歩いてみました。たしかに桜のつぼみは膨らんできておりましたし、ゆりかもめの数もふえていました。

 驚いたのは、多少、水もぬるんできたかもしれませんが、運河で潜水して水底の土質検査作業をしている作業船に出くわしたことです。しばらく、足を止めて作業ぶりを見ておりました。船にあがってきた潜水作業員はいかにも寒そうでした。





 

 

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