「大和路紀行②」 domani11
愁いも微笑みも込め柔和な眼差し魅せる 興福寺阿修羅像
東大寺人混みの中 けたたましき中国語の声声響く
七五三晴れ着の娘 外人らポーズ頼み撮る春日の社
元興寺は地味な寺なり仏法僧 仏の教え切に説く寺
雲切れて興福寺なる五重塔その相輪に満月煌々と
茶室と椅子のダイニング 和と洋の閑雅な屋敷が直哉旧居
(京都)
東福寺 押すな押すなの混み様も観れば納得紅葉の贅
紅葉も美しけれど圧巻は三門の威容 京東福寺
「大和路紀行②」 domani11
愁いも微笑みも込め柔和な眼差し魅せる 興福寺阿修羅像
東大寺人混みの中 けたたましき中国語の声声響く
七五三晴れ着の娘 外人らポーズ頼み撮る春日の社
元興寺は地味な寺なり仏法僧 仏の教え切に説く寺
雲切れて興福寺なる五重塔その相輪に満月煌々と
茶室と椅子のダイニング 和と洋の閑雅な屋敷が直哉旧居
(京都)
東福寺 押すな押すなの混み様も観れば納得紅葉の贅
紅葉も美しけれど圧巻は三門の威容 京東福寺
「大和路紀行①」 domani11
二塔揃い見映えよきものを 白き布くるまれし薬師寺東塔
朱明るき薬師寺伽藍 色褪せて歳月そのまま唐招提寺
一山を伽藍になして清浄の大和長谷寺 上り坂下り坂
通りすがり試食にくれし草餅の甘さが残る 長谷寺門前
本殿の内より見れば紅葉の構図が決まる談山神社
霧かかり山重なりてまほろばの飛鳥に下るバスは唸りつつ
恨み買い土剥がされし石舞台 威の果てもまた威を示すかな
観音の大きな仏 その白さ記憶に残る岡寺本尊
甘樫の丘に登れば可愛らし 耳成畝傍の大和二山
ぬるぬると肌をすべらす温泉湯 橿原ロイヤル連泊の夜
「黒檀フルート」 domani11
黒檀は吹くのに力 それゆえに元気な時吹くと奏者言う
持ち替えのフルート二つ 切れの銀優しき黒檀 木は包み込む
黒檀のフルートの音の柔らかき 田園幻想 風わたりゆく
「復唱」 domani11
ゆうぐれのもり
ユウグレノモリ
つぎつぎとなきだすヒグラシ
ツギツギトナキダスヒグラシ
・・・・・
「悠ちゃん、詩を読んであげよう」と
1行読んで間を置いたら
すかさず復唱してきた
おしまいの2行
・・・・・
ほしがひとつ
ホシガヒトツ
きらきらとひかっていた
キラキラトヒカッテイタ
まで全52行、ついてきた(※)
最初間を置いたら自然に
復唱が始まった
感情を込めて読んだところは
悠ちゃんも感情を入れる
子供って素晴らしい
※この詩は福岡県柳川市教育委員会の平成27年度「白秋献詩」最高賞(文部科学大臣賞)に選ばれた
斎藤悠一郎君(小1)の「川」。
現在過去未来という時の流れと空間の広がりで立体的に構成された魅力的な作品。小1だから驚く。
なお、白秋献詩には全国の小中高一般合計8千を超える応募があったという。
「孫に会いに」 domani11
玄関で
ジイジガカッテクレタクツ
ユウチャン、ダイスキ
ヒカルカラスキ
エナメルが陽に当たって光るんだね
スーパーに行けば
ジイジ、ハナレナイデ
マヨイゴニナルヨ
だって、大人に何ということを
帰宅時の車の中で
ジイジ、ベルクスマデ
クルマデツレテイッテクレテ
アリガトウ
そのタイミングの良さ
夕食後
ジイジトオフロ、ハイル
セッカク
アイニキテ
クレタンダモノ
せっかくの使い方どこで覚えたのやら
わざと言ってみる
じいじがパパになっていいかな?
イヤダヨ
ジイジハジイジ、パパハパパ
おお、3歳の児に言われてしまった
「ナンデ?」 domani11
悠ちゃんには
何でも疑問
ナンデ?ナンデ?
連発しまくり
答えられなときは
なんでかな?と言うほかなし
悠ちゃんは
「かっこいい」にこだわり
ユウチャンノクツ、カッコイイデショウ
ほかを褒めるのも忘れない気配り
ジイジノクツモ、カッコイイネ
悠ちゃんは
買い物先に興味深々
コレ、ニシマツヤデカッタノ
ベルクスデカッタカキ、オイシカッタ
ジイジ、コレ、ドコデカッタノ?
「海辺」 domani11
海辺のホテル
砂浜を駆け上がる白波
退く波
深まる夕闇
あんこうの唐揚げと
黒い石組みの室内展望風呂
小さな灯台は光を投げず
波に打たれるのみ
月は雲の中
仄かな月影に
ひっそりと立つ灯台