うたノオト

過去、現在、未来、うたとともに

ポルカ

2007-10-29 00:31:20 | 

「ポルカ」     domani11


しらじらと
雲かがやき
静かに流れる

陽は射し
また翳る

柿の葉が
散る

スメタナのポルカ
ピアノの響き
軽やかに踊る

柿の葉がまた
散る





 


武郎辞世

2007-10-24 23:55:46 | 短歌・俳句

「武郎辞世」         domani11 


「身焼くべき」

筆のはこびよ

見てならぬ

情のうねりに

鳥肌の立つ


※10月21日(日)快晴の秋の午後、成田山書道美術館
「近代文学の至宝」展で著名作家たちの肉筆原稿を見てⅢ





 


眩暈交差点

2007-10-15 00:00:48 | 

「眩暈交差点」     domani11


待ち人の
ビル街の
その頭上
うろこ雲
静かに流れる

ビル先端は舳先
しぶき上げ進み出す
我は潮風の船客
うろこ波の大海原よ

信号が変わる
ひと渡り我も渡る
うろこ雲、流れず
ビル、静物に戻る


序詩「かぜのうた」

2007-10-13 23:38:28 | 

序詩「かぜのうた」           ブログ再開に寄せて domani11


かぜがふくとき
みがかるくなる
まいあがり
かぜにのる

ふきぬけるかぜが
かなしみもよろこびも
ふあんもよくぼうも
ことごとくはがしていく

たかみからは
よくよく
みえてくる

みよ
ちにうずくまるおのがみを
なやみわずらうおのがみを
いまにしてわれはだれととう

かぜがやむとき
だれと
とうこともあるまい
はたして
それで

いのちあるかぎり
かぜよ
ふけ

かぜよ
かぜよ






 






 


 

 

 


忙中閑あり

2007-10-13 23:27:10 | 皆様に

「忙中閑あり」

ブログを久しぶりに再開しました。せわしい日々の中で、いや、だからこそささやかな異空間をもつことが大切な気がしました。ただ、さしあたっては手を広げずに「うた」に関する分野に絞っての出直しです。これまた、いつまで続けられるかどうか。

はたして誰が、何人の方が読みに来てくださるかは分かりません。しかし、私の意図が自分のメモ用の「うたノオト」であっても、少なくともひとの目に触れるかもしれないと思って書くことはうたづくりに少しばかり緊張感を与えてくれます。アクセスいただくほとんどの方が偶然にこのブログに立ち寄られたことと思いますが、緊張感の源として皆様に感謝申し上げます。