馬屋記ーヤギとクリの詩育日誌

青いイルカの夢㉜眼のクジラ

忘れてしまわないために
わかれた船のあとを
追いかけて
クジラが立つ
眼がしら
あつくなって嘆いている
空に
高さがある
青めいた水晶体はきれいに
想いを
潤ませる
と横なぐりに思っていたが
じつは
雲がとても痒くて痒くて
眼もとに
うす笑いを
置きざりにしてきた
とクジラが言う
笑ってしまわないために
とにかく
目じりだけ
わかれたひとのあとを
追いかけて
いつも
半眼ゆるめ
クジラを泳がせている
ほんとは
泣いてしまわないために


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