時雨ということばよく知ってる閑谷のイルカのたましいははかない強い雨あしで線香が燃えているようにみえる潜水艦の窓から悲しみで宇宙があふれてきたやあ、久しぶり。子供のころの友だちが研修所アトリエで江戸の花崗岩を彫っている石工、と呼んでくれ。それにしてもしみじみと、雨。ひとつひとつに耳をすますかたちに神経の色をつける桧の木をライトアップする町の過去から今日の背なかに時雨が降ってくる