2004.10.10
Syrup16g 日比谷公園野外大音楽堂 "遅死10.10"
早いものであれから3年経った。
自分にとっては一番最近の大きな節目の日である。
進路未定のまま大学を出て、逃げ道のようにすがった公務員試験に失敗し、彼女にも別れを告げられ、
何も残らなくなった絶望を抱えて、
というより何事にも本気になれない怠惰な自分をどうにかすることはできないのかという絶望の方が近い。
そんなものを抱えてこじ開けた次への扉。
野音の入り口からちょっとした坂を登って光とともにステージが開けてくる光景は
そんな想いと重なって思い出される。
この日のライブで大きな感銘を受けて以来自分にとってシロップはなくてはならないものになっていくわけだが、
シロップを聴きながら悩んで悩んで自分と向き合って、
そこから生まれる、「どうにかしてやろう」、「この不安を打ち消すには前に進むしかないんだ」という思いはものすごい力を自分にくれた。
ザッツ・ネガティブパワー
自分ってこんなに何かに向かってまっすぐ進めるんだな。
自分にこんな強い意志を持っているのだな。
それは2度目の公務員受験をやりぬく中での新たな発見だった。
今はそんな自分はちょっと鳴りをひそめてるけど。
それでもこの3年という月日は自分にとってどういう意義があったんだろうか
25歳最後の日に野音に向かったあの時の自分と29歳になろうとしている今の自分は何か変わっただろうか
そんな思いに駆られてこうして振り返っている。
遮二無二突っ走って、それでも思うようにはいかなくて
前に進めば新たな希望とともにそれ以上の絶望もやってくる。
結局公務員試験に合格することはできなかったし、
働くことはもちろん決して楽ではないし、
自分で努力もしなくてはというか誰にも強制されないけどやはり個人的な努力もするべきだと思うのに何もできないまま日が流れたり。
何かをやろうとするほど何もしたくない自分の方が強くなる。
でも、
そんなものかもしれないな。
その中で明日を自分で拾い続けていくしかないんだろうな。
その過程でこれまで悩んできた日々が羅針盤になってくれる時もあるのだろう。
そんなたくさん悩むことができた20代でよかったのかもしれない。
いや、まだまだ20代だけど。。
面倒くさいことは大ありだけどこの道でよかったかな。
あの日野音へ行ったからこその今。
そんな時間をくれたシロップには感謝しきれない。
まだまだ聴き続けてますからね。
ところで、シロップの活動に視点を移すとこの3年間シロップにというか五十嵐にというかキークルーとかくまさんなのかよく分からないけど振り回されっぱなしだったわけですよ。我々ファンは。
明確な意思表示をしたのはこの野音が最後なわけで。
「解散するわけじゃないし、これからもやりたいようにやっていく」みたいな。
それ以後は今後の活動的なことには一切触れぬままライブを重ねて
ベストが出て、デカダンスとかUP TO THE WORLD "FINAL"とかのライブタイトルに
煽られ続け薄氷を踏むような思いを続けて早3年ですよ。
次はNHKホール初進出。
野音よりデカい過去最大キャパ。
そんでもってタイトルは"END ROLL"
うーん…
ま、行きますけどね。
VINTAGEでの先行は今週中です。