ある早春の午後、魔王が巨大な地響きと共に人間界に降り立った。
以下は新聞にも載っていたタイの水掛祭(ソンクラーン)の由来譚である。中国雲南省タイ族の方から聞いた話、と注釈が出ていた。(私なりの要約・脚色)
あらゆるものを破壊し、生命を奪い、一面を廃墟にしてしまう魔王の力は強大で、人々はなすすべなく逃げ惑うしかなかった。かろうじて生き延びた人々の間にも、苦悩と絶望が広がる。
さて、魔王を亡きものにするにはどうしたらよいのだろう。
彼の体は不死身で、水に溺れず火に焼けず、あらゆる武器もはねつける’変幻自在’だ。かつて魔王にさらわれてむりやり妻にされた7人の女性たちが、日夜秘策を練り相談をした。
ついに7番目の妻が魔王の秘密を探り当てる。彼自身の髪の毛でその首を締めれば死ぬかもしれない。7番目の妻は自分が犠牲になろうと思った。そうすれば他の万人が救われるのだ。
彼女は魔王を酒に酔いつぶれさせ、ついにそれを実行した。・・首はゴロリと地上に落ちた。
しかし首はたちまち火を吐き、流れる血は炎となって燃えさかる。そこへ駆けつけた6人の妻たちは・・。1番目の妻が炎の首を胸に抱きかかえた、するといったん火は収まった。が、下へ置くと火は又燃え盛る。
7人は一年交代で首を抱くことに決めた。一年後次に渡す時、妻の体に付いた魔王の血を洗い流すために、人々は彼女に向かって水をかけた。
7人目が抱き終わった時、首は完全に死に絶え、もう二度と火も吐かず血も流れなかった。
人類の滅亡を命がけで救った7人の、勇気ある行動を永遠に忘れぬために、人々は毎年タイ暦の正月(4月)に水を掛け合うことにした、というのである。それがソンクラーンらしい。
人類の科学の粋を集めて作られた銀色の殿堂が、たちまち地球を攻撃する魔物に変化(へんげ)し、我々に襲いかかっている。TVに映し出されるあのユラメク4つの塔は・・変幻しながら歩きまわる魔王の4つ首だろうか・・。
(※以上は本日の青萄写真俳句の方から転載/メタファとしての’魔王の首’は事故原発として捉えてください)
変幻の首持ち歩く花浄土 青萄

何の鳥でしょうか、アカシデの木に止って↑ひよどりですかねぇ。
ソンクラン浄めにかける春の水 青萄
(ソンクランきよめにかけるはるのみず)

先日白いアセビをエントリーしましたが↑このたびはピンクを見つけましたので (^▽^)エヘ
今の事態に置き換えて例えたいような
お話でした。ただ、大きく異なるのは
今回の事態には災害を招いた自然の魔
王と、その後発生した人間の手による
魔王とあることですね。
人が造って人が制御できない原発のようです。
津波が大きすぎたから仕方がないとは言われたくないです。
私は原発のことを殆ど知らなかったから、最終的な安全装置はあるのかと思っていました。
例えば、廃炉を前提をした封じ込めのようなものを想像していました。
実際に事故が起こってから、対処方法を考え、器機を作り対処するとは、考えも及ばなかったです。
まさに、泥縄の連続で、ただビックリしています。
首を原発と思うと、リアリティが迫ってきますね!
この首は、どれほど水をかけても容易には死なない。何年かかるか、何十年かかるか。。
しかもその掛けた水は漏れなく放射能のおまけつき・・・
水掛祭から原発への発想、凄いです!(☆47,24)
この物語の場合、七年で終わったからよいですが、原発は七年かけても止まらないから大魔王です。
物語を理解した上で…、時事に即したよい句だと思います。
昨日から地震が多いですね。しかも大きいです。
判り易い説明有り難う御座います。
本を読むのが嫌いな私には助かります。
この祭り、TVで観たような記憶が(また放送されないかな♪)
空見さんの句も、鬼気迫るものでありますね。
昨日から絶え間なく揺れてます。
また三半規管がおかしくなるのが怖い!
東電のトップさん。
隠れてないで這ってでも国民に姿を見せる時だと思うのですが?
地震酔いからレベルを上げて’地震ノイローゼ’です・・(((((^_^;
今後も大きな余震(M8)とか来るのでしょうか・・うぅ~寝られない(泣)
レベル7ですね、やっぱり。原発の現場で作業されている方々、自衛隊や海上保安庁の海猿の方々、皆さんに感謝です。
あまりブログにお伺いできなくて申し訳ないです、ただいま連続余震に打ちのめされております(+w+)グシュ
「原発の安全神話」は砂上の楼閣だったと・・。
国民の我欲のために、なんてウソですよ。あの手この手で電気を売りつけておいて、大企業の利益追求の結果です。