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美しい母と娘に、何があったのか

2007-12-10 22:19:48 | Weblog
  
(龍王峡)


童話の中に出てくる、意地悪な継母(ママハハ)は、本当は実母で、あまりにもエグイ
ので、継母の設定にしたという説があります。

ということは、日本の民話でも、そういう仮説が成り立つのでしょうか。

若い頃アルバイトしていた会社に、美人で頭が良くて、優しそうな先輩がおりました。
いえ、優しそうな。。。ではなく、本当に優しい女性でした。

ある日、更衣室で、その先輩がポツリと言ったのです。確か、とてもよく似合っていた、
おニューのまぶしいほど白いブラウスを、褒めた時ではなかったでしょうか。

「母が、私が新しい洋服を試着して、鏡で見ているとね、ヤキモチを焼くのよ」と。

先輩は、誰が見ても惚れ惚れするほどに美しかったし、娘が美しければ母親たるもの、
鼻高々で嬉しいのではないだろうか、という固定観念を持っていた私は、驚愕しました。

え?どうしてお母さんがヤキモチなんか?と、つい、私は聞き返してしまいました。

先輩は、ハッ!としたように、それきり口をつぐみましたが、私にはその疑問が、いつ
までも消えずに残っていました。

それから長い時が流れ、私は、とある日、二人の小さい子供たちを連れて、その先輩
の家に遊びに行ったことがあります。先輩は転職して、すでに別の職場におりましたが、
とても気持ちよく私たちを迎えてくれました。

美人4姉妹です。お姉さんは既に嫁いでいて、妹さんたちも、近く結婚するような話で
した。その時はたまたま、明るく活発で、可愛い一番下の妹さんがおりました。

お母さんという人は、おとなしめの普通の人のような感じでしたけれど。特に、昔はさ
ぞかし、とも思えませんでした。いえ、夢二の絵のような、そんな風情、面影はありま
したが。

この母が、美しい娘を、それほどまでに羨むのか・・・と、内心思いました。

「鏡よ鏡よ鏡さん、世界で一番美しいのはだ~れ?」って?

先輩には、私がお母さんの面倒をみなければいけない、という思いが強いらしく、結婚
ということには、なかなか気持ちが向かない様子でした。

彼女に一目ぼれする男性は多かったですが、彼女の心の中にある、何か固い得体の
知れない、融通の利かない意固地なものに気付くと、気持ちが冷めて、離れていって
しまうようでした。

現に、彼女のことが好きだったという男性に、そんな話を聞いたこともありました。


それはおそらく、お母さんとの幼い時からの”確執”、にあるのではないか、と私は思
いました。彼女の心を凍えさせ、頑なにさせているのが何なのか、知り得ない事です
が。。。

かつては、かぐや姫のように光り輝いていた先輩も、すでに30代半ばを過ぎ。あいか
わらず美人とはいえ、やはり年齢による疲れが、その貌や身体全体に出ていました。

このひとは、いつか、本当の意味で幸せになれるのだろうか、と、私は無惨な気がしま
した。

別な時、彼女はこうも言っていたのです。母は、私を、同じベースの女として見て、
ヤキモチを焼くのだ、と。その時先輩は、悲しいような、憤っているような眼をしてい
ました。

今なら、私は言えます。お母さんを、どうぞ許してあげてください。許して、仲直りし
て、ガチガチに固まった自分の心を融かして、本来の優しい先輩に戻ってください。
どうかこの先、そしてその先からは、きっときっと幸せになってほしいのです、と。


(プライバシー保全のため、状況や年齢設定は若干変えて書いています。どうぞご容赦を)


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コメント (12)    この記事についてブログを書く
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12 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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ふ~ん、いろいろあるんだな・・・ (まさちゃん)
2007-12-11 00:48:19
よく分らないけど、人間って綺麗過ぎると、平凡な我々(トーコさんはちがうかも・・・)には分らない気持ちってあるんかな~

いろんな親子の関係があるよね
優しい素敵な先輩にお幸せでいてくれると、いいよね、トーコさん

写真、どっちもキレイだけど、左の写真、すご~いとってもいいわ
感激感激
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龍王峡 (山小屋)
2007-12-11 06:25:05
龍王峡、もう紅葉も終わりのようですね。
昔、冬に行ったらガチガチに凍り付いていました。

「きれいな女性は心が冷たい」そうです。
本当かどうか知りません。
山で会う女性はみんな心が温かいです。
ということは・・・・ということかな?

人間は外見ではありません。
豊かな心を持っていればきれいに輝いて見えます。
トーコさんもきっと光り輝いているのでしょうね。
返信する
平等と不公平 (一味)
2007-12-11 07:38:08
美人四人姉妹ですか。

お母さんは、次女の先輩さんが
どこか自分に、性格と容姿が一番似ていたので?
可愛さ余って憎さ百倍ですかな?

親の事が・・・嫁がない事は
それだけ、ほかの姉妹より
心優しい女性ですね。

と私は思います。

世の中色んな親子関係が有りますね。
返信する
娘を持つ母より (nunkiki)
2007-12-11 09:44:36
実は、子供を産む前「娘に嫉妬」心を抱くのでは?と心配でした。
子供、好きじゃなかったので
しかし、今まで一度もそんな感情を持たなくて済んでます
あからさまに、娘につらく当たる母親もいますが、息子に対して・・・の父親を知っています。
父親の方が多いような・・・(知る限り)

親子って、何なのでしょうねぇ、難しい。
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ほほ~っ! (drkoontz)
2007-12-11 11:06:25
龍王狭
美しい写真ですね。
水の色、黄葉の色が、実に美しいですね。

男性は、女性への独占欲が強いとも聞きますが、
実際には女性も同様なのでしょうね。
しかも、加えて対抗心も強いということでしょうか。
男には見えないものが、あるのかもしれません。
--------------------------
何か固い得体の知れない、
融通の利かない意固地なもの
--------------------------
この表現には、いささか驚きました。
トーコさんは、きっと読書家なのでしょう。
なんとなく理解できるような気がします。
返信する
まさちゃんへ (トーコ)
2007-12-11 20:55:03
一番乗り~!のコメント、ありがとうございます

けっこういろんな、母娘のパターンはありますよ。

母親の、何気なく放った言葉に、傷ついている子どもは多いんですよ。言わないだけでね。

こういう、暗めのお話、止めようかと思ったのですけれど、やはり書いてしまいました。気分を悪くされた方も、多いかもしれませんね。今後、気をつけますね。

流石まさちゃん!!写真を褒めてくれて、ありがたい!!

先週の土曜日に行った、(私の裏山?)「龍王峡」です(笑)

今日は、ありがとうございました。感謝感謝
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山小屋さんこそ! (トーコ)
2007-12-11 21:06:18
今日も、ありがとうございます

山に登る人に、悪い人はいない。。。ような気がします。

ふふ。下界では、どうか知りませんけれど(笑)

流石、山小屋さん。(私の裏山?)龍王峡にも

私の場合、お天気が良ければ、よく歩きに行っています。

豊かな心をお持ちの山小屋さん、素敵なコメント、ありがとうございました
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一味さんへ (トーコ)
2007-12-11 21:16:16
いつも、ありがとうございます

先輩は、すごくお母さんのことを、思っていましたよ。愛憎半ばするのでしょうか?

お母さんは、少し引っ込み思案な感じがしましたから、もっと外交的になれば、視野が広がったのかもしれませんね。

ホントに、世間に同じ親子なんて、いないのでしょうね。

一味さん、今日も温かい心のコメント、ありがとうございました
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nunkikiさんへ (トーコ)
2007-12-11 21:33:35
いつも、ありがとうございます

nunkikiさんの「白雪姫」ブログ記事と、被るでしょ(笑)

まるで、桐野夏生の世界ですよ。

私の母も子どもが嫌い。私も、慣れないせいか、子どもは苦手でした。

子どもを、わざわざ好きそうに見せる女性もいますね(あ、それはヒガミかぁ~。ははは)なんてね
”心優しい女性”に見えるからでしょうか?(あ、これも失言でしたっ!)

それは、どうでもいいんですが、父と息子も、やはりライバルだったりするのでしょうか?ありえますね。

MALIBUでイケメンを観たnunkikiさん、お幸せそうで~、何よりでした。嬉しいコメント、ありがとうございました

返信する
drkoontzさんへ (トーコ)
2007-12-11 21:47:07
おかえりなさい~~、です
お時間のない中、ありがとうございます

え?写真、キレイですか?むふふふ

そういえば、以前にも「森山直太朗」君の描写で、今日のように褒めていただきましたね。(え、褒めてはいないって?)

drkoontzさんこそ、読書家ですわ。HNは「ドクター・クーンツ」ですもの。

ご旅行の写真、後でゆっくり見せていただきますね。

今日は、帰国第一声を聞かせていただいて、ありがとうございました
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