MY LIFE AS A FOOTBALL

ないかな ないよな きっとね いないよな
会ったら言えるかな まぶた閉じて浮かべているよ

少年時代 16

2015年04月07日 | 少年時代

タッペイちゃんの忘れ物

タッペイも4年生になる。 そりゃそーだ

3年生の時は、MOK (もっとも怒られた小僧大賞)を、ほぼ手中に収めていたものの、
進境著しいアサカワ兄弟によって、直前で持って行かれたタッペイ。 う~ん 残念

ちなみに、アサカワ兄弟の追い上げは凄まじく、
さすがのタッペイも、追いつかれたと思う間もなく追い抜いていった兄弟を見送るしかなかった。
アサカワ兄弟が凄いのは、2人チカラを合わせてではなく、
それそれ単独でタッペイをぶっちぎったことだ^^

さて日曜日
南ブロック大会の試合。

われらがU-11、Bチーム、8人制2試合しかないのに18名の陣容を誇る(うち、女子2名)
オリンピックの開会式、人数で圧倒するアメリカか中国のようだ。
アメリカや中国は獲得するメダルの数も多いが・・・・・・私たちはそんなことは気にしない。

初戦はヤマシロ 強豪校。
この時代に1,000人を超す児童を持つマンモス校だ。
分母がデカい。 中国に匹敵する。 しかも中国より強い^^ (中国、相変わらずフッボル弱いじゃん)

練習グラウンドに現れたヤマシロを、18名中10名ほどが目を輝かせて見ている。

「ファンか? おまえらヤマシロのファンクラブ会員か?」

と、一喝すると へへへぇ~みたいな照れ笑いを浮かべている。
試合する前から負けている^^ 

4年生チーム(5年生ふたり、今日は不在なのだ)、まだキーパーを決めていない。
4人ほどで持ち回りなのだが、もっとも不向きなタッペイが1番熱心ときている。
まともにキャッチしたためしなんかないくせに・・・

ただタッペイはキッパリと男らしい。

  「トレセン、行ってみるか?」 

  「うん!」

キッパリうなずく。
調子がいいと、うんうんと2回キッパリうなずく^^
トレセンて、ナショナル・トレーニングセンターの略って知ってるかぁ
リフティング、たぶん10回くらいしかできないのに・・・

  「キャプテン、今日はおまえやれ」

  「うん!」

いつも先頭きって騒いでるくせに・・・
MOKの候補だったくせに・・・

というわけでタッペイ、本日キャプテンでキーパーだ!  う~ん怖いですねぇ


案の定 ヤマシロの猛攻にさらされる。
タッペイ、正面にくるボールをファンブルしまくる。
ベンチをあたためる下級生たちの悲鳴がユニゾンでハモる。

とにかく キャッチできない^^ 

「キャー! フ~~ キャー! フ~~ んもうタッペイく~~ん ヤダー」 

悲鳴と安堵のため息が交互にやってくるベンチ。

・・・・・・笑える 
あそこまで見事にポロポロすると、笑みが溢れる。
さすがタッペイ 期待を裏切らないヤツ

んが、ハーフタイム 私の非常な宣告が待っていた

「タッペイ マサキと交替」

「うん!」


 そんなこんなで、大負けと接戦をものにした勝利で一勝一敗でした。
上等、上等 城東一丁目。

「タッペイ みんな集めて本部にあいさつしてこい」

「うん!」

てんで、キャプテンの役目をとどこおりなく済ませたタッペイ。
18名の先頭に立ち、帰って行きました・・・・・・が
しばらくして本部にいたオオクニの監督がやって来た。

「忘れ物。 これあのタッペイのでしょ・・・」