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2ちゃんねるとブログを向こうにまわして、実名登録の市民記者による双方向メディアの確立をめざした オーマイニュースが3ヶ月もたずに、方向転換する。 オーマイニュース日本語版は、市民記者・オピニオン会員を募集し、 市民記者による実名入り署名記事(編集部が採用・編集権をもつ)と、記者・オピニオン会員からのコメントとによって サイトを運営してきたが、オピニオン会員制を廃止し、コメント書き込みも市民記者のみにかぎることに決定した。 記事に対するコメントの直截さに泣きをいれた一部の市民記者に配慮したもよう。
http://www.ohmynews.co.jp/Notice.aspx?notice_type=0¬ice_id=20061110_001
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多分苦渋の選択とでもいうつもりなのでしょうが,みっともないですね。「コメントの直裁さに泣きを入れた」云々とありますから,批判されるのが耐えられなかったわけです。批判するのは得意だが,批判されるのは嫌。左翼の典型,といわれても仕方がありません。
多くの媒体が創刊3ヶ月でおかしくなりますので,「オーマイニュース」もその例にもれなかったわけですが,早晩行き詰まりそうなのは多くの人が予感していました。
まず,鳥越氏がネットオンチらしいこと。何かの記事で,最近までブログを知らなかった,という発言をしています。創刊にあたっては,2chに対して随分批判的なコメントを残しています。作戦もあったのでしょうが,多分2chをよく知らないのでしょう。
確かに,2chの内容の9割以上がどうでもいい内容です。場合によっては顔をしかめるようなこともでてきます。その反面,おそろしくレベルの高い書き込みがなされるのも2chです。中学生から大学の研究員や実社会でもまれてきた人まで,様々な人がアクセスするのが2chです。
味噌もくそもいっしょにして便所の落書き,と断定するのはまったくネットの特性を知らないといわざるを得ません。というか,なぜネットがこれほど発展してきたかを理解できていないのでしょう。
それは,オーマイニュースでは「編集部が採用/編集権をもつ」,という姿勢に表れています。公器なので常識的な編集権は認められなければなりません。しかし,その姿勢に偏向した態度が表れるであろうことは簡単に予想できました。そしてその通りになりました。そこには既存のマスコミとの差別化はなされていません。ネットがアンチマスコミとして発展してきた歴史をまったく理解していなかったのです。
だいたい,このご時世に右とか左の観点から媒体を作ること自体が激しく時代遅れ。まあ,事業として立ち上げるのですから,公平正大な立ち位置を確保するのは難しいのですが。
ただ,ネットがなぜ発展してきたかといえば,その一つには「真実を知りたい」という欲求が根底にあります。例えば捏造された日韓友好記事にはしらけるわけです。要するに,現在のマスコミに対する不信があるのです。
そこで求められるのは,真実を追究する姿勢に他なりません。それは匿名だろうと,署名入りだろうと変わりません。匿名だから,やりやすいこともあります。アンタッチャブルな内容,例えば,宗教や民族に関係する事項を公で議論するには非常に危険が伴う場合があります。しかし,多くの人がそのおかしさに気付いています。匿名であれば,そうした対象について議論しやすいわけです。
匿名性についての危うさは理解できます。しかし,そうした姿勢が卑怯であるというのなら,オーマイニュースに実名で署名記事を出す覚悟があったのか,と問いたい。しかも,コメント欄を見れば誹謗中傷のたぐいはほとんど見つかりません。多くが議論をしているわけです。正統な批判に対して,わずか3ヶ月でチャンネルを閉じてしまっては笑われても仕方がありません。
批判はする,されるのは嫌。という姿勢はよくわかりました。今後は閲覧も市民記者のみにしてはどうでしょうか。完全MIXI化するわけです。ぬくい環境の中で自分たちの正義を貫いていけば,理想の媒体が出来上がるでしょう。もっとも,オーマイニュースの記事がまったりと腐敗臭を撒き散らし始めたとしても,殆どの人が気付かないでしょうが(サイトを訪れないから)。
salamat po