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日銀利上げ

2007-02-22 | 日本の情勢


私は趣味と実益を兼ねまして,為替(FOREX,FX)をやっています。原資100万円程度ですし,レバレッジは10倍を越えないようにしていますので,勝っても負けてもせいぜい10万円前後です。

自慢ですが,私は去年の運用実績は100%を越えました。100万円以上勝った,ということです。

多分,負けてもいいや,という気分でやっているからいいんだと思います。これが原資1000万円だとすると,多分手が震える局面が頻出して負け始めるんじゃないか,と感じています。


ところで,2月21日に日銀が利上げを決定しました。FXをやっていれば利上げについて敏感にならざるを得ません。簡単に説明すると,

先月まで日本の金利が0.25%。アメリカの金利が5.25%。その差が5%。つまり,日本の金でアメリカのドルに投資すれば,5%の差益が儲かるわけです。

さらに,レバレッジといって一種の信用取引ができますので,私の場合,100万円の10倍,1000万円までの運用が可能です。ということは,金利差益は5%の10倍,50%になるわけです。1年寝かしておけば,100万円の50%,50万円が金利差益として手に入る,ということです(勿論,為替の変動がありますのでリスクはあります)。

また,ここ2年ほど,為替は金利に左右されることが多くなりました。数年前とは随分様変わりしています。以前は,金利と為替はあまりリングしていなかったのです。現在は金利相場,とさえいわれています。

現在の構図は,日本の金を借りて,それを世界の高金利の国にばらまいている(円キャリートレードという)ということです。

韓国ウォンがどんどん上昇していくのも,この構図の末端にはまっているからです。2chではおもしろおかしくハゲ(投資ファンド)が韓国をつぶしにかかっている,という陰謀説が流れましたが,為替をやっている人にはそれがいかに馬鹿げている話かよく理解できていました。





今回の利上げは,昨年の暮れからずっと注目されてきたものです。

私はこれを2月であると考えていました。結果としてその判断は正しかったわけですが,それはあくまで結果として。内容を見ると,2月に利上げする必然性が随分薄かったことがわかります。今回の利上げは一言でいうと,


福井総裁の見栄

で利上げしたように見えます。

本来は,12月か1月に利上げするタイミングがありました。

●経済指標がそこそこ良好であること
●0.25%という低金利は異常であること
●この低金利はインフレを生むこと(日銀はインフレ大嫌い)
●日銀の独立性及び過度の円安に対して欧米から問題を指摘されていたこと


などが理由です。特に,1月は福井総裁の判断如何で利上げされる,というところまできていました。

それが1月には利上げを見送られたのは,政府の圧力があったからだ,との見方がされています。

政府は
●国債の利回りが上がるのが嫌
●2000年にゼロ金利を解除しようとして不景気を招いた記憶が残っていること
●本当は現在の景気回復に自信がない

などが理由で金利を上げたくないようです。


今回日銀が利上げを踏み切った理由は,

●夏の参院選を控えているため,2月を逃すと夏まで利上げは政治的に非常に難しくなること。

これしかありません。経済指標は昨年に比べれば良好とはいえません。今回の利上げが政治的意味合いが強いことがよくわかります。要するに,内外に日銀の独立性を主張したいわけです。それならどうして1月に利上げしなかったのか。苦渋の決断でしょうか(笑)。





私は,日銀の判断にさほどの関心があるわけではありません。金利が上がるのかどうかに興味があるのです。

2月に入ってから,私にとっては難しい相場が続いていました。2月に日銀が利上げするかどうかの観測が市場に影響を与えていたからです。1月には,10万円ほど勝っていたのですが,2月に入ったら調子が悪く,5万円ほどなくしました。そこで,1週間ほど前から,ポジションをとることをじっと我慢していました。もっているポジションはAUDJPN93.69,4枚(万単位)。

自信があったわけではありませんが,

●当面,このあたりが底であろうと判断したこと
●仮に底割れしたとしても近いうちに必ずリバウンドしてくるだとうと判断したこと
●要するに,利上げされても円安基調は変わらないと考えられること
●ポジションがなくなるのは寂しいから

との思惑からです。

当日は,いい感じに円売りされていました。動くのは昼から。早めの昼飯をとりちょっとぶらぶらしてサイドチャートに戻ったら,急激な円高です。どうやら利上げされる観測が強まった模様です。それならそれでもいいのです。円安基調に変化はないと考えられますので,反転するころあいを見計らってポジションをとろうと考えていました。

ところが,実際に利上げすることが発表されると,チャートは思いっきり円安に動きました。これには驚きました。利上げされれば,通常円高に動くはず。ある程度利上げは折込済みだとしても,市場ではむしろ利上げしないのでは,とさえ言われていたのです。円高か,もつれるチャートを私は想像していました。




真中あたりに行って来い(急降下,急上昇)があります。
さらに94.86の水準に僅かばかりとどまった後,更に急上昇しています。

これは,

●金利が0.5%になったとはいえ,相変わらず超低金利であること。
●夏までこの金利が維持されると考えられること

という理由から,キャリートレードとしての円のポジションが安定化することを歓迎しての急上昇のようです。


底を拾ってにんまり,という私の思惑ははずれました。しかし,AUDJPNは2円ほど上昇しましたので,8万円勝ちました。なんとか2月もプラスで乗り切れそうです。


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