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あいまい工房

毎日の生活で気づいたこと/新たな発見の記録です。

お客様はどっち?

2009-10-10 | Weblog
イギリスにいる日本人が最も面食らうのがカスタマー・サービスのひどさ。
カスタマーサービスということばはあっても日本人が想像するお客様への対応は存在しません。

先日ピークタイムにちょっと雨が降って、「こんな雨で?」と思うのですが水があふれたらしく地下鉄の駅が閉鎖、そして信号トラブルでいくつかのラインが不通になりました。
バレエのレッスンに間に合わなくなりそうなのでかなりムカついていたのですが、車内アナウンスがあり、よくは聞き取れなかったのですが車掌が遅延アナウンスプラスジョークをとばしてました。
普段の私なら「あー、また車掌がヒマつぶしにジョーク?」って感じでしょうが、レッスンに遅れそうなのでマジで怒り爆発。
乗客はニヤニヤしている人が数人、あとは特に何の反応もありません。
日本だったら遅延+ジョークアナウンスなんてやったら新聞に載りますね(笑)
で、レッスンには遅刻しました。

今日はオックスフォード・サーカスのとあるファッションブランドのカフェで英語と日本語のレッスンのため待ち合わせでした。
席はいっぱい空いているのだが、座れる席がない。
それはなぜかというと・・・
カフェ中ゴミだらけ。
まともに座れるテーブルと椅子のある席がないのである。

どうしようかとうろうろしていると、待ち合わせ相手のイギリス人がやってきた。
「どうしたの?」と聞かれたので、
「汚い・・・」と一言いうと、「あーあ、そうだねぇ」との返事。
まあしょうがないねとソファの席を選んで、机の上を二人で片付け。
「こんな状態は日本では存在しない。なんで客の私たちがいつもこんなことしないといけないの?」と言うと、「あーそうだろうねー、僕たちは文句はだまって心の中でとなえてるか、仲間内で文句いうだけだからね」って言ってました。
30分くらいして、店員がテーブルの上に山盛りになったゴミを見て、「これ片付けていいですか?」と聞いてきたので、「ええ、お願いします。あなたを待ってましたよ」と思わず言ったのですが、イギリス人は苦笑してました。
日本人ならばイヤミのひとつやふたつは言いたくなるもんです。

そんなイラつくことが多いこの国ですが、先日逆なことがありました。
チャリティショップでお店のお手伝いをしたのですが、初日なのでわからないことだらけ。
マネージャーは「何かあったらこのベルで呼んで」といって裏に行ってしまいました。
お天気がいいので続々とお客さんがやってきて、いろいろな質問をしてきます。
まだ教わってないことも多いしお店に何が置いてあるかわからないので、そのたびに「ちょっと待ってください」とかお客さんといっしょに「どうなんでしょうねー」などといっしょに考えたり、私に聞いてきた質問にまったく違う答えを返したりで、日本だったらこんな外国人即クビになりそうなシチュエーション続出だったのですが、どのお客さんも少なくとも表面的には「あらそう・・・じゃあいいわ、Thank you!」とか「ぜんぜんいいのよー」などと、チャリティショップということもあるでしょうが全くどっちが客なんだかという感じでみなさん良くしてくださいました(笑)「今日初日なんで・・・」と言い訳すると、帰り間際に「がんばってねー」と言ってくれる人までいました。
良くも悪くも店員と客が対等であるということをつくづく実感した1日でした。

いやーイギリスで働くの楽(笑)英語できなくてもこれならいけそう・・・
先日見たドラマで英語のできない外国人店員と客のやりとりのエピソードがあったのですが、まさにそんな感じでしたねー
ある意味懐が深いです・・・

ロンドン生活

2009-10-09 | Weblog
ロイヤルバレエ・マイヤリングのリハーサルに行ってきました。
なんだか1年間通して通っているのでスタッフの顔やよく来てるお客さんなんかも覚えてきました。
そのわりにはダンサーは好きな人しか覚えてないんですけどね。

いつもシノプシスを調べてからバレエ鑑賞するのですが、今回に限ってチェックするのを忘れてしまった。
マイヤリングはガラとかでは見たことあるし、オーストリアの皇太子が不倫して病気になって死ぬ話、くらいは知っていたのでまあわかるでしょう、と思ったら・・・
ぜんぜんわからない。

人間関係が複雑だしキャストシートにも家族ごとの記載になっているので、この人何?誰?なにしてるの?とはてなだらけで鑑賞していました。
帰ってシノプシスみたけど歴史的背景も難しいし、いまいちわかってない・・・

というわけで怪しいのですが、とにかくマクミランですから演劇的要素が多くてただうまいだけのダンサーには無理な演目だな、と思いました。衣装も装置も豪華だし、バレエ団の実力を見せることができるし、シーズン幕開けを飾るにふさわしい演目です。
日本人がこの演目で主役をやることはまずないでしょうね。
というわけで日本人は脇役が多かった。

今回はとにかくマリー役のMellisa Hamiltonが輝くように美しかった。
とにかくラインがきれいだし、存在感もすごい。
最近入団したばかりみたいなので大・大抜擢ですね。
若いのにあんな大役を楽にこなすなんてすごいです。
女性は大充実のロイヤルバレエですが、さらにすごい人が現れましたね。
男性もがんばっていただきたい。

リハーサルなんで本気ではないといいつつやっぱりすごい内容でした。
これが4ポンドなんでありがたい限りです。
で、本番を見に行くかというと・・・
あまりに内容が暗いので、帰りはとっても暗い気分になって帰ってきたので(雨続きというのもあるけど)、また見に行きたいかというとあんまりそういう気にもなりません。お金払って暗い気分になるのもなー。
演劇的に完成させたいからか、舞台転換がやたらと多いのも、なんとなく疲れました。
最後の舞台鑑賞、次回の「眠り」に期待したいと思います。

ロンドン生活、少し慣れてきました。
good mix of people、楽しいんですけど、やっぱり都会はどこも一緒かなーという印象もぬぐえません。
とにかくpublic transportがshit!の一言ですしね!!
自分の住む場所を愛すればいいだけのことなのかな。

今日はサルサにちょこっと行って疲れました。
早く寝ます。

reality

2009-10-07 | Weblog
毎日雨だ。
フラットメイトに「(夏は終わったので)日本に帰るいいチャンスじゃないの?」と言われた。
そう、イギリスはこれから悲惨な冬ですね。素敵な夏に浮かれてすっかり忘れてました。

今日は大学の友達とショーディッチのvietnameseに行った。アジア料理はやっぱり落ち着く。胃袋が喜んでいるのがわかる。
帰りにパブに寄ったら、おっさんの集団に「よーねえちゃん!うちのテーブルにおいでよ」的なノリで叫ばれた。
なんじゃこりゃ。ガラ悪すぎ。どういう場所なんだよと思った。
友達とクラスメイトのゴシップ?を交換。
彼女はしばらく仕事を探してみるそうだ。より好みしなければなんとかなるのではないかと思うけど。

気楽な外人稼業ももうすぐ終わり。
帰ったら現実が待ち受けています。
これを「逆カルチャーショック」というそうです。
ここにいるとすばらしい国に思える日本ですが、戻ったら「人の目を気にしなければいけない・思った意見は言ってはいけない・いつもきちんとしなければならない・みんなでいっしょに行動しなければならない」などなどないないづくしの国でもある。
今特にコワイのは「みんな」という言葉。
「みんな」という言葉は凶器でもある、ということをこの国で痛いほど教わった。
みんながやってるから疑ったほうがいいんじゃないの?くらいの勢いである。
戻ったら一番てこずりそうな言葉だ。
耐えていけるのだろうか。本当に怖い。

フラットメイトと明日ディナーをすることになっていたのだが、「あー明日出かけることになっちゃった。来週来週。」とのこと。
忙しい日程を調整して明日あけていたのだが、拍子抜け。
キミが誘ってきたんだよね??
心のどこかで想定してはいたんですけどね。
イギリス人との約束はホントにイラっとします。

というわけでどの国にもいいとこ悪いとこあるということで。
数週間ですっかり日本人化すると思います。
英語もすっかり忘れちゃうんだろうな。悲しい。

精神的にちょっとつらいものがあるここ数日です。雨のせいだー。

アメリカナイズ

2009-10-04 | Weblog
ユダヤ系のお宅のパーティに誘われて行って来ました。
とはいえ、時間の読み間違え&週末のengineering workなどに巻き込まれて、大遅刻。
着いたらもう終わっていました。
ひんしゅく買ってしまいましたが、誘った方のご家族の方は「なにこの東洋人?」と思ったことは間違いないので遅れて正解だったようにも思います。
ロンドンいちおいしい、と彼らが絶賛するアイスクリームを堪能しました。たしかにおいしい。(でも、もっとおいしい場所はたくさんあると思うので、ロンドンでは、ということで・・・)

友達の家に戻ってStrictly Come Dancingをちょっと見てから、彼女のボーイフレンド?とその息子と4人で映画に行くことになりました。
劇場を改装した映画館だから、ということでしたがたしかにステキな建物でした。
改装といっても建物に手を加えてはいけない決まりになっているらしく、ここでオペラなど聴いたらステキそうです。オペラには小さすぎるらしいですが・・・
前から見たかったRicky Gervaisの新作です。(朝BBCで番宣インタビューも満たし・・・)
アメリカ進出を着々と実現している彼ですが、映画の感想は、アメリカナイズされるとやっぱり毒が抜けちゃうのね・・・という感じでした。
字幕もないしすべてを理解してませんが、お客さんの反応もまあまあ、ってとこでしょうか。最後は冗漫な感じでしたしね。
アメリカ人はこういうのでもイギリスの香りがして面白いと感じるんでしょうかね。
Stephen Merchantがあまりからんでないようだったので、そういうのもつまらなく感じた原因かな?嘘がだんだん本当になっていく、という着想はかなりおもしろいと思うんでけど。

映画のチケットはおごりだったんであんまり悪くはいえないなぁと思っていたのですが、一緒に行った人たちの感想も同じようなものだったみたいです。

イギリス滞在もあと3週間となってきましたが、予定を無事消化できるでしょうか。いろいろお誘いがあるのですがだんだん日程がつまってきました。うーん。

みかけ倒し?

2009-10-03 | Weblog
今日は前から行ってみたかったハイドパークの乗馬の日でした。
ハイドパークに行くたびに馬に乗っているひとを見ていつか自分も・・・と思っていたのです。
料金は高いのですが、一生の記念になるかな、と。

平日だから空いてるかも、と思ったのですが結構な人。ほとんどが子供です。
まずは馬を公園まで連れて行くのが一苦労。
インストラクターが引き綱を持って私とちっちゃい子の2頭を誘導します。
交通量が多いのですが、馬を待たない車にはインストラクターがすごい剣幕でムチで威嚇してました・・馬より怖い・・・。

このころから私の馬は怪しい動きをしていました。
落ち着きなく首を上下にゆらしています。
どんどんひどくなっているので、インストラクターに「なんでこんなになってるんですか」と聞くと、あっさり「ほこりが嫌いなのか何かわからないけどいつもこんなのなのよ。悪癖ね。頭が当たらないように気をつけてね」と言われました。
目が点でした。
それって厩舎の恥じゃないの?なんで悪癖のある馬に乗せるかな?
って感じです。
馬は5秒ごとに思いっきり私に向かって頭を上げて(ぶつけて)きます。
この勢いで顔面に当たったら確実に前歯(どころか顔面全体)全壊です。
ひやひやものであまり景色に集中できません。
途中で何回かトロットしたのですが、その時だけは馬もそれどころじゃないのかおとなしいです。
トロットの時だけが心休まる瞬間です。
公園を散歩している観光客の人たちが写真をとってにこにこしていたけど、乗ってるほうはそんな優雅な気分じゃないんだよねぇ。

いつも日曜日にハイドパークに来る私は普段あまり見られない騎兵隊の練習とか宮殿から?エスコートされる要人の車とか見ることができました。それは楽しかったかな。

とにかく、その悪癖以外は特に問題のない馬でしたけど、高い料金払ってるぶんかなりムカついてました。
伝統あるstableで・・・とか書いてありましたけど、馬見れば初心者の私でも程度がわかりますよね。
街で馬を管理するのがどんなに大変かは理解できますが、インストラクターの馬は結構きれいだけど観光客用の馬はそんなもん、っていう扱いなんでしょうね。
終わってからお世話の女の子に「この馬動き続けてた」と言ったら(急に)黙ってました。むこうもじゅうじゅう承知なんでしょう。

ロンドンに住んでない私の周りのイギリス人が口をそろえて言っている「ぼったくりの街・ロンドン」の典型でした。
300年の伝統とか書いてましたけど、値段も内容も記念乗馬で十分、て感じでした。
まともな乗馬が恋しいです。「街のねずみと田舎のねずみ」の話を思い出しました。

夜はもとバレエ友達とスコティッシュ・バレエをサドラーズ・ウェルズに見に行きました。
お客さんの入りは8割くらいかな。
1幕のジュエルズ・ルビーはふたりともロイヤルバレエですごい感動ものを見てしまったので、うーん、という感じでした。
2幕、3幕はキャラクターをちゃんと出していて良かったです。
40周年記念公演でがんばってバランシンをやったんだろうけど、大挑戦って感じがお客さんに見えちゃってチョイス間違いかな、と思いました。
2幕と3幕が良かっただけに残念。
イギリスにはある程度力のあるカンパニーがいくつかありますが、この1年で半分くらいは見ることができたかな。
まだROHが2本残ってるので楽しみです。
日本に帰ったら余韻を楽しみたいのでしばらくバレエ鑑賞は休憩したいと思います(笑)

ロンドンちょこまか移動

2009-10-01 | Weblog
きのうはスピーチクラブの他クラブ訪問。
はじめての他クラブ公式訪問です。
しかも、ユーモラススピーチコンテストのジャッジとして。

「イギリス人のユーモアスピーチなんて絶対理解できないから、勘弁して」と言ったのですが、人が足りないらしく「大丈夫、観客の反応とかみて審査してくれればいいから」といわれて引き受けました。

場所はまた駅前のパブの2階。若者向けに改装したとてもステキなパブです。
スピーチのレベルはどれもものすごく高いものでした。(って、あんまりわかってないのですが)うちのクラブとは雲泥の差だなー。
とにかくまったくスピーチの内容がわからないのですが、それ以外は経験をもって問題なくこなせるので、誰よりも早く投票用紙を提出してました(笑)
まったく英語が理解できない今回の経験から学んだこと:
・スピーチはオープニング30秒が勝負 それで聴衆は聞く耳を持つか持たないか決まる
・声の質が最も大事。普段の人生がスピーチに現れる。明朗快活な声は聞いていてそれだけで楽しい
・単純な構成が一番

というわけで、コンテストの優勝者も英語のわからない私の投票した人になりました。そんなものですよね。
難しすぎる英語を聞き続けて頭痛がしていたのですが、誘われて下のパブに行きました。
例会中から何しゃべってるかまったく理解できない英国紳士(いかにも古いイギリス人という感じ、もごもごユーモア&ウィットをしゃべるタイプの人)につかまってしまいました。
昔仕事で日本に来たことがあるそうなのですが、何しゃべってるかほとんどわかりませんでしたねー。理解力20%ってところでしょうか。
ロジックが全く理解できないし、一緒にいたイギリス人も何度も何度も聞き返してたので、そういう人なんでしょう。
日本にゆかりのある人が何人かいて、ゲストの私にとっても良くしてくれました。
スピーチの内容をいろいろ教えてくれたのですが、私が思ってる内容と全然違ってたりしました。英語の道はほんとうに険しい。ってゆーかもう不可能と思ってます。
とにかく、いいクラブでした。

今日はROHのオペラ・カルメンのリハーサルに行ってきました。
ストーリーは単純きわまりないものだったので理解に苦しむことはまったくありませんでした。というかあまりのしょうもないストーリーにあきれてたのですが、とにかく名曲の数々がつぎつぎと続いて、衣装も装置もステキでまったく飽きない内容でした。
1幕は遅刻したので立ち見だったので疲れましたが視界は良好で、2幕は見切れ席だったのであまりちゃんと見えませんでした。激安だからしょうがないね。
ウィーンのオペラ見た直後なのですっごい感動した、というわけではないのですが、ROHは小道具や演技などすっごくいいんじゃないかと思います。
(ウィーンはなんといってもオケ、音が鳴ってる、という感じでしたから。)
オペラも多国籍軍のROH、アジア人の活躍が目立ってました。
単純なオドロキなんですけど、イタリア語もフランス語も(そして演技も踊りも)こなさなければいけないオペラ歌手はほんとうにすごいと思います。
日本人のEri Nakamuraという人が若手枠として入っていました。すごく美しい歌声で感動したのですが、帰って調べたら新国出身の人なんですね!すごいです。
日本に帰ったらちゃんと新国にも通わないといけないですね。
帰りは鼻歌を歌いながら帰ってきました。すっごいいい曲ばっかり。

明日は念願のグローブ座にシェイクスピアを見に行ってきます!