砂蜥蜴と空鴉

ひきこもり はじめました

屍桜

2004年04月06日 | ログ
大国があった

億の民を抱えたこの国では死体の処理に困っていた

当時、死体を媒介に流行る伝染病は治療が困難だった

億の民を抱えた国はやはり億の問題を持ち

毎日何千もの人間が死体になった

王は日々都のあちこちから昇りたつ死体を焼く煙に心を痛めた

何かいい方法はないものか

そんな折、見つかったのが屍桜だった

死体を養分にするこの特殊な桜によって死体は大地に還った

伝染病は減り、煙はやがて上がらなくなった

人々は桜に感謝した

そう、桜が花を咲かせるまでは



桜は美しかった

この世のものでない美がそこにあった



そして王は狂った

魅せられた、というべきか

無謀な戦や以前の10倍の税が徴収されるようになり人々は次々と死んだ

王は盛大に葬儀を上げ それから死体を桜に運んだ




10年後

反乱が起き王は討たれた

億の民は既に数千しか残っていなかった

王を討った者達は荷物をまとめ東へと旅立った





そして大地にはただ美しい桜だけが残った

電車で面白かったこと

2004年04月06日 | ログ

幼稚園児がシルバーシートに座るかどうかで喧嘩をしていた

ちなみに電車内は空いていた

彼らは10分後には親指は生きているかで議論してた

肯定派の意見では「指は動くから生き物」らしい

否定派の意見では「指は死なないから生き物じゃない」らしい

僕は否定派だ

多分どちらも正しくないのだろう