紀州七代大彦の木の家づくり日記

「ここちよく美しい暮らしのために」
和歌山大阪にて「一軒一軒ていねいに150年」家づくりに取り組み続けています

外壁の左官壁

2006年06月12日 | 家づくり。素材の話(木・左官・工法など)

今回は一般的な左官外壁の話。(土塗りやしっくいミガキなんて最高ですが、やっぱりいい値段するんです、これが。)

↓①建物外部側に防水紙(タイベック等)貼る。Img_0747

  

②金網を張る

Img_0775

                            

③左官屋さんモルタル下塗り

Img_0808

④一ヶ月ほど乾燥させる

⑤左官屋さんモルタル中塗り

Img_0901 

⑥左官屋さん・ペンキ屋さん仕上げ材料を塗る(リシン・ジョリパット・珪藻土等)

細かい所は違うかもしれませんが、大体はこんな感じですすみます。

ちなみに、モルタルというのはセメント・砂・水を混ぜた物です。(外の土間仕上げなんかで良く見るグレーのやつ。)

今、外壁仕上げで主流のサイディング(当社は使いません)は②~⑥が一回で済んでしまうわけですから、手間のかかり方が圧倒的に違います。(だから、圧倒的に安い。)

しかし、左官壁は手間をかける分だけ、仕上がりの質感もgoodですし、耐久性にも優れています。(ちなみに、サイディングは板と板とのジョイント部分のコーキングがきれたら、おわりです。最低5年に一度はメンテナンスして下さいね。)

だから、当社では左官外壁を使う事が多いですが(あとは、木板壁・板金壁など使います。)一点気になるのはひび割れ

自然素材である限り、多少の割れは(ヘアクラックっていいます)は覚悟してもらわなければいけないですが、目立つ大きな割れは防ぎたいところ。(その家の立地条件なんかで、割れ方も変わってくるので難しいんです。だからハウスメーカーさんはクレーム怖くてやりません。)

割れを防ぐには、建物の構造(柱・梁)の揺れを外壁表面に伝えにくくする事、モルタルを十分乾燥させて、収縮を防ぐ事等です。

だから、可能な限り④の乾燥期間(冬場は相当にほっておきます)を長くとったり、割れを逃げれる様外壁に工夫したりと、今までも色々やってきました。

だけど、ここ2・3年取り組んでいるのが、全面グラスファイバーネットを入れるやり方。

⑤の中塗りの段階で、全面ネットをはりつけながら左官屋さんにモルタルを塗ってもらいます。普通よりめんどくさく、値段も少し高くつきますが、実際施工させてもらったお家の割れ方がかなり少ないので、成功といえる様です。

Img_0905 Img_0907

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