daddy-kのいきあたりばったりⅡ

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風に吹かれて/P.P&M

2024-07-29 | 音楽つれづれ

1950年代末から吹き荒れたフォーク・ソング=フォーク・リバイバルの嵐は、伝承音楽の掘り起こしや近隣国の大衆音楽の取り込み、反戦や公民権運動のムーヴメントの中で… などと言う情報は、ただのポップス・ファンの高校生とって関心のない話でした。

でも、当時ラジオから流れていたキングストン・トリオの「500マイル」や、ブラザーズ・フォーの「グリーン・フィールズ」などは良い曲だなとは思いましたし、更にインパクトがあったのが、ピーター・ポール&マリー(以下PPMと略)の「虹と共に消えた恋」でした。

そこで乏しい小遣いをはたき買ったのがソノシートのお手本演奏付教則本。

演奏をしていたのは小室等・山岩爽子からなる「PPMフォロワーズ」。本は確か朝日ソノラマから出ていたと思いますが、ハード・カバーの立派な物で、結局モノに出来なかったので、私にとっては猫に小判だったのですが。

ともあれこれでスリー・フィンガー・ピッキングの入口に立った気分になり、PPMに近づこうと、珍しく一生懸命ギターの練習をしました。むろんコーラスも練習。女の子抜きの野郎三人組だったけど「悲惨な戦争」、「虹と共に消えた恋」などを。

このPPM、当時はこれこそフォークの神髄と思っていたのですが、後になり純フォークでは無く、ポップス風味の味付けがなされていたのが心地よかったんだと思いが至り、その売り出しに成功したのがアルバート・グロスマン。

彼がディランのマネージャーもしていた縁でしょう、63年にPPMがディランの「風に吹かれて」を発売し全米二位の大ヒットに。62年にデビュー・アルバムを出すもパッとせず、くすぶっていたディランが、このPPMのカバー盤のヒットで一躍有名に。

今でこそPPMのソフト・タッチよりオリジナルの方が…とは感じますが、まだあの悪声に慣れていなかった頃で、そのスマートなハーモニーが歌を引き立ててくれた、味覚が "お子ちゃま" だった頃の懐かしい思い出の曲です。

そのPPMの「風に吹かれて」が発売になったのが1963年の今日7月29日だったそうで、またまた遠い日の話でしたが、【聞きたい365日】第379話でした。

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