daddy-kのいきあたりばったりⅡ

以前のブログが閉鎖でⅡを立上げ。食の別ブログもあります:https://ameblo.jp/mightymogu/

園まりさん/花はどこへ行った

2024-08-01 | 音楽つれづれ

キングストン・トリオが歌った最初のフォーク№1ヒット「トム・ドゥリー」は、恋人を殺した罪で絞首刑になった実在の人物を歌った曲だそうです。後追いで曲を知った私は、当時はあまり後味の良くない曲だと思っていましたが、実は恋人を殺したのは彼女の恋敵の女で、トムはその罪をかぶり縛り首になったと言う悲しい話なのだそうで。

真犯人を男に置き換えた映画「拳銃に泣くトム・ドーリイ」と言うのがあったそうで、首をうなだれ歩くシーンに流れるこの曲は、見た方には特に印象深いシーンだったそうです。

№1ヒットにはならなかったのですが、我が国で一番親しまれている彼らの曲と言えば、多分「花はどこへ行った」でしょう。ピート・シーガーがウクライナの民謡を元に書いたと言われるこの静かな反戦歌は、60年代初頭のベトナム戦争拡大に対する反戦平和のうねり… そんな時代が生んだ曲だったのでしょうけれど、そのウクライナは今……。

彼らキングストン・トリオの他にも、ブラザーズ・フォーやピーター・ポール&マリーなど、多くの人が歌っていましたが、秘かにお薦めはドイツ語で歌うジョーン・バエズのヴァージョンかな。

でも私がこの曲を最初に耳にしたのは、テレビで見た園まりさんでした。

編曲は東海林修で、フォーク調のイントロから徐々に、ポップス調のギターやオルガンが加わっていきます。加えて5番までの歌詞を転調で半音ずつ上げる編曲も新鮮でした。

最終的にキーが3つも上がる訳で、歌い手さんにはやや厳しい編曲ですが、彼女の独特の細かなメリスマと相俟って愛らしい出来になっていて、当時中学生の私は、テレビから流れるお姉さんの歌声とその歌詞(訳:T・オータ、補作詞:安井かずみ)に、ちょっとキュンとした…そんな事を思い出しました。

ちなみにこのアルバムの12曲目は、園まりさん、中尾ミエ、伊東ゆかりの「三人娘」でした。

 

今日流れたニュースによると、園まりさんが急性心不全で先月の26日に亡くなられていたそうです。

私は「女王蜂」などのカバー・ポップス以降の彼女はよく知らないのですが、それでも「逢いたくて逢いたくて」の「恥ずかしくて 笑っていたあたし…」などの歌詞にはキュンとした覚えがあります。

素敵な歌をありがとうございました。どうぞゆっくりお休みになって下さい。

※ 以上、過去にteacupブログに書いた「キングストン・トリオ 花はどこへ行った」から抜粋し加筆しました。