daddy-kのいきあたりばったりⅡ

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ロック版 くるみ割り人形

2024-03-30 | 音楽つれづれ

以前行った「オルガン・ウィンター・コンサート」で、チャイコフスキーの「くるみ割り人形」から「行進曲」が演奏されたとき、頭をよぎったのがエマーソン、レイク&パーマー(EL&P)のロック版「ナット・ロッカー」でした。

この曲はキース・エマーソンのオリジナル・アレンジだろうと思っていて、彼の曲は他にも「展覧会の絵」などあり、彼がクラッシックもキッチリ学んだのではないか?という印象からですが、実はお手本となるアレンジがあったのだと後で知る事に。

そのお手本となったのが B.バンブル&ザ・スティンガーズで、恥ずかしながら初めて聞いたグループですが、彼らがシングル曲を出していたのが60年代初頭だそうで、なら私はまだ小学生(!)なので知る由もなく、そもそも曲が日本で発売されていたのかも不明。

…と、言い訳し気が済んだ所で彼らの音が入った物を探すと、お馴染みイギリスのエース・レーベルから彼らの曲を集めたCDが発売されていました。さすがエース、レアな楽曲やアーティストをどんどん再発してくれ嬉しいです。※彼らはシングルしか出していないそうです。

バンブル・ブギー」として61年に全米21位となった「熊ん蜂の飛行」や、上記EL&Pのお手本となり全英1位となった「ナット・ロッカー」等、全編通しラグタイム風ピアノが大暴れ。ほかにもラフマニノフからベートーヴェン、ロッシーニにグリーク、ビゼーなど、楽しくブギ・ウギ調にクラッシック曲を切りまくっていています。

オーソドックスなジャズやポップスもきちっと取り上げていて、「キャラバン」などのビックバンド・ナンバーから、デュアン・エディばりのツワンギー・ギターが心地よく響く8曲目とか、ロマンチックな13曲目なども良い感じです。

それにしてもこうしたマニアックな曲も拾い、ネットにアップしてくれる皆さんに感謝!

ちなみに彼らはランデブーという会社のスタジオ・ミュージシャン達だそうで、どうしたらスタジオを離れずに金が稼げるか?と考え、自分たちのレコードを出す事にしたそう。

そうして無事曲がヒットすると、そのプロモーションのため別な10代のバンドを、B.バンブル&ザ・スティンガーズに仕立てツアーに出したそうで、無名のバンドにとっても、スタジオ・ミュージシャンにとってもメリットのあるシステム。

そこからチャンスを掴んだ「グラスルーツ」のような例もありますし、スタジオ・ミュージシャンがポップスを支えていた60年代の"アメリカあるある"みたいな話でした。

以上【聞きたい365日】第374話でした。