daddy-kのいきあたりばったりⅡ

以前のブログが閉鎖でⅡを立上げ。食の別ブログもあります:https://ameblo.jp/mightymogu/

ザ・ロネッツ/恋の雨音

2024-07-24 | 音楽つれづれ

今日の札幌は気の弱い雨がごくわずか。夏は突然の雷と共に一天俄にかき曇り… みたいな強気な方が似合う気が。傘を差しかけてくれる人が現れるチャンスかも知れないし?

夕立が縁結びの噺で思い出すのが「宮戸川」。家を閉め出された半七と家に入れてもらえないお花。叔父さん宅の二階で夜中の雷と雨、驚いたお花は思わず半七の胸に抱き付き… 年頃の娘を夜に閉め出すのは不自然な気もするし、晩熟の半七をロック・オンしたお花と母親の計略に篭絡した半七と言う解釈も。色っぽい場面での志ん生のオチに笑いました。

もう一つ思い出すのが「お初徳兵衛」。屋形船で御法度のはずの船頭一人芸者一人の所へ激しい雨。この芸者のお初が子供の頃から徳兵衛の事を好きだったと聞かされる所に雷… と女から男に告るという珍しい話で、長い話の中の「浮名の桟橋」の場面でした。

さて本題、そんな夏らしい雷と雨の効果音が入った曲で、先に書いた「悲しき雨音」と並んで有名なのが、ザ・ロネッツの「恋の雨音」でしょう。聞いているだけで涼が感じられ、どちらも今の時期にピッタリで大好きな曲です。

1964年10月に5枚目のシングルとして発売され、曲を書いたのはバリー・マンとシンシア・ワイル夫婦にフィル・スペクター(右下)。雷と雨の音に続きフィルの創り出した「ウォール・オブ・サウンド」に乗り、聞こえて来る少し金属的なヴェロニカの声がぴったりマッチ。

後になって知った「Jとアメリカンズ」のカバーも割と好きで、少し重いドラマチックな歌声だけどこれはこれで結構。 日本で人気のあったウォーカー・ブラザーズ盤、このカバーはいささか大袈裟だったけど、雷と雨のSEは曲調にマッチしていました。

彼女達のこってり盛った"蜂の巣頭"(ビーハイブ・ヘア)は、60年代に流行しその元祖は"べべ"で親しまれたブリジット・バルドーだそう。いいな~皆さん盛るだけの髪があって…。

再び落語の話題ですが雨といえば 春雨や風子 改メ 雲龍亭雨花、5月に晴れて真打ちに昇進。大変おめでとうございます。シングルマザーで子育てをしながらの修行は大変だった事と思いますが、苦労の分だけより大輪の花となって咲きますよう、応援しております。

以上【聞きたい365日】 第378話でした。


酒飲みは 今日も咲け咲け

2024-07-20 | ノン・ジャンル

ビールが美味しい季節になりました。いつ飲んでも美味しいのですが、体が汗をかいた後のビールは特に美味しいですよね、この一杯のために夏を待っていた(?)のですから

グラスを冷やし薄く氷の張った状態で出て来る居酒屋がありますが、あれはいけません。チューハイじゃないんだから。よく乾いた清潔なグラスに注ぎ5~6度の飲み頃で出すのが本寸法でしょ… はオヤジの戯言で、今はチューハイの方が多く出るらしいですが。

それはさておき、過日ススキノで昼呑みをしてきました。今は昼の顔も持ったと言われるので、昔ススキノで呑んだ仲間と大人の社会見学(?)です。

シネマやお洒落な物販店が入ったココノススキノは活気があり、夜のススキノしか知らない私にはなかなか刺激的。開放的なウィンドから見るススキノのシンボル、ニッカの看板もいいものです。

小型店が多い三階にはフードコートがあり、好みで組合わせて選ぶも良し、四階の少し席数の多い店でいただくも良し、と言う事で今回は四階のもんじゃ焼きの店に。

もんじゃはこれで一人前ですが充分な量。酒のアテなら2~3人でも充分足りるかな?なお慣れていない北海道人のため?でしょうか、お嬢さんがすっかり焼いて仕上げてくれ、美味しくいただきました。ご馳走様でした。

 

先日の水木しげる展の帰りに芸術の森近くの酒屋さんに寄りました。本格焼酎と個性的な日本酒を揃えた店で、最近あえて低精米で仕込んだ酒が好きなので、聞いてみると勧めてくれたのが「風の森」。初めて聞いた銘柄ですが、何と玄米100%で仕込んだ酒。

少し寝かせた日本酒と、さなぼり焼酎(早苗饗焼酎)をミックスした様な味わいは、キャッチフレーズ通り大地を感じさせる味。こういう個性的な酒も良いですね。

秋津穂という米も初めて知り、奈良の酒と言えば「みむろ杉」と「眠龍」位しか知らなかったけれど、両方とも一般的な日本酒から二歩くらい踏み出した蔵。古都奈良での酒の革新は進んでいるのかな?他の蔵も探してみるのが楽しみです。

そんな日々の心境は、「ジジィなれども心はつぼみ 今日も咲け咲け 明日も咲け (酒) 」とは都都逸のもじりですが、私はいつも程の良い酒飲みを自負しているのです。はい。

 


ミリー・ジャクソン/もしこれが愛ならば

2024-07-15 | 音楽つれづれ

普段さほど聞かないレディ・ソウルですが、好きなシンガーは当然いて、3人挙げるとしたらローラ・リーにキャンディ・スタントン、アーマ・トーマス、エラ・ワシントン…その日の気分で少し迷いますが、ミリー・ジャクソンは絶対外せないかな。

一番アルバムを持っているのが彼女だから… といってもデビューから5枚目迄ですが。

最初に気に入ったのは4枚目の「愛のとりこ」。ここで歌われていたのがあの不倫ソングの帝王ルーサー・イングラムのIF LOVING YOU IS WRONG I DON’T WANT TO BE RIGHT」。

"君を愛する事が罪になるなら 僕は罪を犯す"という、熱烈に不倫の正当化(?)をした歌ですが、A面最初の「IF LOVING…」から不倫相手に語りかける「THE RAP」、そして「IF LOVING…」に戻る濃い10分間にすっかり魅了されました。

このアルバムのA面では妻ある男性を愛してしまった女を。B面では夫に浮気され嘆く妻を、という[不倫]がキーワードのコンセプト・アルバムでしたが、続く5枚目の「続・愛のとりこ」(下右)ではA面で咎める側を、B面で不倫をする側となっていました…はさておき

この4枚目が気に入り遡って (日本ではアルバムの発売順が本国と違った) 彼女27歳の時の72年制作、一枚目の「もしこれが愛ならば(下左)を聞いてみると、これが実に好みに合って、今はこれが一番好きなアルバムです。

その力強いゴスペル・タッチで歌うタイトル曲や、神の子である人間が人を傷つけると歌う「チャイルド・オブ・ゴッド」など、他のアルバムと少し毛色が違うけれど良いのです。

一枚目と並んで好きなのが三枚目の「ザ・モーニング・アフター(右上)で、タイトル曲や「ア・レター・フル・オブ・ティアーズ」など佳曲に情のこもった歌声、これまた手放せない一枚。

彼女が日本で紹介されたのは、本国では二枚目の「ハーツ・ソー・グッド」(中央下)が最初。受話器を持ち頬を濡らすジャケットが気になり試聴したのですが(当時は試聴し買う事が出来た)ファンク調のギターのバックは当時の最先端の音…ではあったのですが。

当時は好みに合わずスルー、買ったのはCDになってからですが、アナログ盤は片面が終ったら引っくり返すというインターバルが良かったなぁ、特にコンセプト・アルバムでは。もしかして、最近のアナログ盤ブームの人気の原因の一つかも知れませんが。

私のミリー・ジャクソンは以上5枚でとりあえず終了ですが、その後もコンスタントにアルバムを出し、77年の舌なめずりしたジャケットの「Feelin' Bitchy」や、トイレに座り足首まで下穿きを下げた89年の「BACK TO THE S__T!」など、本国ではそのたび避難をあびる(ま、当然か?)そうですが、ま~お下劣などと言わず、歌は本物だからなり代って(?)ご容赦を。

今日7月15日は彼女のお誕生日! と言う訳で遠く日本より a happy birthday と。

 

久々の新ネタで【聞きたい365日】 第377話でした。

【関連の過去ブログ】 ルーサー・イングラム/君を愛する事が罪なら…


紫陽花に小ぬか雨

2024-07-11 | 札幌の四季

札幌も紫陽花が咲く季節となり、この日は曇り空だけど降水確率は高くない予報だったので、コンデジだけ持って中島公園を周って来ました。

ここにはガクアジサイは植えられていないようで、見た限り手毬咲ばかりです。場所なのか種類のせいなのか、まだ心持ち小さ目かな?と言う気もしますが充分に見頃。とりどりの色は優しく柔らかで良いですね。

そのとりどりの色は、土が酸性なら青、アルカリ性なら赤になるそうですが、ここでの色の違いは栽培種の違いなのでしょうね?多分。

紫陽花にはカタツムリが似合うかな、でも雨が降らないと出てこないかな?と言う訳で、葉の裏まで探してみたのですが、残念ながらこの日は見つからず。きっと探し方が下手か、執着心が不足なのかどちらかでしょうけれど。

池の周りに今年生まれたカモ達がいました。走り回ったりお昼寝をしたりと思い思いに。

カモメも来ています。一番近い小樽銭函の海岸まで直線で17㎞あるにもかかわらず、ご苦労な事で…というか、20年位前から近くの豊平川でも普通に見かける様になりました。

街に出る熊がアーバン・ベア、植物園に住み着くキツネをアーバン・フォックスと呼ぶそうですが、さしずめアーバン・シーガル? 海辺から遠く遠征して来るのは、川が綺麗になり餌が増えたから?だと良いのですが、ビルで巣作りをして迷惑な一面もあるそうで…

そんな中島公園や、併設されている日本庭園の様子です。

あちらこちらで紫陽花が咲き、場所によってはポプラの綿毛で真っ白。トシをとる速さに抗って、季節の移ろう速さに目をつむって来たのだけど、オオウバユリの花も咲き、もう7月ですからねぇ… などと感慨に耽っていると、ポツポツと弱いけど雨が。

傘を持たずに出て来たのはちょBADだけど、お湿り程度の雨だからと再び紫陽花の所へ。

私は雨が似合う花と感じるのは、ルピナスの葉に集まる水滴、そしてやっぱり紫陽花の花でしょう?と、紫陽花ともども雨を楽しんで来ました… 私は前世はカエルか!と、セルフでツッコミを入れながら。


Kitaraのバースディ・コンサート

2024-07-07 | 音楽つれづれ

札幌市の中島公園にあるコンサートホールKitara(キタラ)は、1997年の7月4日に開館し、以来パイプオルガンの備わった音楽専用ホールとして市民に親しまれています。

当時の案内には「170万人都市・札幌の都心にある中島公園に音楽環境が結晶した新ホール」とありますが、27年前のあの頃は170万だったか (現在は197万)と、そんな昔でも無いのに、何か懐かしい気がしてくるのは、当方のジジィ化が加速しているせいでしょうか?

建物の方も27年と言えば立派に中年だなぁ…などと思いつつ、この日はそのバースディと言う事で、お祝いのワンコイン・コンサート。しかも年に一度くらい(多分)しかやらない、プロジェクターでの演奏者の手元アップ付き。

演奏は午前の「まずはここから公演」では吉村怜子さんが。私の聞いた午後の「もっとじっくり公演」では、第24代専属オルガニストのウィリアム・フィールディング氏が担当。

バッハがオルガンのために作った祝祭曲から始まり、フォーレのピアノ「ドリー組曲」は、フォーレが親しかった銀行家の娘の子供の誕生を祝い贈った曲で、誕生日に相応しい選曲でした。(この子の実の父親はフォーレだという下司の勘繰り説?もあるそうです…は余談ですが)

続いてヴィドールの「オルガン交響曲5番」は確かにオケの音。当時のレジストレーションとしては型破りだったそうですが、今は奇異に感じる事は無く、最後の向け鳴響くフル・オルガンは、コンサート・オルガンならではの心地よさ。

穏やかなボエルマンの曲を挟み、ラストはデュリュフレの「前奏曲とフーガ」で、これまた低音マニア(?)に嬉しいレジストレーション。カプラーを通じ4段のマニュアル全てと足鍵盤が鳴り響き、その様子がモニターでアップされるのには感動。

モニターで見る演奏のアップは初めてでは無いですが、最近ホンの少しだけオルガンの本を読んだ私には、そこで齧った知識がこうして可視化され、マニュアルの動きやスエルペダルの操作、コンビネーション・スイッチの操作などが実際とつながって嬉しいのです。

譜めくりは吉村怜子さんが担当され、その横顔もアップになり、その楽譜を追う目線はキリっとして、ああ、譜めくりの人も一緒に演奏しているんだと感動しました。今更当たり前のことですが、通常のコンサートではうしろ姿しか見られないので。

アンコールの「ハッピー・バースディ」が終わった後、モニターに「写真撮影OK」の表示。フライヤーにはこのお知らせは無かったので、あらかじめ知っていたら一眼レフを持ってきたのに…は冗談として、たまたまこの日は最前列にいてラッキーな日となりました。