仕事以外で人と知り合うきっかけは、今は大概SNSでしょうけれど、PCも携帯も無い時代は手紙を使った文通が主でした。そこで交流が続いている人がペン・フレンド。 私の中では「文通」も「ペン・フレンド」も、とうに死語になってしましたが。
私も高校生の頃、同級生の紹介で文通をした事がありました。顔も知らぬ女性とのやり取りは、最初はドキドキしましたが、元来が筆不精でしたから、10回もやり取りしたかな?長続きせずそのままフェード・アウトでしたが。
あの頃は雑誌に文通希望欄みたいなのがあり、○○の好きな人文通しませんか?等と載っていて、当然住所も氏名も明記されていました。それで個人情報が悪用された、という話は聞いた事が無かったように思います。良い時代だったというべきでしょうけれど。
こうした文通を通じて気が合い、そこから恋愛感情を育んだ人もいた事でしょう。
好きなハリー・チェイピンのアルバム「短編小説集」に、「メイル・オーダー・アニー」という曲があります。文通で知り合い、互いに好意を持った二人は結婚の約束をし、彼女が彼の待つホームに降り立つと …
駅で降りた人が君とは思えなかったミス・アニー、そして僕が君の夫となるハリーさ。僕が夢みていたほど君は綺麗じゃなかったし、僕だってハンサムで立派な男じゃない。 君が始める生活はそんなに楽では無いかも知れない。でも、君と僕がいれば大丈夫さ。さあ家に帰ろう … 。
さすがは人生のほろ苦い部分を浮かび上がらせてくれるハリー・チェイピン。このアルバムの中でも「Mr.タナー」と並ぶ好きな曲。ただ私には詩が面倒なのには困りましたが。
歌で「ラヴ・レター」と言うと、私の下の世代だとブルー・ハーツかな? 私もあの曲は好きでしたが、それと共に好きだったのが、ナット・キング・コールの「ラヴ・レター」でした。
私はこの曲を彼でしか知らなかったのですが、元はミュージカルの曲で、最初は45年にディック・ヘイムズが歌い、それをカバーしヒットさせたのがケティ・レスター※。彼女の「ラヴ・レター」は、62年の今日4月14日付ビルボード5位のヒットになりました。
ネットで初めて聞きましたが良い歌手です。カントリー・タッチのピアノも好ましいし。
これは持っていても良いかな?と思いAmazonを覗くと、1,000円前後の中古から、2万円を超える限定版まで結構ありました。それにしても、マスタリングの違いはあるのだろうけど、この価格差には一瞬躊躇します。
それに片方で断捨離をしながらまだ買うの?と、自問自答しながら迷っている所です…。
以上【聞きたい365日】第398話でした。
※ただ1曲のスーパーヒット ウェイン・ジャンシック著/加藤秀樹 訳:音楽之友社刊を参考にしました。