私の音楽 & オーディオ遍歴

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「秋の気配」(オフコース)

2013年11月09日 |  My Favorite Artist
 秋になると聴きたくなるNo.1がオフコースの「秋の気配」です。
 まだ小田さんと鈴木さんの二人のデュオだった1970年代の曲ですね。

 歌詞の一部を抜粋します;

 こんなことは今までなかった
 ぼくがあなたから 離れていく
 ぼくがあなたから 離れていく

 嘘でもいいから 微笑むふりをして

 ぼくの精一杯の優しさを あなたが受け止めるはずもない

 こんなことは今までなかった
 別れの言葉を 探している
 別れの言葉を 探している


「秋の気配」(1977年ライブ音源)

 オフコースの歌詞は少々女々しい傾向がありますが、青春期の心の揺らぎを見事に切り取っていると思います。
 相手に恋い焦がれる片思いの時期を過ぎ、恋が成就すると今度は失う不安にさいなまれ、気がつくと自分の心が相手から離れつつあることに愕然とし、でもどうすることもできない悩ましさ・・・この曲を聴く度に大学生時代が甦り、心が疼くのでした。

 それから「ワインの匂い」もお気に入り。
 歌詞を抜粋します;

 初めて二人で歩いた日に
 あなたは囁いた
 目を閉じたまま

 わたしはもう誰も好きに なることはない 今は
 ありがとう あなたはいい人
 もっと早く会えたら

 あの雨の日傘の中で 大きくぼくがついた
 ため息はあの人に 聞こえたかしら




 アルバム「ワインの匂い」の1曲目は「雨の降る日に」という短い曲。
 当時の四畳半フォークとは一線を画す、不思議な透明感がありますね。
 聴く度に1970年代にタイムスリップしてしまいます。

 人はみな誰でも
 流れる時の中で
 いくつもの別れに涙する
 だけどあなたはひとり

 赤いパラソルには
 あなたが似合う
 雨の降る日は
 いつでも
 時は遡る

 あなたが好きだから
 静かな夜は
 電話の音に
 今でも
 ときめいてしまう

 優しさが足りない
 心が見えない

 季節外れの寒さが
 この胸にしみる


 雨の日に赤いパラソルを見かけると、ついこの曲を思い出してしまいます。
 あと、マイナーかもしれないけれど「去っていった友へ-T氏に捧げる-」も好きです。

 あなたが心を閉ざして
 この街を離れてから
 やがてまた冬

 すべてを 許しあえた日々も
 時は降り積み
 今にも
 埋もれてしまう

 あの日の
 あなたの涙
 忘れはしない

 だから・・・


 ちょっとペシミスティックだけど「ひとりで生きてゆければ」もよく聴きました。

 ありふれた幸せに
 背を向けていく 勇気が欲しい
 声を張り上げ 泣いてみるのもいいさ
 この街を今 歩いて

 やがて友は 消えていくだろう
 あの日の語らいも 白けて見える

 一人このまま
 生きていくなら
 色あせていく この青春に
 しがみついては ゆかないだろう
 一人で生きてゆければ

 ありふれた幸せに
 背を向けていく 勇気が欲しい
 声を張り上げ 泣いてみるのもいいさ
 この街を今 離れて

 立ち止まる このひとときも
 友はまた一人 消えていくだろう


 その後、5人体制となりダイナミックな曲作りに変化し売れ線を目指した新生オフコース。
 「さよなら」がブレイクしてビッグ・グループの仲間入りを果たしました。
 この曲がヒットしたのは高校生の時。
 大学受験を控えた私は、遠くの大学への進学を考えていました。
 付き合っていた彼女は地元に就職予定。
 目の前に広がる未来への期待と、二人が離ればなれになるかもしれない不安が交錯した心に、この曲の歌詞がピシピシしみ込んできたのでした。

 もう 終わりだね
 君が小さく見える
 ぼくは思わず君を 抱きしめたくなる

 私は泣かないから 
 このまま一人にして

 君の頬を涙が 流れては落ちる

 ・・・

 ぼくが照れるから
 誰も見ていない道を
 寄り添い歩ける寒い日が
 君は好きだった  

 さよなら さよなら さよなら
 もうすぐ外は白い冬
 愛したのは確かに君だけ
 そのままの君だけ

 外は今日も雨
 やがて雪になって
 僕らの心の中に 降り積もるだろう


 でも、ふと聴きたくなるのは、なぜか古い古い曲なのです。

 「愛の歌
 
 過ぎゆくは若き日々
 いくつかの愛も消えて

 いつまでも変わらない
 心でいたい
 時の流れはいつも
 悲しいもの

 ありふれた言葉を
 並べてみても
 
 あなたへのあふれる
 愛は伝えられない

 泣き濡れてただ一人
 寂しい黄昏には

 恋人よ 振り向けば
 優しい思い出を あげよう

 永遠の命も名誉も要らない
 あなたに会えたこと
 それだけでいい

 歩き慣れた道を
 今 ひとりで行けば

 巡り来る季節にも
 懐かしい匂いがして

 震えてたあなたの
 ぬくもりさえ 甦る この手に

 泣き濡れて ただ一人
 寂しい黄昏には
 恋人よ 振り向けば
 優しい 思い出を あげよう


 しかし今あらためてこうして書いてみると、オフコースの昔の歌詞は「若年寄」的であることに気づきました(笑)。
 他にも昔の曲をYoutubeで見つけました:
「眠れぬ夜」(1977年ライブ音源)
★ 「水曜日の午後」(1974年ライブ音源)
「でももう花はいらない」(1973年ライブ音源)
★ 「夏の終わり

2 コメント

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齢50を過ぎて (マルチャン)
2015-03-04 12:31:23
「雨の降る日に」の歌詞が、ふと頭を過り気がつくと此方に辿り着いていました。
ディオの頃のオフ・コースが大好きでLPは擦りきれる程聞きました、小田さんと康っさんに何があったかは知るよしもありませんが願いが叶うなら、もう一度二人のハーモニーを生で聞きたいものです。
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御意! (管理人です。)
2017-12-29 07:48:25
小田さんが毎年企画する「クリスマスの約束」にいつか鈴木さんが登場するのではないか、と密かに期待している1人です(泣けるだろうなあ)。
鈴木さんのインタビュー(2017年)を見つけました。
https://www.youtube.com/watch?v=WBqmJ-7svYw
彼がリクエストした曲は「ひとりで生きていければ」(1976年)でした。
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